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季節、欠所補完、位置、など


 今まで書いた部分と多少重複するところもありますが、今回は、季節、欠所補完、位置等について書きたいと思います。

 季節は、春夏秋冬の「季節」です。各季節にどんな花が咲き、どんな虫がいて、人々はどんなことをするのか(季節の行事)、というのが季節の問題です。

 幼稚園受験でいえば、2年保育になると出題されることがあります。
例えば菊の花の絵を見せて
     「これは何という花ですか」
     「いつ咲きますか」etc.
 サンタクロースの絵を見せて
     「この人は誰ですか」
     「何を持ってきますか」
     「何に入れてくれますか」
     「いつ来ますか」etc. といった具合です。

 小学校受験になると、色々な花や、虫や、行事の絵がランダムに描いてあり、それを季節毎に色分けをするとか、仲間はずれと季節が一緒になっている問題で、例えば4、5個の絵があり、その中から季節の違うものを一つ見つけるとか、また話の記憶の中で、ひまわりが咲いているというくだりがあり、設問の1つとして「今のお話しの季節はいつですか?」などというのもあります。

 練習としては、幼稚園受験の場合、季節の代表的な花の名前を2、3は教えて下さい。また、季節の行事も例えばひな祭りや子供の日、入園式などは春にあり、海水浴や、七夕、盆踊り、扇風機、かき氷などは夏で、お月見、おいも堀り、運動会、七五三、等は秋で、クリスマス、お正月、お餅つき、節分、スキーやスケートなどは冬だということ等を教えてあげて下さい。

 こういう花や行事などは、絵で描いたものを見せて「覚えなさい」と言っても、なかなか難しいものがあります。出来るだけ小さい頃から、生活の中に“季節感”を取り入れて、その折々に教えてあげて下さい。

 例えば以下のように。 

 今の時期ですと、段々寒くなってきていますから、お母さんの言葉としては「今は11月。秋も終わりね。だから、段々寒くなってきたね。木枯らし1号が吹いたってニュースで言ってたよ。もうすぐ冬だね。今は秋だから紅葉がきれいね。紅葉っていうのは木の葉っぱが赤くなったり黄色くなったりすることなのよ」などです。そして、できれば紅葉した木を実際に一緒に見る等がいいでしょう。

 また、小学校受験の場合、季節になったら使うものや食べるもの、例えば扇風機、団扇、かき氷、また、コタツ、マフラー、オーバー等も教えてください。

 季節の花や行事の色々を、出来るだけ正確に沢山教えようと思えば、大きい本屋さんに行けば、幼稚園の先生用に、季節ごとの色々な様子を描いたイラスト集がありますので、それを子どもさんと一緒に色鉛筆でぬったりしながら教えるのも1つの方法です。

 教える時の注意事項として、花の季節を教えるのに花屋さんで教えるのは要注意です。この頃は温室で育った花が季節に関係無く店頭に出ているので、花屋さんでは花の名前だけを教えて、季節は別に教えるのが良いと思います。でも、花屋さんで実際に見て子どもの方から「チューリップが秋に咲いてる」と言ったら、次のように言って教えてください。
 「チューリップは春に咲くのに、秋に咲いてるから“おかしい”ということがちゃんと分かったね。えらいね。今(春以外)咲いてるチューリップは、わざわざ「今」咲くように種をまいて、温度を調節して咲かしてあるんだよ。だから普通はチューリップは春なんだよ。」と言うふうに、きちんと事実を説明して下さい。

 次に、欠所補完は色々な絵の部分が変だったり、線が切れていたりするのを見つけるという問題です。

 幼稚園受験の場合は、ちょっと見ればすぐ分かるぐらいの程度で、例えば
   人の顔の、目が片方なかったり、
   ボールの線が切れていたり、
   部屋の中で靴を履いていたり、
といったような状況の絵を見て、“これはおかしい”と分かり、指摘する事が出来るというような力がみられます。

 小学校受験も同様です。但し小学校受験の場合は、おかしいところが細かかったり、ちょっと見ただけでは分かり難かったりするのをみつけるという程度です。
   イスの1本の足がないとか、
   牛の角が片方ないとか、
   誰も乗っていない方のシーソーが下がっているとか、
   鏡の前でお母さんがお化粧しているのに、鏡に何も写っていないとか、
   柱時計に針がない、
   クシの歯が抜けている、などといった問題です。

 そして、その部分を書き足すとか、その場所に×を書くなどという細かい指示があるわけです。

 この欠所補完に対しての練習としては、色々な問題集をする中で、分からないものはどこがおかしいのか教えて、出来れば本物がどうなっているのかというのを見せて、絵との違いを教えてあげて下さい。

 生まれ月が遅いとか、同じことを何回も注意されないと分からないお子さん等は、小学校受験の場合でも、特にこの欠所の問題は難しいようです。日頃から色々なものが「どんな風になっているのか」ということを、簡単に説明をして、教えてあげてください。

 位置は、幼稚園受験ですと、上、下、真ん中、右、左、真ん中、前、後、真ん中、というぐらいが分かればいいとおもいます。

 小学校受験の場合の位置としては、上記の幼稚園の場合にプラスして、ナナメ右下とかナナメ左上などという「ナナメ」の部分を教えることが必要です。

 また「地図」的な絵があり、あるお家から橋を渡って真っ直ぐに行き、次の角を右に曲がり、また真っ直ぐに行き、突き当たりを左に曲がったところが太郎さんの家です。太郎さんの家に○を書きなさい、といった問題もあります。

 また、順序数にも通じるような
  「左から数えて4番目の動物に△をつけなさい」とか、
  「右から数えて5番目の人は左から数えると何番目ですか」
などというのもあります。
 また、マンションのような絵に色々な動物が描いてあり、
  「3階の右から4番目のお部屋に住んでいるのは何という動物ですか。言
   って下さい」とその場所の動物を言わせる、
次に
  「うさぎさんのお部屋のすぐ右のお部屋はたぬきさんです。では、たぬき
   さんのお部屋の2階上は誰が住んでいますか。その動物に○をつけなさ
   い」
などという問題もあります。この場合、もちろんたぬきの絵は描いてありません。そして、たぬきの2階上の階の動物は描いてあるのです。
 その他、位置でよく出題されるものとして、見て記憶することと位置が一緒になっている問題があります。9〜25、30ぐらいのマス目に、色々な絵が描いてあるのを10秒〜20秒ぐらい見て覚え、次は「○○があった場所に○を書きましょう」等といった問題です。

 「ビル」を描き、「4階の右の端っこの家はパンダさんの家です。どこですか、指で指してみて下さい」などとちょっとずつ教える事です。初めは分からなくても毎日ちょっとずつやっていると必ず分かるようになります。

 諦めないでちょっとずつ、ちょっとずつを心掛けて、教えてあげて下さい。

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