最終更新日 99/08/22  関係活動のまとめ ・ ・ ・ ・・・ ・ ・ ・

関係活動俯瞰図   (まとめの過去ログ7/18更新まで


0.直近の特徴

(7/31記載)

データグラフ参照箇所=1項グラフの末尾付近、黄緑色の破線楕円枠
           2項グラフの桃色の破線楕円枠内の数字(= -4)、黄色破線楕円枠付近に対応する時系列データ

昨日はわずかな入感、本日は多数の入感となった。これが明日以降も連日の入感となるか(2月26日の関東東方沖に関係する入感記録を参照)、または最近の傾向と変わらず、ゆっくりしたペースでのシリーズ入感となるか、今後に要注目である。

昨日考慮したした伊豆大島近海の活動は本日も継続的に発生した。同時にその間、青森沖、岩手沖、鹿児島沖でM4.2〜4.8程度の活動が発生している。これまでの前2回のいわゆる無感の微小活動の遅延度が、相模湾方面での件数のピークから新潟方面での件数のピークへの「順遅延」=+4日を含む期間とは傾向が大きく異なっている。
(1)先に神奈川以西での顕著規模が発生しない内に埼玉中西部で顕著に入感してきたこと
(2)「順遅延」=+4日を含む期間からいきなり「逆遅延」が−4日にもなっていること
(3)新島・神津島近海でなく伊豆大島近海での微小な群発活動が活発になっていること

である。

これは前2回の「順遅延」=+4日を含む期間からいきなりこの傾向に移行してきたということから、現在の地下の応力分布状態は前2回の場合とは同じではないことが想像される。(1)のように神奈川以西での顕著な規模の活動発生とならない内に埼玉で顕著入感となったことは、埼玉南北方向入感の常連客であった波源付近にこれまでのパターンでない形で応力集中を引き起こさせた原因が何か存在していて、(3)の特徴からはたぶんフィリピン海プレートの渋り点付近での応力の分布状態が前2回のときとはその大きさや優勢方向の向きなどの点で異なっていると考えられる。その結果として、埼玉常連客の波源に影響を与えるような形で関東付近の応力分布が変化したものと思われる。これが今回の入感の大きな特徴であると思われる。

昨日の記載にもあるが、これまでの傾向から予想された数日〜10日程度以内の神奈川以西での顕著な規模の活動は、普通に考えれば、応力降下量の大きい場所(もっとも強い場所)=渋り点=支点に近い領域に最も応力集中しやすいと思われ、無感データでは深いところでも発生していることから大島近海での顕著規模の発生も射程に入る可能性もあるのではないだろうか。その場合は、そこでの過去の事例からだんだん規模が大きくなっていく特徴がまた出るかもしれないので有感の規模のトレースから推定がつく可能性があり、埼玉での入感がそれに並行して起こってくるようなら最終発生までのペースが読める可能性もあるとは思う。

(8/1記載)

これで3日連続の入感となった。今回も比較的顕著な入感であり、昨日来予想している地殻運動のこれまでにないモードが想定されるため、連日の入感により若干緊張を強いられる。このペースが続くと、これまで行なってきたシリーズ入感の場合のペース配分比率の仮説から計算して、そんなに遅くならない時期に顕著規模の活動が発生すると予想される。

横浜方面での入感状況が全くわからないが、埼玉とほぼ同期した入感記録がでていた場合には、予想される発生場所の方向としては、これまでの茨城、福島方面というよりも、むしろ千葉方面により近い場所から未発生の神奈川以西周辺までが想定できると思われる。現在あんなに盛んに起きてきた茨城県南部の小規模活動が起きていないことからもそれは予想される。やはり応力の優勢方向分布に大きな変化があったことは間違いないと思われる。

横浜との連日の同期入感の記録としては 2月26日から始まった関東東方沖M5.8に関係した入感記録の実例がある(過去ログを参照)。すでに述べてきたようにプレートの運動モードの変化ということと、これが当初予想された神奈川以西での発生にならない内に起きてきた入感であることも考慮すれば、神奈川以西での発生にならず、最近比較的活発だった房総方面または関東東方沖方面でのM6程度の発生もありうるかもしれない。

その理由としては、7/30〜8/1まで続いている伊豆大島近海での微小な群発活動が、下記(3)のように「新島・神津島近海方面でなく」相模トラフで起きていることもあげられると思われる。

規模に関しては、現在の観測体制では明確な予測は行なえないことが前提である。ただ入感が時間的に非常に密に起きてくると、プレートの運動速度が早く震源となり得る地点での応力上昇速度も大きいことが予想される。その場合、弱い断層であれば応力降下量が小さいためにすぐにM4〜4.5程度の活動が起きてエネルギーが散逸し事無きを得るが、そこが仮に強い断層であれば、応力降下量が大きいところで応力上昇速度が早いということになり、そこで発生した場合はその規模も大きなものになることが予想される。もし弱いところならば、これまでの約2ヶ月間のモードのように1回入感するとその前後で茨城南部近辺でM3〜4程度の活動が付随した形で起きてきたことからも解るように、入感が連続しない内に小さ目で少しづつ応力が解放されていく。そういう反応だけで解放し得ないような優勢方向を持ち、かつ強い1箇所にのみ集中したような場合は、入感が多数回連続し、毎日応力上昇が想定されるようになると思われる。このような場合はその近くに破壊しやすい弱い断層がなく、応力の反力は遠いところに及んで遠方地で地震活動が活発になってくることも予想され、現実にこの2日間に東北の遠方方面と南西諸島などの方面で比較的顕著な活動が連発しているため、この可能性も考えられる。これは本当は壊れやすい弱い断層が近くに「無い」ということではなくて「応力集中する方向に配向していない」ということであろう。

