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常識(2)


 今回は前回の続きとして、小学校受験の「常識」の分野の問題について書いてみたいと思います。
 「常識」とは、社会や、家庭生活をしていく上での“常識”を観る、のがねらいです。だから、前回にも書きました通り、日常生活で、これは子どもに知っておいてほしいと思われる事から、躾上の事も含めて幅広い分野です。

 幼稚園受験では口頭で聞かれたり、実物を持ってきて質問をしたりという具合ですが、小学校受験の場合はそれがペーパーテストになって出題されることが多いです。

 そうは言っても、もちろん小学校でも口頭試問で常識の分野が出題される場合もあります。例えば次の様です。

・公園で遊んでいたら、お友達が砂をかけてきます。あなたはどうしますか?
・大きくなったら何になりたいですか?
・反対語を言う。
・概念の比較、例えばすずめと飛行機の違い、卵と石の違いを言う。
・ライオンについて知っている事を言う。
・「長い物」を言う。
・秋の果物の名前を言う。等。
・電車の中で、してはいけない事はどういうことですか?
・知らない人に「一緒に遊びに行こう」と声をかけられたら、あなたはどうしますか? 等など。

 ペーパーとしては大雑把に書きますと、次の様な感じです。

・色々な絵の中から、
  この中で遠足に持っていく物はどれでしょう? 
  海水浴に持っていく物はどれでしょう?
  虫取りに持っていく物はどれでしょう?
  お買い物に行く時に持っていく物は?といった問題です。

・果物や野菜、花、動物、虫、乗り物、生活の道具等などの、名前を言わせる。

・動物の頭と尻尾とか頭と足が別々に描いてあって、それを線で結ぶとか、色々な動物のお母さんと子どもが別々に描いてあって、同じ様に線で結ぶなど。

・色々なお店が描いてあって、売っている物に○をする。

・色々な職業の人が描いてあって、その人たちがそれぞれ使うものに○をする。
 お医者さん、大工さん、消防士さん、郵便屋さん、散髪屋さん、など。

・湯飲み、茶碗、花瓶、金魚バチ、植木バチ、ヤカン、急須などの生活の道具の名前と用途を言わせる。

・「集合づくり」にも通じるような「仲間づくり」。哺乳類、鳥、食器、魚、家具、玩具などをそれぞれに仲間づくりをする。

・仲間づくりの反対で、集合の中に1つだけ入っている違うものを見つける仲間はずれ。

・昔話に、関係のあるものをさがして○をする。

・1年中の行事と季節。例えば雛祭り、子供の日、七夕、花火や海水浴、お花見、お月見、運動会、芋掘り、七五三、クリスマス、お正月、豆まき等の季節を問う問題。

・風が吹いている方向と、煙りがどう流れるかとか、田んぼの稲はどっちになびくか、人の頭の髪の毛はどっちになびくかなど。

・太陽と影。

・右左、上下、斜め上とか斜め下など。

・文章を聞き、内容が間違っているか正しいか判断する。例えば、“太郎君は幼稚園から帰った時に「行って来ます」と言いました”とか“カンガルーのお母さんが子どもを背中に負んぶしていました”など。

・人の色々な表情の絵が描いてあり、その中から“うつむいている”絵に○をする。
 というような問題が出題されています。
特に出題頻度の高い問題は、交通道徳や、色々な事に対しての、ルールを知っているかどうかを問うのが多いです。

“常識”だから、ある意味では知っている事が“常識”なのかもしれません。
でも、家庭の中と幼稚園だけの子ども達の生活ですから、分からない事は多いと思います。

 対策としては、小学校受験の場合はやはりある程度の問題集を見て、又は上記の問題などを参考にして、教えていく事しかないと思います。長い間にはきっと分かる事なんですが、今はさしあたりそれを早い時期に教えるんだと思われれば良いのではないでしょうか。

 “常識”ですから、そういう意味では、生活の中で日々起こってくる事を、子どもに教えていくという、ごく当たり前の事ですから、教えやすいと言えば教えやすい分野です。           

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