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挨拶について


 幼稚園受験でも小学校受験でも数の問題だとか言葉の問題だとかと言った事 はそれこそ特訓すれば案外短時間で出来るようになる子が多かった。

 しかし特訓して必死になりつつも最終的には“時間が無い”と思った事はや はり躾の分野が多い。

 例えば挨拶。小さい子どもだから当たり前といえば当たり前なのだが、とに かく挨拶が出来ない。年齢的にもまだ挨拶云々のところまで意識のない子 が多い。

 でも、特に私学などでは挨拶に代表される礼儀を大事にしているから、何ら かの形で出題されると思っておいた方がいい。特に小学校受験では、挨拶が出 来ない子は“親はどんな躾をしているのか”という事で親の姿勢を問われる事 になる。  

 試験の内容として給食が出される学校もある。好き嫌い、お片づけ、食べる 時の態度と食べる時の挨拶などが見られる。

◆小学校受験の場合

 朝起きた時の「おはようございます」
 食事の時の「いただきます、ごちそうさまでした」
 出掛ける時の「行ってきます」
 人に対しての「こんにちは」「さようなら」
 帰宅時の「ただいま」
 寝る時の「おやすみなさい」
 部屋に入る時の「失礼します」 
 また、「ごめんなさい」「ありがとう」や、はっきりとした返事などはその 都度都度にはっきりといえるように日頃から練習をしておく必要がある。

 挨拶などというものは、生活そのものといえる。どんな時にどういう挨拶を するのか、子どもの目の前で親は日頃から見せておけばいい。夫婦で朝顔を合 わせた時は必ずお互いに「おはようございます」と言えばいい。

 朝、お父さんが家を出られる時は家族全員が玄関で「行ってらっしゃい」と 言えばいい。そうすれば、出かける方は「行ってきます」で、送る方は「行っ てらっしゃい」だ、という事が特別に指導をしなくても自然に伝わる。

 とにかく場面場面での挨拶の言葉をいつも意識をして、子どもに手本を示す事。

 また、言葉だけでなくおじぎをする事も必要なので、頭を下げる角度、目を 何処に向けるか、手をどういう風にしておくのかということを、いい加減にし ないで、2〜3歳ぐらいになったら、しっかりと教えてあげてほしい。

 こと挨拶に関しては、“家でこのようにするんだ”ということが了解されて いれば後はそんなに教える事はないはずではあるが。

◆幼稚園受験の場合

 幼稚園受験の場合は、2年保育と3年保育では幾分違ってくるが、3年保育 だと先生に対して、あるいはお部屋に入った時に「おはようございます」ある いは「こんにちは」が言える事。そして帰る時の「さようなら」くらいがはっ きりきちんと言える事。

 そして帰る時にお土産を渡される場合などは「ありがとうございました」が 言える事、言えるか言えないかは、しっかりチェックされている。また名前を 呼ばれたら「はい」が大きな声で言える事。

 2年保育だと小学校受験の場合の挨拶が、8割程度ぐらいは言えるのが望ま しい。

 しかし、かく言う私も自分の娘を会社に連れていった時に、いかに娘が挨拶 が出来ない子だったかという事を思い知らされたことがある。娘が3年から4 年生位の頃だったかと思う。

 「おはようございますって挨拶してごらん」とさせたら、頭をピョコンと下 げるだけの挨拶をした。目の前が真っ白になった。“私は人様の子どもばかり 教育をして、自分の子どもはこんなぶざまな挨拶しか出来ないとは!”という 想いで愕然とした。

 そこで、しばらく二人で挨拶の特訓をした。もう10年以上も前の忘れられ ない出来事である。   

 それぐらい親は子どもの挨拶に対しては「多分出来るだろう」という想いが どこかにあるように思う。我が子に対しては“うかつ”になっているものだ。

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