つまり少しづつ解消してなくなってしまうか、最終的に顕著な規模の活動が発生してもそれほど大きくならないで済むような形になる場合は、これまでの2ヶ月間のモードのように、非常に長いタイムスケールでシリーズが続いてくれるのかもしれない。従って関東東方沖のときにM5.8程度になったことが入感連続のペースとその入感期間の長さに相関していると理解できるのではないかと考えている。規模に関して予測のために相関を見たので、下記3項を参照。

(8/2記載)

本日もまた入感して4日連続の入感となった。それなりに警戒を要すると思われる。(データの更新の際 Excelの処理でメモリー不足の表示が出て何度もハングしたため更新が異常に遅くなった。これはグラフにラベルをたくさん貼っているため、グラフ用のダイアログボックス処理時にメモリー不足となる模様。表示の方法を変えないといけないかもしれない。)ペースと発生タイミング予想、規模予想については3項を参照。

(8/3記載)

8/3は考えられた入感なし。したがって当面の予測はその通りにはならないと判断された。次に考慮すべき発生時期としては末尾にある京都大学尾池教授のデータ神戸Jisin前のVLF/LF帯のノイズ数データ記録との比較との比較をしたところ。

(8/6未明記載)

8/5には極めて多数の高密度入感記録が出た。プロット図は下記グラフの通り。入感時刻は明らかに栃木県北部M2.6とほとんど同時刻であるが、その地震発生後も入感は見えているだけでも10分以上は確実に継続していることがわかる。このようにほとんど同時刻から入感しはじめ、発生後も入感し続ける現象は、他の研究者の報告にもあることが分かっている。最も顕著な事例は、神戸地震のときの京都大学のデータ例で、「地震の前、なぜ〜」(池谷教授著)p.125でも紹介されているし、教授ご自身の観測事例もp.124に挙げられている。埼玉中北部でも、これまで茨城県南部での小規模発生に対してはその発生「前・後」に入感していることが過去のデータからわかる(6/27M4.4の場合はその4時間前に入感している)。

M2.6のような小規模の有感地震とほぼ同時に入感する事例それ自体が何を物語るのかについては、過去の随分と間延びしたシリーズ入感の期間では、広域応力のバックグラウンドレベルが上がっていて、わずかの歪みが生じても直列亀裂の狭間では局部的に顕著な応力集中を起こさせるために、敏感に反応してきたものと考えてきた(それは4月以前のたった一回の顕著入感後の1〜2日以内にすぐM4.5程度が起こって収束した傾向とは明らかに異なっていることをすでに指摘済みである)。

また、微小無感地震のピーク遅延日数との相関、神奈川以西での活動の顕著化傾向との相関から、観測以来初のピーク逆遅延「−5日」となったこの1週間の間は、7月以前の茨城南部の活動がほとんどのないのに、伊豆大島近海の群発とほぼ同時に4日連続の顕著な入感となり、それまでの傾向とは明らかに異なる傾向を示していることがわかった。

電磁波が放射される機構は基本的に同じとすれば、「たまたま有感の地震活動」をすぐに伴なったという以外には意味はないのかもしれない。すなわち、放射を起こした箇所がたまたま弱い断層に近接していた可能性が高いのではないだろうか?仮に今後も有感地震とほぼ同時の入感があったとしても、それ自体には特別な意味はないと思われる。むしろ、3日前までの4日連続入感のあとのやはり非常に多数の高密度入感であったことが重大で、応力集中現象はやはりこの期間内で確実に継続していることが想定される。これはとりも直さず応力供給源での顕著な応力集中をも意味し、それが周辺に拡散している様子を想像することができる。たくさんの検知機が広域に稠密に配置さえされていれば、その集中箇所の移動を完全にトレースできるだろうと考えられる。(管理者の想像では、拡散の中心が供給源であり、そこが最も運動の渋りのきつい点だと思われるので、そのようにしてトレースすれば震源位置はかなり高確率で推定されるのではないかと思うのだが、どうであろうか。これは検知機の稠密配置が実現すればすぐにも確かめられることである。)

また、また継続して入感してきたこの段階で、再び競馬の予想に近いかもしれない予想、つまり物理的根拠が不明なままの「やぶにらみ」の予想を、とりあえず当たらずとも遠からずという意味で、その例を下記3項にあげてみた。どっちにしろ、これだけ応力上昇を示す入感が顕著に継続している以上、最後に必ず顕著に解放するしかないのであって、それはこれまでの傾向から判断して、この入感のペースならば、2週間は待たないことが推測される以上、それまでの可能性があると思われる日付付近はとにかく用心するべきである(しかしそれ以外でも終わるまではいつでも可能性があるが、とりあえず過去の発生のタイミングに鑑みて推測してみるということでしかない)という程度に受取ればいいのではないだろうか?

