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つれづれに


 3月に会社を辞め、それからは定年退職後の人生というような生活を送っている。夜はいつまで起きててもいいし、読書も、し放題。だから、食事もその日によって2回だったり3回だったり。起きる時間もマチマチ。もうめちゃくちゃな生活。

 こんな生活生まれて始めて。こんな何にもない生活は生まれて始めて。何にもしていなくても誰にも叱られることなく、したいことをしている。

 時々あせり、罪悪感が頭をもたげることもあるが。

 でも、そんな中で、今、はまっているのは、図書館通い。前から好きだった遠藤周作さんの歴史物を読み漁っている。「反逆」「宿敵」「女」「決戦の時」もう一つ九州のキリシタン大名の親子の物語で「王の挽歌」とどんどん乱読といった感じ。

 遠藤周作さんのものは、多分に心理的に書かれてあるので、読んでいてとても面白い。戦国時代の群雄割拠の時代のそれぞれの大名の“我こそは”というものと、現代のサラリーマンの出世競争とは寸部も違わないなあと思いながら楽しんでいる。

 一見穏やかに、理性的に会議をしているようだが、その心の中は感情的なものが渦巻き、上役のちょっとした言動で、今の自分はどのように思われいるのかということを必死で判断している、、、、。

 少し前までの自分の姿でもあるが、本当にあんなしんどい世界で生きていたんだなあと思うと、今更ながらに自分がいとおしく思えてくる。

 それにしても面白いなあと思ったのは、一介の浪人の秀吉が信長に取り立てられたキッカケは、秀吉が猥談がとても上手で、信長の奥さんに如才なく取り入ったからという話。

 それと精神世界関係のものと、もう一つとても面白いと思うものは手塚治さんの漫画シリーズ。「アドルフに告ぐ」「陽だまりの樹」など。

 漫画は分厚いのが3冊あっても4冊あっても、図書館から借りてきたその日に、一気に全部見てしまう。老眼鏡をかけながら。

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