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私の幼児教育との出会い


 初めは、幼稚園に勤めたいと思っていたが、なかなか保母の口がなかった。新聞の求人欄で、大阪・本町の「Tこども教育センター」を見つけた。早速面接試験を受けた。年をくっていたのが良かったらしく女ではただひとり採用された。その当時の上司が「僕あんなおばちゃんと上手くやっていけるやろか」と言っていたという事を何年も経ってから同僚の口から聞いたときは流石に何ともいえない気持になったが。

 今になって見るとその上司の気持も分かる気がする。彼にして見たら自分と同じような年かっこうの中年になろうとしている私を部下にするという事は気の重い事には違いなかったろうと思う。

 若い頃に幼児教育の勉強をした訳ではなかったので、「Tこども教育センター」では自分で言うのは気がひけるが、とにかくよく勉強をした。3年間ほどは毎朝の通勤電車ではその日のカリキュラムを見て、頭の中で授業をしているイメージトレーニングをしていた。参考になりそうな本は手当たり次第に読んだ。

 短大の通信教育で学んだ事は本当に基礎の基礎だけだったと感じた。

 そして、幼児の早教育をしているところだったので「幼児に文字を教えるのにはどのようにすれば子ども達が抵抗なく理解してくれるのか」「数を教えるのにはどのようにすればいいのか」と言う事を徹底的に勉強した。

 数は水道方式を採用していたので、人間にとって数はどういう意味を持っているのかと言う事から始まって、「タイル」でどのように指導していくのかと言う事を基礎から勉強した。 それは「Tこども教育センター」のM先生、S先生に一から教えていただいたことが基礎にある。今でもこの事に関してはとても感謝している。

 そして私の幼児教育に関しては、大脳生理学と「Tこども教育センター」で勉強した事にプラスして、途中から私なりに勉強していった「心理学」と言うか「自分の生き方の中から」と言うような、深層心理からも洞察していく様になってきた「おおすみしずかの幼児教育」とでも言えばぴったりしそうな、私なりの幼児教育のやりかたを実践して来たと思っている。

 なんだか書いていてとても傲慢な書き方のようにも思うが、やはり、お母さん達に対してのアドバイス等は、カウンセリングを通しての自分自身が気づいてきたものをお話ししてきた。どのおかあさんもよく納得して下さった。そして、今でも私のアドバイスを求めてこられる方も多い。

 自分なりにどうしてかという事を考えてみるに、まず私がそれ相当に年齢がいっていて、二人の子の親であるという事、生き方が下手である事、出来るだけ過去の実例でお話をする事、大家族の主婦としての経験がある事、そして先ず私自身の虚栄心について出来るだけ正直にお話をしている事などだろうか。もちろんそのベースにある幼児教育暦20年という経験に支えられてはいるが。

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