ただし、タイミングのパターンとしては、ここで非常に顕著な入感となったことは、それが7/31の時と比べて、どちらがどの程度多いのかについて、これまでと同様に不明である(バッファーのオーバーフローのため入感始めのデータが消えることによる)。しかし、データを見る限りは、データの繋がり密度は今回8/5のものの方が顕著に連続性があるようにも思われる。まだ緻密に比べていないが、そのことから考えると、今回の8/5の入感は本命である可能性も考えられる。その場合は、先の神戸Jisin前のVLF/LF帯のノイズ数データ記録との比較の京都大学のデータに見られる最大件数ピークにあたるのが、8/5とした場合の発生タイミングもあると思われた。3項の予想2はそれを意味しているとも考えられる。

(8/9朝記載)

8/8の入感後、各グラフと記載内容を更新した。ただし地震データは8/8深夜までのものである。一応未明にはここのところ少なかった茨城県南部の小規模が発生していた。以前の入感傾向と似てきつつあるのだろうか?また、今朝6:39には千葉県北西部でM4.6が発生したが、これが本震として収束してしまう可能性については、下記3項に記した規模の予想に鑑みると(断定はできないものの)やはり否定的になる。仮に今後もう一度入感してくるとすると3項の予想2のようになる可能性もあるので、今後数日中に弱い入感があった場合はそこがほぼ最終と考えてよいと思われる。今後陸域でM6規模の発生となった場合はかなりの被害が予想されるので、防災準備は万端整えられることをお勧めします。いずれにしても自己責任の原則で行動されたい。(地震データについては今後また更新する予定です)

(8/10未明記載)有感地震のプロットのみ更新、他は朝までと同じ。長野県北部の小規模地震が出ているため、やはり神奈川以西での応力上昇が消えていないと思われる。明日に本震なく、明後日までに弱く入感すればそれが最終入感となって下記3項の予測2辺りの想定に現実味が出てくるのではないか。入感ないまま数日後に本震も可能性はある。

(8/13未明記載)

8/12の入感が最終であるとする根拠は必ずしも十分とは言えないが、すでにデータの項または関係活動俯瞰図に書いたことから、ひとまず 8/12の入感が最終とした場合の予測を行なった。下記のデータプロットと考察の追加、および3項の予測を参照。

(8/17未明記載)

8/14朝9時頃のLF帯1行だけの入感の後は、8/16深夜現在まで(1)微小無感度地震の件数は相模湾方面、新潟方面ともに減少した。東北でも減少したため全国的な減少の可能性あり(他領域未確認) (2)有感地震も全国的に減少している(8/13から3件あるがいずれもM4.2以上、うち1件は東海道沖M5.3で深度420kmの深い地震)となった。下記グラフを更新したのでご参照ください。これまでの傾向と比べてみると何らかの傾向が見出せるようにも思いますが、今のところは数日〜10日程度の間の傾向がどうなるかを注視したいと思います。

8/16に追記したアピールと提案の項では、力武先生らの研究の内容を紹介していますが、当検知機での観測と共通する内容と異なる現象である点に注意して味読ください。管理者が名づけた「腕相撲モデル」は電磁波放射地震先行現象について直感的な理解を得やすいものだと思っています。もちろんこれはあくまでも人間が理解するためのモデルでしかなく、証明されたというものではありません。証明するには広域で稠密な検知装置の配置を実現し同時観測の過程を経た暁に初めて行ない得るものでした。

(8/22夜更新)

昨日はあまり時間がとれずグラフ更新のみ行なった。本日22日になって近距離での小規模活動があったので追加した。まず、8/14で終了したシリーズ入感の結果をレビューすると、経過の説明はすでにご存知の通りで、結果として最終入感の2日後の8/16に東海道沖M5.3が発生した後、少なくとも半径400km圏内での顕著な規模の地震は起きていないことから、神奈川以西から関東東方にかけて掛かっていた(フィリピン海[PHS]プレートからの圧力に関係しない方向に優勢な)圧力はひとまず緩和されたと思われた。すなわち、8/16の東海道沖M5.3の発生は、陸域に近い方面での弱い断層への力の集中が起こらず、強い断層にしか集中が生じなかったために結果としてそこでは破壊せず、海域の滑りないし比較的弱い断層に力が加わった結果そちらでの地震の発生となったものと考えられる。従って、陸域近くに弱い断層があったら、そこで破壊していたであろうからその場合にも断層長合計でM5.3程度になったかもしれない。それと8/9千葉県北西部M4.6、8/11東京湾M4.2の合計でM5.77となるという計算になるので、3項の予測はあながち全く無意味でもなかったとは思われたが、今後の事例でも検証できるかどうかは見ていきたい。それ以後はPHSプレートの動きとして関西方面での応力集中を起こしやすい分布を生じたためか、8/21和歌山県北西部M5.5(深度70km)に繋がったように思われた。その結果、関東方面、埼玉中北部から半径200km圏内での活動は全く起こらなかった。この期間はこれまでの考察から考えるならば、PHSプレートの運動が神奈川以西での滑り運動が先行するために、関東側でのPHSプレート、および太平洋プレートの沈み込み運動がともに抑制されていたものと思われた。これらがゴム板モデルでほぼ説明できることは以前に書いた。

