[一からの幼稚園・小学校受験][ホームページ]

図形について(1)


 前回までは、どちらかと言えば心構え的なところや、絵本に関して書いたの で今回は、知覚的な面での出題傾向を書いてみたいと思います。

 先ず図形については、幼稚園受験の場合は、大体形の名前を言わせるとか、 型紙のような枠だけの紙に、与えられた形の何枚かのパズルをはめていく等と いうのがよく出題されるようです。

 形の名前は、丸、三角、四角、半丸、星型ぐらいが言えればいいと思います。 言うのにそんなに難しい形のものは出題されにくいです。枠にはめていく「パ ズルはめ」は、よく市販されているジグソーパズルの様なもので、形が丸とか 、三角とかはっきりしたものが多いです。だから、市販のジグソーパズルだけ でなく、丸とか四角の形を紙に書き、それに合う形を色紙等で作って置かせる、 という練習もされていた方がいいと思います。

 今は、知育玩具として“形遊び”というような名称で売られていますので、 利用されるのも1つです。出来れば小さい頃からいつもおもちゃのレパートリ ーとして子どもの近くに置いておかれ、1日に1回は出してお母さんがやって 見せるというところから始められるのがいいと思います。

 小さい頃にこのような形遊びをいっぱいした子どもは、小学校の高学年から 中学高校になってから、とても複雑な図形の問題にも容易に対処出来るように なると言われます。その他、モノブロックとか、レゴブロックなど組み合わせ て形を作っていくものも、図形に対しての基礎が出来ます。

 余談ですが複雑な図形の問題はどちらかというと男の子が得意で、女の子は 不得手のようですが、これは小さい頃の遊びで、男の子がモノブロックや、レ ゴブロックが好きで、女の子は男の子ほどブロック類などの「パズル類」で遊 ばないからとも言われます。

 このような形遊びや、レゴやモノブロック等の遊びは、ただ与えていればそ れでいい訳ではありません。子どもは始めはどのように遊んでいいのか、どの ようにすれば楽しいのか全然知りませんから、始めはお母さんや、お父さんが つくって見せる、ということをひたすらやって下さい。

 お母さんが色々作って、楽しく遊んで見せるから子どもは興味を持って“や ってみたい”とか“やりたい”とか思うのです。その手本が面白くなければ子 どもの興味も湧きません。だから、将来の子どものために、ここはひたすら大 人が色々創造性を出して、作って見せてやって下さい。

 そうするとしばらくすると「おかあさん、電車作って」とか「お花作って」 とかリクエストが出てきます。それが興味を持った第一歩です。ここですぐに 「自分で作ってごらん」とは言わないで、作り出すのを待つ意味で言われたも のを作るのです。子どもは時期が来たら自分で作り出します。

 「自分で作り出すのを待つことの重要性」が、幼児の早教育の中でもっと言 われていたなら、今のように社会から誤解される事もなかったのではないか等 と思う事もありますので。

 “言われて直ぐに作ってやり、そればっかりだと、いつまでも自分で作るこ となく、人に頼ってしまう子どもになるのではないか”という不安が出てきて、 ついつい「自分で作ってごらん」という言葉を早くから出してしまったり、 「こんなにいつも作ってやっているのにどうしてこの子は自分一人で作ろうと しないのか」という焦りに繋がってしまうということを何回となく見てきました。

 小さい頃の図形の基礎づくりは他の事と同様で、ひたすら「楽しくやって見 せること」と「毎日1回は出して遊ぶ」です。どうぞお母さん、お父さん自身 が「ブロック遊び」を楽しんで遊んで下さい。

 小学校受験の図形に関しては次回に回します。

[一からの幼稚園・小学校受験][ホームページ]
shizuka@hi-ho.ne.jp