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『小学校受験 ここまでやれば大丈夫!〜基本編』まえがき


 たくさんある“お受験本”の中から、本書を手にとって下さってありがとうございます。とてもうれしいです。『小学校受験 ここまでやれば大丈夫!』というすごいタイトルの本ですが、幼稚園・小学校受験に合格するために心得ておきたいこと、知ってほしいこと、そして、これだけの準備が必要ということを書きました。

 本書が、類書とちょっと違うと思うのは、お母さんがたのさまざまな悩みや疑問にお答えする章を付け加えたことです。

 いろいろな“お受験本”をみると、次のような子が合格すると書かれています。

 「心身ともに伸び伸びしていて、朗らかで明るい子」
 「個性がある子」
 「自分の気持ちをしっかりと言える子」
 「きちんとしつけができている子」
 「好奇心旺盛な子」
 「お友達と仲良くできる子」

 どう思いますか?長年、受験指導に携わってきた私でさえ、そんなこと聖母マリア様でもできるのかなあ‥‥と思ってしまいます。

 現実に教室に通って来られ、幼稚園や小学校の受験を目指して頑張っておられるお母さん方は、明るく前向きでいながら、一方では、毎日、子どものさまざまな問題行動に頭を悩ませ、時には涙を流し、また時には暗い顔で感情的に子どもを叱ったり、ヒステリックになったり‥‥そのくり返しが現実です。

 たとえ、子ども将来のためとはいえ、受験は子どもに相当の負担を強いることになります。幼児教室に通うのは嫌だと泣かれたり、ときには子どもにチック症状が出たり、嘔吐や下痢をするというようなことも覚悟しておく必要があります。オネショをするようになった子もいます。ご主人からも、そうまでして受験をさせることはないとクレームがつくかもしれません。お母さん自身、本当に受験させることがいいのかと不安になるし、迷いもでます。それが一年なり二年なり続くのです。いつもニコニコしていて、やさしいお母さんでいられるという程度の気持ちでは、合格は望めないかもしれません。

 そういう悩めるお母さん方の力になりたいと思って本書を執筆しました。受験に対する不安や悩み、迷いの克服に少しでもお役に立てば‥‥と思います。

 なお、第二章で使用した問題例については、市販の問題集の中から、これなら適当と思ったものを選ばせていただき、問題の「解説」は私が執筆しました。この問題集の発行者である若葉会幼児進学教室代表の平野みつえ先生にお礼申し上げます。

shizuka@hi-ho.ne.jp