その後、8/21の11時ごろから無感微小地震情報が東大地震研究所から取り出せなくなり、件数ピーク遅延が計算できておらず現在の状況について十分な考察ができていないが、直近の埼玉北部M3.8は深度110kmとあまりに深いためもあるかとは思うが、常連の波源からの放射が起きていないものと思われる。埼玉県内の小規模地震でもこれまでもほとんど反応してきたいないためそれと同様の応力分布になっているか、もしくは深く小規模の地震であるために常連波源に影響しないような集中しか起きないものと考えられる。伊豆大島付近でもまだM1.5があったためマグマだまりを圧迫しているようにも思われるので、PHSプレートの動きが関東側での応力上昇モードになりつつあることも考えられ、まだ神奈川以西優勢のために入感しにくい分布になっている中で比較的大きな規模の破壊が神奈川から房総付近で起こることに繋がる可能性もあるとは思う。今後無感微小地震の情報が分かるようになれば入感状況とあいまって今後の動きもある程度は予想できるようになるのではないか。


1. 近距離圏内のJisin活動と入感の相関俯瞰(グラフ8/22夜更新 

  スレッショルドを半減した4/6からの状況を近距離圏内の活動に限ってプロットした下図から、次のような入感の特徴があるように思われた。

  (1) 埼玉で顕著に入感しているところは、100km圏内に小規模のJisin活動が多く認められ、
      かつその発生日時は入感の日時と相前後するタイミングである

  (2) 
主なる本震が神奈川以西に発生したときは、この100km圏内での小規模の活動がすくなく、
      同時に埼玉での入感もほとんどなかった
(これが7/26現在でも現れていた)。

     ところが、主なる本震と思われるものはまだ未発生の段階で、今度は7/30移行の連日の
     入感となっている。これはこれまでの入感なしのパターンとは異なった地下の状況があるため
     であると考えられた。神奈川以西の方面では、7/30現在、伊豆大島近海(相模トラフ)で
     小規模の群発に似た活動が起きていたが、8/2には滋賀県飛騨地方と大阪でも比較的
     顕著な活動が発生
した。また、この傾向は次の2項と関係がある


  (3) 埼玉での入感インターバルの長期化が顕著になった5月下旬以降から、横浜で顕著に入感
      しはじめ、2回のいずれも埼玉での顕著入感初回の2〜3日後となっている。(2月ごろの横浜
     の傾向は、埼玉とほぼ同時の入感がほとんどであったが、その後ほとんど入感しなくなり、今度
     はこのような傾向の段階になっている)

  (4) さらに、100km圏内の(茨城県南部や栃木県南部などでの)小規模活動が続いてから、当地から
      200Km付近での(房総方面または伊豆方面での)小規模活動と前後して最終入感が比較的少ない
      行数で記録され、その後2日程度で本震が発生しているようにも見える 
(7/15の茨城県南部
      M4.8発生は仮にそれが本震であるとすれば、この傾向からも漏れずそれなりに妥当にも見える)

(1)については、M3〜3.5程度の小規模活動に関しては、決して先行現象としての電磁波入感ではない。最も新しい7/3の179行の顕著入感も同日朝に先に茨城南部M3.4が発生している。しかしこの現象自体は地殻応力の集中箇所の移動という観点かた重要であり、先行する場合と、事後入感する場合とでは、波源位置と小規模活動発生場所との間で集中箇所の移動方向が反転している状況が考えられるのではないか。

7/3には父島近海で深度450kmの深いJisinがM6.0の規模で発生したが、これが最も新しい今回のシリーズ入感のとどめであるとはまだ考えにくい。とどめとして考えられる応力解放活動は、これまでの事例から単純に類推するならばやはり300km程度以内の領域(それも東方太平洋側の方面)での発生となり、またその後10日程度は顕著な入感がないことを見なければならないのではないのではないだろうか。それまでは当地から数百km圏内では上昇した応力は解放されているとは言えないのではないか。

いずれにせよ、このように近距離圏内でのM4以下の小規模活動にいちいち反応するような状況は、3月以前の範囲では顕著に認められない傾向であることは確かである。これは、少なくとも埼玉を含む周辺の広域で応力レベルのバックグラウンドが上昇していて、わずかの歪みで顕著に応力集中を起こす場所ができやすくなったのではないかと推測された。

というわけで、7/15の茨城県南部M4.8は一見収束にも見えるものの、全体に非常に間延びしたペースで入感と近距離活動が並行して推移している様相であり、今後10日程度の状況を見た上で収束を判断するべきと考えた。すでに10日以上経過したため当面は収束とみなし得る。

ただし、3月以前の傾向では、200〜300km程度でもM4.5以上であれば先行検知していたと考えられたので、直近の茨城県沖M4.6等に対して先行入感していないのは、入感可能な方向が現在は南北方向に限定されていることもあるが、それにしても明らかに傾向の異なる状況があると考えられる。この状況の差はおそらく地殻内応力の掛かり方に変化が起こり、これまで埼玉で入感していた電磁波源で亀裂(断層要素)のずれ方向の応力が顕著に掛かりやすかった傾向だったのに対し、この7/22の千葉県東方沖M4.3あたりからはむしろ、埼玉で検知されてきた波源の亀裂に対して垂直方向の圧力または引き方向での応力成分が優勢になり、その部分の直列並びの亀裂間で応力集中が起きにくくなったことが最も自然な原因と想像される。

