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Prakticar 50mm f:2.8/Tessar 50mm f:2.8


Carl Zeiss Jena“Prakticar 50mm f:2.8”

 Carl Zeiss Jena製のPrakticar 50mm f:2.8、M42のTessar 50mm f:2.8のPraktica Bayonet版です。
 最廉価版レンズの筈なのに(これ以外はPlanarタイプのガウス型変形構成です)非常に生産数が少ないため、今となっては希少品です。中古高騰の背景はY/CのSonnar 100mm f:3.5 T*と似てますね。
 オリジナルのM42×1版のTessarは新旧含めてかなりゴロゴロしていて、オークションなんかでは下手すると$10台で手に入りますが、Prakticar B版ははっきりした相場がありません。
 一番高いのでは以前e-Bayで$1,000を越えたのを見たことがありますが、実力的にはやはり$100台だと思います。なんせTessarですからね。Y/Cの45mm f:2.8でも、精々2万円台ですし。

 今回、あまりカメラを知らない人がe-Bayに出品していて盲点を突いた形で非常に安価に入手しました。
 まぁ、オークションの画像はゴミだらけで、前玉は一見カビがびっしりのような印象を受けましたが「掃除したらなんとかなりそう」と直感しました。
 実際に入手した現物は清掃したらたしかになんの不都合も無い状態でした。ちょっと絞りにオイルが出ていてたまに引っかかりそうになるのと、ヘリコイドが重い以外は特に問題は無さそうです。

 もちろん、Y/CのTessar 45mm f:2.8 T*との対決は必至でしょう。一緒に付いてきたBC1のボディも快調ですので、近いうちにやるつもりです。

《2023/8/4:追記》
 M42マウントのTessarはモノコート版しかなかったそうですが、Prakticarはマルチ・コート。まぁ、M42マウントからコンバートされた他のPBマウントのレンズも絞り機構が異なるのでエレメントにも若干の設計変更は入っていると思いますが(ズーム2本は外観もそっくりなので、共用設計かな?)、このTessarに関しては、ほぼ別物と言って良いかもしれません。前玉、後玉の見た目はそっくりですけどね。
 あと、ドイツ製では唯一のマルチ・コート版Tessarとも言えるかもしれませんね。

 レンズ画像はマウント側を追加しました。
 レンズ鏡筒パイプの補強のためか、十字の補強が入る非常にユニークな構造になっています(一瞬樹脂かと思いましたが、触感ではアルミ・ダイキャストのようです)。こんなレンズ、他には無いでしょうね。

《レンズ緒言》
構成:3群4枚
画角:45°
最短撮影距離:35cm
最小絞り:f:16
フィルタ径:φ49mm
寸法:φ62.5mm×35mm
重量:170g
国内販売:多分無し


解放時画像比較:上からPrakticar 50mm(PB) f:2.8解放、Jena Tessar 50mm(M42) f:2.8解放、Tessar 45mm(Y/C) f:2.8 T* AEJ 解放
全景は1/10圧縮、中心部拡大は等倍
Lumix S5、PB⇒EOS、EOS⇒Leica Lマウントアダプター経由




 同一条件で撮ってるんですが、中心解像度はY/C Tessar、Prakticar MC Tessar、Jena Tessarの順ですね。一番設計の新しいCONTAX用が一番くっきりしています。ただ、解放時の周辺落ちが一番ヒドイ(^^;。
 PrakticarのMC TeaasarはAEJ Tessarと比較するとやや甘いですが、モノコートのJena Tessarよりはかなり良いですね。
 こうなってくると、後ピン量産対策の設計変更が入っているMMJ Tessarも欲しくなりますね…。
※絞り込みでも撮影したんですが、ゴミがはっきり映ってしまったレンズがあるので、今回は割愛(^^;。
《2023/8/5撮影》

at: 2005/07/30(Sat)
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