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入学式までの過ごし方


 今日は3月3日。おひな祭り。関西地方は本当に暖かい一日でした。これから小学校入学までのちょうど1ヶ月をどのように過ごせばいいのか?ということを書いてみたいと思います。

 合格だった人も残念ながら不合格だった人も、気持ちを新たに1年生に向かって欲しいと願います。
 この季節になると、周囲の人からも色々入学祝いなども届いたりして、なんとなく子ども達も心うきうきといった感じになっている時でもあり、しばらくすると卒園式もあり、春休みに入ります。

 しばらく前を振り返ってみると、何ヶ月又は何年も、受験をさせようとお考えになった時から今まで、ゆとりのないところで“必死に”プリントや運動やその他の諸々のことを“受験の為に”練習をしてこられた方もいらっしゃるでしょう。

 ここしばらくは、今まで色々“必死でやってきたこと”を、試験を意識しないで、じっくりと時間をかけて“楽しく”やって欲しいと思います。
 早く起きる。歯を磨く。服を着替える。食事をする。トイレに行く。歌を歌う。お手伝いをさせる。言葉遊びをする。ボールつきをする。縄跳びをする。テレビを見る。絵本を見る。何かのおけいこ事をする、、、。とにかく何でもしばらくは“ただやること”をお勧めします。

 生活することそのものを楽しくということでしょうか。

 ピアノを子どもに習わせる時に、練習をして先生に丸をもらったとします。そうするとその曲は、親とすれば“もう済んだ曲”だから、子どもがその曲を弾いていたりすると「もうそこは済んだでしょ。いまは○番を練習しなさい!」と言ってしまい勝ちです。
 でも、本当に子どもに“ピアノを弾く楽しさ”を味わって欲しければ、いつもいつも出来ていない曲ばかりを練習させるのだけでなく、その前の「丸をもらった曲」を少しの間は弾かせた方がいいというのと似ているかな?結局その方が、音楽の楽しさを味わいつつピアノを弾いていくことだから、長続きするのです。

 何事も出来るだけ早く出来て欲しいのはやまやまだけど、その為にもこの1ヶ月は「心の休憩の時」という雰囲気で過ごして欲しいです。

 春休みになったら、思いきってどこか家族で旅行に出かけるのもいいでしょうし、子どもの健やかな成長を先祖に報告するのもいいと思います。別にどこかの宗教団体から何かを頼まれているわけではありませんが、今の健やかなご家族のありようは即ちご先祖があってのものなのですから。 先祖といわず、遠くのおじいちゃんおばあちゃんに1年生の入学を報告に帰省されるのもいいのではないでしょうか。

 そして、その一方で、入学に必要な物は、きちんと準備をしていく。色々な持ち物に名前を書くということを、出来るだけ子どもの目の前でやってほしいと思います。上靴、制服、ハンカチ、下敷き、鉛筆、など等など。今準備が出来ているものには書ける時にゆっくりと書いておかれることをお勧めします。

 お母さんやお父さんの小学校1年生の時のことをお話してあげながら、時間をたっぷりかけて親子タイムのつもりで書いてあげられるといいです。
 その時には今の日本の学校の抱える“学級崩壊”に対してのささやかな対策として「幼稚園は遊ぶところだったけど、小学校は勉強するところ」。授業はそんなに楽しいことばっかりじゃない。でも我慢をして聞くことも大切だから、先生のお話はよく聞いて、授業の間は立ち歩いたりしない、というようなことをじっくりと言い聞かせておくことも子ども自身の“心構え”にも影響すると考えます。

 ご両親の細かい不安は色々おありだろうと思いますが、でも、大丈夫です。子ども達はみんな“大きくなりたい”“何でも知りたい”という潜在的な願望を持った未来に生きる存在です。

 挫折を味わってしまった方も、子ども達の気持ちは、親の切り替えが出来れば案外スッと切り替えが出来ます。だから、気持ちも新たに新しい環境を、意識して向かえて下さい。
 そして、是非お父さんも会社を休んで、ご一緒に子どもさんの入学式に出席されることをお勧めします。
 でも、カメラやビデオばかり覗いていたんでは、その時の“緊張感のあるその子にとっての一度しかない入学式”をじっくりと味わいそこねるかもしれません。この際はもうビデオは置いて行かれてもいいかもしません。ないからこそ、余計に心に残るということもありますから。

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