このことは、最近10日程の間に埼玉100km圏内での茨城県南部での小規模活動が優勢に起こっていないこと(その期間は決まって入感がないという傾向は保たれている)に現れており、ここでの小規模地震の発生が、埼玉での入感に対応する波源位置での亀裂(断層要素)に対する応力の優勢方向とが相関しているであろうことを予想させる結果であると思う。しかもこれは2項に見られる傾向とも関係があり、そのことは黄色い太線破線内の活動に神奈川以西のものが含まれていることに現れている

この小規模地震の集中発生領域の変化とそれに連動した電磁波源での応力集中状態の変化は、すなわち地殻内の各地点での歪み方向(歪み方向の分布)の変化であり、これが半月から数ヶ月のオーダーで段階的な変化、つまりスイッチングを起こしているらしいということ、それが広域の平均的な応力レベルを上下させているトリガーになり得ると見ることができるのではないだろうか?

他の種類のデータからも考察されるべきだとは思うが、一つのモデルとしては、応力の割には歪みが少ない強い部分(応力降下量の大きい部分)がどこかに存在していてそこを支点にして応力がその両脇に分散したり、また場合によってはその支点そのものの位置を変えてしまうまで別の部分に歪みを伝達させたりするモデルでも理解できる。そのような場合があるとすると、地震性の電磁波計測によって知られる地学的な知見というものは、どこでも一様で単純な内容ではなく、むしろ地下のプレートの複雑な運動の様子を知る手がかりであると言うべきではないだろうか?

各地点でのその時点で優勢な応力方向の分布を、稠密配置された検知機からの詳細な入感情報から得た波源の位置から、そこでの亀裂(断層要素)の方向と合わせ考えて推定する試みも将来は行われ、ちょうど天気図の風向分布のような図がかける可能性があるのではないだろうか。これを可能にするのは、(あたかも砂鉄が磁極に反応するように)波源からの電磁波を比較的狭い範囲でのみ検知し、波源位置を木目細かく推定していくことによってである。当検知機はすでに装着可能な方向が明瞭に検知ができるアンテナも開発されつつあったので、条件さえ整えばそれを用いてこの試みを開始させることができるだろうと思われる。

2.微小地震活動との相関について本文8/13更新、データグラフ 8/22夜更新) 

    7/13の微小規模の活動                   7/17〜18の微小規模の活動
    
  (相模湾周辺でピークの時)                        (新潟、北陸方面が増えている)

  

7/13の件数増加について関係サイトで多数の方が指摘した((*10)など)。そこで (*11)からデータを取り出して件数をカウントしプロットしてみると確かに、下記3項の予想計算表(7/11当時)から予想された7/13という日の小規模地震の件数は特定の領域、相模湾周辺での件数がピークを示していることがわかった。そしてさらに、そのようなピークはこれまでにも他の領域も含めて見られ、かつその間には応力伝達の遅れに伴うと考えられるピークの遅延が存在しているように思われた。領域の切り方は、たぶんプレートの大きさを考慮してもっと最適な切り方があるとは思われるが、とりあえずこの切り方で傾向を見るまでにとどまった。

1999-07-31の関東周辺無感マップ

このグラフと、関係活動俯瞰図とを合わせ見ると興味深い関係があるように思われた。それは、
(1)相模湾周辺の微小活動のピークが出てから、新潟北陸周辺の微小活動のピークが出るまでの遅延時間(日)が4日以上になった頃の入感の状況を見ると、M4.5以上の有感の活動があってもそれに先行して入感記録が出ていない場合となっている(黄色い太線破線楕円部分) 
(2)その場合の近距離M4.5以上の活動(本震)は
神奈川県以西の活動が主体である
というものである。

この現象の力学的な機構について現在はつまびらかではない。また深度についての層別をやっていないのでなんとも言えないが、単純な全件数の値だけから推測すると、新潟北陸周辺が先にピークを示し、そのあとで相模湾周辺でピークを示す場合もあるようで、応力の伝達方向、つまり応力集中箇所の移動方向は、太平洋側から日本海側へと進む場合と、反対に日本海側から太平洋側へと進む場合の2通りがあるのかもしれない。

しかもそれらは交互に周期的に現れているように見える。このことは、当初は「太平洋プレートやフィリピン海プレートが沈み込んで押す圧力によって日本列島が沈み込む方向での歪み蓄積と、それが反対に浮き上がる方向への歪み解放運動とが、平常時にも微小なレベルでは交互に繰り返されているではないか」と思わせたが後に考えてみたところ、これは「太平洋プレートの沈み込みによって新潟方面に歪みが及ぶタイミング」がフィリピン海プレートの運動モードによって左右される現象であると思われた。

