TOP 
35-70mmの2番手“YASHICA ML Zoom 35-70mm f:4”


YASHICA ML Zoom 35-70mm f:4

 ML中期の国産標準ズーム・レンズで、金属鏡筒のために非常にずっしりとします。恐らく、終焉期のML 35-70mm f:3.5-4.8はどうもコシナのOEMのようなんですが、これはRMC Tokina 35-70mm f:4と同じモノと思われます。
 ただし、ML 35-70mm f:4がトキナー製のOEMなのか、RMC Tokina 35-70mm f:4の方が富岡光学のOEMなのかは不明です。

 ズーミングの動作は初期のf:3.5(これはVario-Sonnar 35-70mm f:3.4に似ている部分があるので、ヤシカ=富岡製だと思いたいんですが)とは異なり回転式です。絞り値が固定のズームレンズであるため、絞りと絞り環の構造がズーム環とも連動する、ちょっとだけ複雑な構造になっています。このため、マウントを外すと絞り環が指標の範囲外まで動きます。
 この絞り値を固定するメカニズムは直進ズームだともっと複雑になるはずです。

 開放f値がf:4とちょっと暗めなのですが、無理をしていないため、評判はそこそこのようです。この設計が多分、京セラ・オプテックのVario-Sonnar 28-70mm f:3.5-4.5に繋がっていったのだと推測しています。
 ちなみに、画像は35mm側での最近接状態です。

 わたしが持っている京セラ時代のヤシカMLレンズのカタログでは、すでに初代の35-70mm f:3.5がディスコンで、こちらだけが掲載されていますが、Vario-Sonnar 35-70mm f:3.4の実売価格が下がってましたし、多少無理をすればVario-Sonnarが買えたので、相当影は薄かったようです。

 このレンズは恵比寿の大沢カメラで長いこと在庫されていたもので、購入時にチェックしたら、絞りがオイルで粘ってました。幸い、前玉側にはあまりオイルがしみ出していませんでしたので、比較的簡単に清掃出来て、今はなんともありません(これをネタに値引き交渉したんですが、委託品だったのでダメでした(^^;。委託した人、ちょっとは反省してね)。
 これが前玉側まで回ってると、結構大変なんですよね。2、3回ばらさないと満足いく結果にならないので。
 尤も、まぁ、この手の絞り清掃のおかげで、最近はマウントと後群を外して内部を清掃してしまう作業自体にはなんの抵抗もなくなりましたね〜。

《レンズ緒言》
構成:7群7枚
画角:64°〜35°
最短撮影距離:60cm
最小絞り:f:22
フィルタ径:φ55mm
寸法:φ67mm×71mm
重量:390g
国内定価(当時):\42,500


at: 2004/04/11(Sun)
Copylight 2003-2009 by Masanori Okie
Any copy, reference and Hyper-link from commercial site (include e-Bay, Yahoo! Auction and any other auction sites) without permission is forbidden (non-commercial site is without this limitation).
商用サイト(特にe-Bay、Yahoo! Auction等のオークション・サイト)からの無許可のリンク、参照、転載は堅くお断りいたします。発見の場合は状況に応じ、ホスティングを行っている企業を含めて損害賠償を請求する場合があります。


TOP