屋根付き5坪のウッドデッキ


兵庫県のA.S様から5坪の大きさのあるラチスフェンスで屋根を付けられたウッドデッキの作品をいただきました。
作品のウッドデッキ仕様は標準グレード、間口4550mm×奥行き3640mm、ラチスフェンス910用(半軒)7箇所、ラチスフェンス1820用(1軒)2箇所、方杖10箇所、筋違い1箇所、屋根付き(桁 材、母屋、タルキ、野縁、破風、塗装済み、加工済み)
デッキの大きさは間口4550mm×奥行き3640mmの5坪の広さがあり屋根部分は奥行きが2730mmと小さくされていて 屋根よりもデッキの床面が一部出ているという独特な意匠がなされています。ラチスフェンスが廻されていますのでフェンスに近い部分は青空が見渡せるという 開放感があるでしょう。破風(鼻隠し)も付けて且つ雨樋も付けられているので雨落ちの心配もありませんね。筋違の役目の方杖(ほうつえ)が10箇所付けられています。また、ちょっと見えずらいですが躯体側の真ん中あたりに本当の筋違のバッテンがついています。
ウッドデッキのカラーはオークカラーをご選択されました。

ウッドデッキの組み立て工程と計画図面

計画図面
計画図面

ウッドデッキの計画図面の一部です。
平面図で見られるように屋根ラインがウッドデッキの床面よりも内側にライン線が見られます。 長柱は全部で10本建てられています。出入り口は両側に設けられています。 次が土台大引の床伏図(土台伏せ図)で土台大引は図のように配置されます。図のように番号が振られます。 立面図は屋根の勾配と軒先との関係やラチスフェンスの付け方などが確認できます。方杖も取り付け位置の記載もされています。


遣り方と基礎(束石)工事

基礎(束石)工事と遣り方の画像 基礎(束石)工事

遣り方を作られてから束石の設置工事をされていますので水平がきちんと出ていると想像できます。 束石は羽子板付きと羽子板無しをうまく使い分けていて四隅などの肝心の部分には羽子板付きを取り付けています。 根掘りをして砕石を敷き詰めて均しモルタルを敷いてから束石を設置するという基本の作業をされている好例です。


土留め作業 土留め作業

廻りに柵を埋め込んで土留めとして考えられたのだと思われます。束石を設置したら埋戻しと盛り土をしますがその時に抑えとして柵を埋め込まれたようです。 盛り土されましたので均しモルタルが隠れて綺麗に整地されたことが分かります。


ウッドデッキ本体の組み立て工事

土台と大引の組み立て 土台と大引を組み付ける。

土台と大引を組み立てます。廻りの土台を始めに組み付けてから順々に中の土台(大引)を組み付けていきます。 土台束を付けながら組み立てて行く方法が取り入れられます。上図の計画図面にあるように土台伏せ図のように組み込みされます。 土台大引には番号が割り振られて番号にあわせて組み込んでいきます。土台には柱が建てられるところにはホゾ穴があいてあり、ラチスフェンスが来るところにはラチス溝が加工されています。


長柱と桁を取り付けて屋根工事を進める 長柱と桁を取り付けて屋根工事を進める。

長柱を建てて桁を取り付ける一連の作業風景です。 長柱にも番号が振られていますので番号をあわせて建てていきます。桁材も同じく番号をあわせて差し込んでいきます。 小屋伏せ構造は従来の軸組工法を踏破して桁材の上に母屋束を建てて母屋を乗せるという伝統工法をそのまま生かします。 桁に蟻仕口が見られますね。


母屋も取り付けられる 母屋も取り付けられて小屋伏せが出来てきました。

長柱に桁を取り付けて母屋束を建てて母屋材も取り付けられました。母屋材も間口が長いので中間で継手加工をされてつないでいます。 長柱と長柱に挟まるラチスフェンスは事前に差し入れて置くという手順が大切な工程です。 柱と土台、笠木にラチス溝が掘られていますのでラチスをはめ込みんでフェンスが作られます。


方杖とタルキと野縁を取り付けられる 方杖とタルキと野縁を取り付けられる。

母屋材もすべて取り付けられたら方杖を付けて筋違の役目を負わせます。方杖は柱に切り込み加工がされていますので切り込んだところに方杖を差し入れる止め方になります。 方杖を取り付けたら次にタルキを付けてポリカ波板を抑える野縁をタルキに付ける作業になります。


屋根に破風板(鼻隠し)を付ける 屋根に破風板(鼻隠し)を付けられる。

化粧と雨樋を付けるためにタルキに破風板(鼻隠し)を取り付けられました。破風板(鼻隠し)を付けることによりタルキと野縁の木口を隠すことにより落ち着いた化粧の役目も一役かっています。 雨樋を付けるのにも容易にしてくれますし、有るのと無いのでは見た目が全然違いますね。ポリカ波板も葺かれました。


ラチスフェンスを取り付けられる 残りのラチスフェンスを取り付けていきます。

残りの前側のラチスフェンスを差し込んでいきます。今回の作品にはラチスは間口が半軒(910mm)用と1軒(1820mm)用の2種類があります。 正面の写真を見るとわかりますね。柱にラチスを差し込んだら笠木をかぶせます。笠木にもラチス溝が掘られています。


笠木を取り付ける 笠木を取り付けてフェンスの完成

ラチスフェンスを取り入れたら笠木を取り付けてフェンスが完成した写真です。 笠木は桧葉材の柾目割りを特注で製材させたもので、天日に晒される笠木の上面は割れたりする弊害がおきやすくなります。そのために柾目の方向を表面に出すことにより木割れに耐久性が増して割れがおきにくい効果があります。


床板の張り付け工程になります 床板張り施工に入ります。

屋根も作られてフェンスも取り付けられましたのでいよいよ床張りに進んでいきます。 床板は上図の計画図面のところの大引というところでつながれて張られていきます。 梱包されているのが床板です。長さは長いのと短いのと2種類の床板があります。長さ違いの床板梱包があるのが写真でも見られますね。


もう少しで床板も張り終わる もう少しで床板も張り終えます。

床の内側にも長柱が来ているので床板を張るときにこの部分のカット作業が必要で細かい作業があります。 ここまで来るともう少しで床板張り工程も完成ですね。


ウッドデッキが完成しました

ウッドデッキが完成しました 完成しました。

ウッドデッキが出来上がりました。間口4550mm×奥行き3640mmの5坪の大きなウッドデッキが完成しました。 雨樋も付けられて雨水の排水も大丈夫です。


水平と垂直がきちんと出ています 水平と垂直が綺麗です。

建物を見る時もそうですが、水平と垂直が綺麗に出ていると安心感があります。写真見られるようにきちんと出ているのが分かり見ていて安定しています。 方杖と破風板(鼻隠し)がデザインと化粧になり綺麗なウッドデッキになりましたね。


床板張りが綺麗 床板張りと方杖が良いですね。

床板には2本づつ釘を止めて行きます。糸などを張って釘の打ち込む下線をしながら打ち込んでいくと今回のように釘の跡が綺麗に出てきます。 このようなところが仕上がりに影響しますので大事ですね。方杖がデザインにもなっているようです。


雨樋も付けられて完成されたウッドデッキ作品 雨樋の縦樋もきちんと取りつけられる。

雨樋の縦樋も束石の下までエルボを使い丁寧に作られたので雨水の跳ね返りがおきなくてウッドデッキを汚くしなくて良いです。
このようなところもウッドデッキを末永く綺麗に持たせる要因の一つです。

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