先の特徴の原因として、その力学的な機構についてこの関係から推測するならば、太平洋プレートからの圧力が直接日本海側へ応力が伝わりにくくなるような理由があるということで、その過渡的な期間においては、フィリピン海プレートが太平洋プレートを太平洋の沖で横腹から圧迫してその進行を妨げるような働きをしているのではないか、ということと、その場合には陸域でも応力の優勢方向の向きが変化して、それまで応力集中を起こしやすかった部位で集中しにくくなり、集中箇所は別の場所に移ってしまうことが想像された。フィリピン海プレートが太平洋プレートを太平洋の沖で横腹から圧迫する理由して、フィリピン海プレートの沈み込み運動においてどこかがテコの支点のようになっている部分があることが考えられ、そこがつっかえ棒になってプレート全体にモーメントが掛かってしまうためではないかと思われた。その支点が「神奈川以西」の部分に存在していると考えられた(つまり上記(2)のように、そのころに神奈川以西で活動が目立つようになるということも説明できる)つまり、まず神奈川以西でのつっかえ棒がはずれることが要求されるということ、そのつっかえ棒が外れるまでは埼玉から茨城、福島方面では緊張が若干緩んでいる状態になるか、または埼玉でこれまで入感してきた波源にあたる亀裂(断層要素)の方向に対しては垂直の方向に優勢となり、したがって埼玉から群馬、栃木、茨城、福島方面にかけて存在している一部の波源の付近で「ずれ」応力集中を起こしにくくなるという構図を想定することができるのではないだろうか。

(これらの機構については、この範囲以外でももっと多くの期間に渡ってデータを調査してみるならばたぶん合点のいくような傾向が判明するように思われる。さらに深度についての層別を行ない、かつ他の領域にも渡って広く相関をみるともっと別の知見もえられるかもしれない。またもしくは、これがこの時期1999年半ばから初めて現れてきた傾向であるのかどうかという点も調査すべきであり、通常はこのような傾向が現れていないでここへ来て急にこのような傾向が出てきたのだとすれば、これはプレート運動の基本的な運動モードの変化であり、一つのシグナルであると言える。このことは、このような電磁波の検知によらなければ明瞭には推察する根拠が与えられなかった可能性が高いので、今後SEMS検知装置が大活躍するべき時代に入るだろうと予感させる事態である。)

[7月中〜末頃まで] 7/17でもこれに該当する傾向が見られるため、7/11以降の入感が無いまま推移した場合、数日程度以内で神奈川以西の本震が発生する可能性も想定できた。過去の(黄色い太線破線楕円部分)と現在直近の微小活動の状況は相似しているように見えるからであるが、今回の長いシリーズ入感のミニ版が、4/17〜25のシリーズであるとすれば、5/1〜9に静岡方面で顕著だった活動と同様の地震も想像できるかもしれないが、これは応力分布状況の類似という観点からの推測ということになる。

3回目の太線黄色楕円の印は、7/15 茨城県南部M4.8を含むように描くべきであった。理由は、それへの最終入感のタイミングが当初の予想より2日早く7/11に来てしまったことは、フィリピン海プレートの動きを表す相模湾での微小活動のピークが7/13に来ていることから影響を受けたためも考えられるということで、要はピークの現れた7/13以降からすでに入感が抑制されていた(波源での応力集中が抑制されていた)ことによっていると思われる。

そしてようやく7/30になってからわずかに入感があった。ピーク遅延は、早くも逆遅延になりはじめているため、7/28頃から入感する下地があった可能性もあるが、良く見ると、4日の遅延からそれほど経っていないですぐに逆遅延になっているところとしては、3/26〜30のころがあるが、この時には茨城北部M5.1と伊豆半島南方沖M4.9が、ちょうど逆遅延の起きているタイミングで発生している。今回7/30には伊豆大島近海で小規模の有感が発生している。これは火山性の可能性もあるが、過去には群発地震が顕著な規模の地震の予兆になるときもあった(1978年1月14日 伊豆大島近海地震M7.0 「大地震は近づいているか」溝上恵著/筑摩書房p.76-79参照)ので、そうであれば予想されてきた神奈川以西での比較的顕著な規模の活動はこの付近で起きる可能性もありうる。(1978年のときは、それまでにもその2ヶ月前、3ヶ月前にも伊豆大島近海と北川沖で群発地震が続いていたがその段階ではそれほど大きなものにはなっておらず、本震直前の時も群発なのか前震なのか判別がむずかしかったと書かれている。1999年は、この半年間の間には、2ヶ月に1度ぐらいのペースで新島・神津島近海で群発地震(断層長合計でM5程度のもの)が起きている。)

[8月初旬] 7/30にわずかに入った入感はその後まれに見るハイペースのシリーズ入感に発展した。現在の微小無感地震の件数ピークは、その遅延関係が、+とも−とも言いにくいほど「交互に」ピークが顕著(ピーク値も顕著)である。8/9現在で、下記3項にあげるようなこれまでの傾向からの予測を行なっている。本震発生の場所については、上記メカニズムに関して考察された理由から神奈川以西から房総の海域から陸域のどこかであろうことが想定された。

