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子どもが熱を出した!とか、ケガをした!といった場合


 今の季節、そういう意味では丁度もう10日余りに迫った本番を、胃を痛くしながら待っておられる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。明日は何が起こるか分からない人の生活の中で、受験する本人の、そして本人の周りにハプニングが起こるかもしれないということを、100%否定できる人はだれもいません。
 そこで今回は、当日又は前日辺りの熱、事故などがあった時の対処の仕方を書いてみたいと思います。

 前日に熱があるのが分かった場合、まだお医者さんが空いている時間なら行って診察を受け、薬をもらって、夜はそれを飲んで早めに寝させる。薬をもらう時も、念のために“翌日にテストを受けること”や“薬を当日の朝も飲んでいってもいいかどうか”ということも聞いておかれるほうが賢明です。

 そんな状態になってからでも、中には「先生、もうちょっと気になる所があるんですが、プリントを復習した方がいいでしょうか?」と電話をしてこられるお母さんもおられますが、こんな時はもう「明日の体調のみ」に心を配って、とにかくお子さんを早く寝させてあげることです。

 そして、その熱が高い場合は、出来ればその時点で学校に連絡をとり、子どもが熱を出している旨を申し出ておくことも大事です。そして「子どもが今熱を出しているけれども、今まで親子で準備をしてきて、明日のテストに備えてきた。このまま熱が出たことが原因で、受けられなくて諦めるというのは悔いが残る。どうしても受けさせてほしい。どうにかならないものか?なんとかお願いしたい!」と、何処までも食い下がるのです。そして、もう少し、気持ちを伝えたいと思ったら、当日の朝にも同じ内容でいいですから、念のために電話を1本かけておくことをお勧めします。(私学によってはその対応で、特別に2次テストとか3次テスト等を準備してくれるところもあるぐらいです)

 何かがあった時に保護者がどういう行動をするのか、ということも学校側にとっては大きいものがあるのでしょう。

 学校によっては、保健室での受験を許可してくれるところもありますし、対応は本当に色々です。実情をはっきり伝え、よく相談して、“親の気持ちとしては、少々の熱があっても何がなんでも受けさせる!」という強い気持ちで臨まれることをお勧めします。気持ちは通じます。

 このことは何かの事故があったときも同じことです。事故があったらすぐに学校に連絡を取り、事情を説明し「とにかくどんな形であっても受けたい」ということを言って、できる範囲内で受けさせてもらうことを頼むのです。

 もう大分前のことですが、その当時勤めていた塾で、実際にあった話です。受験を間近に控えていた時期でした。その子は男の子で、塾での授業が終わり、ビルから出た時に横から走ってきた自転車とぶつかり、足のかかとを複雑骨折しました。私はその時に救急車に同乗し、その子が1つの病院から次ぎの病院への転院、夕方暗くなってからの手術までずっと一緒でした。お母さんはもうパニックで「この子の足さえ治ればそれでいい。もう受験は考えられない。どうしよう!!」という言葉だけだったと記憶しています。

 でも、今日明日じゃなかったのもあり、(少なくとも2、3週間はあったと記憶しています)その子は複雑骨折した足はギプスで固め、運動は受けませんでしたが、残りのものは受ける事が出来ました。そして、国立の小学校でしたが、合格しました。もうあの子は高校生か大学生になっていると思います。

 とにかく、熱が出ても、少々の事故があったとしても“絶対に受けに行くことだけはする!”という親御さんの強い気持ちがあれば、受けることは出来ると思います。だから、その為に出来るだけ早い時点での連絡とか、心を尽くして受けさせてほしいということを頼むこと。そして後は運を天に任せて祈ることです。

 でも、出来ればこんなことは無くて、元気に本番が迎えられることが一番です。あともう少し。とにかく体調に気をつけて、当日元気に「お母さん、私頑張るからね!」という言葉が自然と子どもの口から出た時などは、日ごろのその子からは到底想像できないぐらいの力を発揮することもあります。このことは、何回か経験しました。

 そういう意味では、これからの間は、プリントの枚数よりも当日元気になるように朝早く起きる練習とか、うがい、手洗い、お母さんのちょっとした一言でもしっかりと聞けているかどうか、というようなことに気を配ってあげられることです。

 そう言えば、昨年だったか一昨年だったか、国立小学校の受験の当日、受け付け時間が過ぎ校門が閉まってから、ほどなく1組の親子が来ました。閉まった門の前でのお母さんの、なんとも言えない表情は忘れられません。子どもにも何か一言言われたような動作と共に。

 時間は余裕をもって行きましょう!

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