(8/13未明記) 現在、上記のプロットグラフから見ると、7/31からの微小無感地震のピーク遅延が正遅延(>0)、すなわち相模湾先行型になっていると考えやすい傾向にあるが、それがこれまでの傾向ならほとんど入感してこなかった遅延日数+4日に近い、+3日であるのにも関わらず、今回のシリーズ入感は平気で継続してきたということになる。始めは、逆遅延(<0)で新潟先行型に見えたが、入感が始まったのはそのタイミングだった。つまり、以前の傾向に戻ったかのようにさえ考えられたが、現実には、これまでの遅延日数+4日の期間に似て、神奈川以西の有感も小規模ながらも継続しており、一方で茨城県南部などの常連付近も起きている「混在型」のまま継続している。

このことから、大島近海に圧力をかけた原因は表面的な意味での火山性地震とは言えない可能性があり(マグマを地下から押し上げた原因はむしろ歪みの高まりと考えられる。=この考え方は琉球大学の木村教授の説が有名で、マグマだまりが圧迫されて噴火に至るモデルは伊豆諸島の3年おきの噴火北上現象を非常にきれいに説明するものとしてかつて注目された。以来ほぼ定説になっている。)、やはり当ページで上記に既に述べたモデルで考えるならば、フィリピン海プレートの現在の状況は(微小地震のピーク正遅延モードでかつ入感が起こりにくいはずの正遅延+3日の状態のままで極めて顕著に入感してきたことから)フォッサマグナまたは神奈川付近の「渋り点」が「運動の支点」であったものから徐々に解消されつつある状態にありつつ、しかもかつその過程で、直近で大島近海付近の地殻の応力分布を大きく(マグマだまりを強く圧迫するほどに)変化させたため、これが太平洋プレートの沈み込み運動を突然正常に回復させた可能性も考えられた。その際、この東京湾付近から千葉県北西部付近での急激な応力変化を招き、それが今回の顕著な入感シリーズに至らしめた可能性が高く考えられる。仮に、すでに発生した2つの地震(8/9千葉県北西部M4.6、8/11東京湾M4.2=断層長合計でM5)以外に、顕著な規模での本震がこの付近で発生するとしたら、今回の最終入感に対応するものとして3項の予測のように発生する可能性についても、現時点では必ずしも捨て切れないとは思われた(これが数日〜10日程度の間に発生がなければこの2つの活動で収束と判断されるだろう)。

アピールと提案 ( 8/16更新)

 

3. 最新の入感シリーズの収束予測 

シリーズで入感してくる事例はこの半年では数えるほどしかないため予測のための計算法則を見出せるほどではないのであるが、仮に広域的な応力上昇に伴う地殻の弾性的または塑性的性質による動的および準静的過程が、状況に応じてなんらかのスケーリング則に則る可能性を考え、これまでのデータから仮に計算している。

[タイミング予想] ( 8/22夜更新)

8/9千葉県北西部 M4.6、8/11東京湾 M4.2、8/16東海道沖 M5.3 と発生して収束と判断、下記記載はないが8/14の入感が最終(上記1、2項グラフ参照)であるため、タイミング的にはまあまあ良い一致であるように思われた。8/16東海道沖 M5.3は埼玉中北部からは震央距離が400kmと遠いが、陸域付近での強い断層でふんばられて海域での滑りまたは断層での破壊という形で解放されたものと思われる。これで一通りは関東から神奈川付近での集中が緩和されたものと考えれば、近傍領域での解放ではなかったがこれで関東付近での応力集中が緩和されたという意味でシリーズはひとまず収束したと言えるのではないだろうか。

以下8/13未明更新以下には8/14の入感については含まれていません 今回のシリーズ入感が、次の「ケース5」として予測されているもの。右の相関表・プロットでは「初現〜発生間隔」と「規模」が未発生のために空欄になっている。なお、入感が最終かどうかは本震が発生してしまってからでなければわからないため、入感それ自体からの発生日予測は不可能であり、むしろ初現入感と第二入感の時間間隔の「比」=1.2〜1.5になるようにおよその発生日を計算し、他回目入感でもその比率をこれまでのシリーズと同じようになる日付をおよその発生日とし、その日付に溯って最終入感がいつかを、比率=3〜5になるようにして予想している。

下記最終予想では、時間間隔比を3にするように計算したが、これが5であれば予想タイミングは早くなる。その差を含めて、少なくとも±1日は見る必要がある。なお、この予測もあくまでも参考であり、発生の必然性を主張すべき根拠はどこにもない。あくまでも、これまで書いてきた種々の状況と、予測のために導入した仮説から推定された慨然性としてのみここに記したまで(予め誤解無きように願う次第です)。ただし、これまで、この予測法で推定された日には、それなりの規模で比較的顕著な規模の活動が発生していることは、これらのタイミング律が、プレートの運動に関係したある種の特性値を結果的に求めている可能性はあるのかもしれない。それらの意味がわかるようになるのは、今井式検知機が研究用に正しく改良され、それが広域かつ稠密に配置され長期にわたって有効なデータを蓄積、解析された時であろう。関係各位のご協力をお願いする次第です。


前回8/8入感後の時点の予測


前々回8/5入感後の時点の予測


以下はこれまでのパターン


[規模予想]

(8/22記載)結果として最終入感の2日後の8/16に東海道沖M5.3が発生した後、少なくとも半径400km圏内での顕著な規模の地震は起きていないことから、神奈川以西から関東東方にかけて掛かっていた(フィリピン海[PHS]プレートからの圧力に関係しない方向に優勢な)圧力はひとまず緩和されたと思われた。すなわち、8/16の東海道沖M5.3の発生は、陸域に近い方面での弱い断層への力の集中が起こらず、強い断層にしか集中が生じなかったために結果としてそこでは破壊せず、海域の滑りないし比較的弱い断層に力が加わった結果そちらでの地震の発生となったものと考えられる。従って、陸域近くに弱い断層があったら、そこで破壊していたであろうからその場合にも断層長合計でM5.3程度になったかもしれない。それと8/9千葉県北西部M4.6、8/11東京湾M4.2の合計でM5.77となるという計算になるので、規模の予測はあながち全く無意味でもなかったとは思われる。今後の事例でも検証できるかどうか見ていきたい。

以下8/9時点での予測 すでに記載してきたこととして考えをまとめると、(1)入感のペースが早い(入感時刻の間隔が狭い)ほど、応力上昇速度は速いであろうこと (2)さらにそれに相乗して、入感シリーズの期間が長いほど、本震のトリガー震源の応力降下量(臨界応力)は大きいであろうこと を仮説として予想している。入感のペースが遅ければ応力上昇はゆっくりと行われているが、それでシリーズ入感の期間が長くてなかなか収束しなくても、最後に発生する本震の規模はそれほど大きくないが、逆に入感のペースが速ければ応力上昇速度は大きくなりシリーズ入感の期間が長いほど、本震の規模はかなり大きいであろうことを想定することになる。これを示したものが下図である。

規模と入感進行のペースと相関があるであろうという仮説(冒頭の8/1記載を参照)から、その相関を見るためにプロットを行なった。仮に現在の入感シリーズで時間間隔差を現在の値 1.40であるとして、プロット図から断層長合計値を概ね予測すると14〜15km近辺に来るためマグニチュードにすればM5.9〜6程度が予想されるだろうか。ただし、これはあくまでも現在の予測力による参考程度の予測値であって、これよりひどくなる場合も有り得るし、また低くなることも有り得る。

これらは、前例となるポイントが増えない限り安定な目安ではない。ただ、これが全く取るに足りないレベルではないであろうことは想像される。本来はこの方法一つだけですべてが判断されるべきではなく、地震の予測は他の様々な方法による情報の総合によって行われるべきであると考える。本検知機のようなSEMS検知機による方法は、これまで見てきたように、おそらく短期の期間における発生タイミングの予測に関して力を発揮するものと思われる。もちろんそれはここのところ見つかってきた地学的な知見との相関と考慮しても行われるべきであるが。

またSEMSタイプと違った別の方法では、地震の規模を考えるのに非常に適しているものもある。またそれらがどれくらいの警戒を要すべきものであるのかに関しては、歴史的な実績としていわゆる宏観現象と言われているものの空間的な広がりやその継続した期間なども考慮するべきかもしれない。それについては大阪大学の池谷教授による電磁波の理論的かつ実験的な研究からも十分な根拠を想定できるようになってきたと思われる。

一度高まった応力集中現象は、これまでの例からもわかるように必ず顕著規模の活動発生を以ってのみ収束ししてきたため、何もなく終わるとは考えられません。上記した関係する現象にも注目して総合的な判断をお願いします。


従来事例のシリーズまで(7/18日更新)        [ 7/11入感以前の表 > 7/10

  シリーズで入感してくる事例はこの半年では数えるほどしかないため予測のための計算法則を見出せるほどではないのであるが、仮に広域的な応力上昇に伴う地殻の弾性的または塑性的性質による動的および準静的過程が、状況に応じてなんらかのスケーリング則に則る可能性を考え、これまでのデータから仮に計算してみた。それによると下記のような傾向が認められた。

  

電磁波放出が起こるタイミングは要するに広域的な応力の変化の過程で局部的な集中箇所が現れるのに対応していて、それは震源とは限らず、集中箇所が現れる範囲では至るところから放出されている可能性が高いと思われる。したがって観測地点に固有のタイミングや性質を示す場合が多いのではないかと思われる。つまり、これまでのように主に太平洋海域でのM5程度の地震活動に対しては、埼玉付近で観測した場合は上記の傾向が現れるということかもしれない。

今回7/11の26行程度の入感が最終で、この後比較的顕著な規模の活動が認められるという可能性は十分考えられ、そのタイミングとして仮にこれまでの推移から計算すると(誤差は1日程度はあるとして)上記が候補の一つになるのではないかと思う。上記項目1-(4)も参照。

7/15の茨城県南部M4.8は、この予想された本震であるとすると、最終入感から4日近くも経ってからの発生であり、ややこれまでの傾向からは異なるように見える。これが本震でないとすれば、これまで継続しているところの100km圏内での小規模活動の一環である可能性も考えられる。それを明確に切り分けられる根拠は今のところまだない。

最終と仮定した時の結果: 

 

.規模等に関するまとめ      [以前の表 > 7/10以前 6/13 6/8

 

(*3) では、他のJisinでのノイズ数の事例との比較として 神戸Jisin前のVLF/LF帯のノイズ数データ記録との比較 を参照


(*10) 青松氏HP (主に気象衛星「ひまわり」の画像を使用して雲の穴=空白領域が震源に関係するという可能性の研究ページ)

(*11) 東大地震研究所データ提供サービス


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