蟻日記2

99年7月14日 水 くもり

去年よりかなり遅れて女王蟻捕獲。今回は小学2年の娘が自宅のベランダにて

捕獲してくれました。今年は、当たり年でないみたいで、7月1日にオス蟻を

何匹か確認したのだけれど、すぐに雨が降り出し、結婚飛行をできたのは、

ホンの一握りかもしれない。女王蟻も結局発見できず、今年は無理かなあと思っていました。

今回の蟻の種類まだ確認できず。また、健康状態もわからず。

まあ、日記としてまたはじめてみましょう。

7月17日 土 くもり

まだ落ち着かず、羽も落とさず。地中に潜らず。うーん、分かりずらい。

さて、巣から出たオスありは2度巣には戻れない。先に書いたあわてたオスありは、

女王ありと接触できず、不本意な一生を終えてしまいます。オスありは、

本当に結婚のみに生まれた存在で、その役目は結婚飛行で女王ありとの交尾だけです。

そのほかの仕事はなのです。

また、働きありも卵を生む可能性もあるのです。数は少なく、生まれてくるのはメスありだけ。

主の保存としての機能のたまごではありません。ただし、アミメアリは女王アリがいなくて働きアリ

だけの構成みたいです。オスありの存在はわかりません。まだまた分からないところが多いのです。

7月18日 日 曇り時々雨

本日、仕事先において、女王アリ捕獲。わりとふとっていて良好。

もう一匹見つけたが、捕獲できなかった。先のアリをAとし、今回のをBとする。

種類は働きアリを見てみないと分からず。両方同じかも。

別々の飼育箱において観察してみましょう。

7月22日 木 はれ

Aの方は死んだかもしれません。動かず。

Bの方はまだ羽を落とさず。地中を掘る行為を見せている。

結婚飛行を終えた女王アリは、羽を落とし、卵を生み、そして育てる。

その間はえさを取らず。地中の水分で渇きを押さえている。幼虫ににあげる養分は、

羽を落とした胸の養分を唾液に移し、ようちゆうを養っている。かなりの体力が必要なのです。

7月26日 月 はれ時々曇り

Aのありは完全に死んでいる。

Bの女王ありはまだ土を掘り返している。羽も落とさず。

羽を落とすのが遅いと産卵するのも遅くなるだろう。

巣を入れ替えるかどうか迷っている。

7月31日 土 はれ

Bのありは、割と活発に巣の最低限を構築している。

しかし、卵を生む気配はない。結婚飛行の当日かなり雨が降っていたので、

本当に交尾を終えていたのかここのところ不安になってきている。

もう一匹の羽を落とした女王ありを捕獲したほうがよかったのかと後悔しだしている。

8月3日 火 晴れ

いまだに産卵確認できず。巣の構築はほぼ終わっている。羽を落とさないのが

原因か!

ある種類のありは、結婚飛行のとき、働きありを足に一匹つけて飛びます。

その後、その働きありが女王ありの世話から巣の構築までするのです。

かなりの効率のいい方法ですね。

八月10日 火曜日 晴れのち曇り時々雨 

卵を生む気配なし。巣穴を放棄し地上でうろうろしている。

今年はかなり温度が高いのでそれが原因かも。

今年はもう卵を生まないのかも。

新しい羽蟻を探すほうがいいのかも。

8月15日 日 曇り時々雨

相変わらず、地中に入らず地表の上にて行動。羽も落羽せず。

高野山において別の種類を捕獲しょうとしたが、できず。

雨が降っており、気温も低い。せみも夕方、ヒグラシを少し聞いただけ。

地上のありもほとんど見ることができない。やはり以上気象が原因か。

今年は、これ以上望みがないかも。

8月24日 火曜日 曇り 

気温がだいぶ下がってきたみたいです。待望の産卵があったかもしれません。

まだ、細かく観察できていないのですが、卵らしきものが数粒あるみたいです。

しかし、油断は禁物。やはり、今年は気温が高すぎたかもしれません。

このありは、茨木川のそばで取ってきたもので、かなり環境が違ったかもしれません。

8月28日 土曜日 はれ 

約10粒ぐらいの産卵らしい。同じ場所からほとんど移動しなくなり、

一応世話をしているみたいだ。

同じ巣に数匹女王蟻がいる場合、卵を多く生むかどうかで働き蟻の世話が違う。

種を保存するためにそうなるのであろう。卵を生まなくなると女王蟻はお役ごめんになる。

8月31日 火曜日 はれ

今日も残暑厳しかった。卵から、第一幼令期の幼虫が何匹かできてきている。

これから、さなぎになって、繭を作るタイプかそうでないかである程度種類の特定が出きるかもしれない。

しかし、今年はかなり遅れている。

9月8日 火曜日 はれ

活発に幼虫、卵を世話している。かなり、気温が安定してきており、

飼育器の環境もよくなってきているのであろう。羽はまだ落ちていない。

働きありが出てくるのは10月のはじめかもしれない。

九月二十日 月 曇り時々雨 

幼虫が第2ようれい、第三ようれいへと育ってきている。しかし、かなり小さめだ。

女王ありもわりとよく養育しているみたいだ。羽はいまだに落とさず。

働きありが誕生するのはもう少し遅れるかも。

九月27日 月 はれ 

さなぎがあるようだ。繭が確認。しかし、幼虫の数か゛少なくなっている。

女王ありが食べたか、あるいはえさ不足で幼虫が食べたのか不明。

個体数が減っているのは危険な状態なのかもしれない。

九月28日 火曜日 はれ 

偶然にも昼に女王あり捕獲。偶然に地面を見たら一匹歩いていた。

かなりの大型。抵抗もかなり激しい。何の種類だろう。

この季節に捕らえるのは奇跡かもしれない。

10月四日 月 はれ

昨日から、気温がかなり下がってきました。運動会も寒かったです。

Bの女王あり、不思議で分からないのですが、卵やさなぎようちゆうとほとんど見当たらなくなった。

本当に食べてしまったのか。動きは活発である。新しい女王ありはCにします。

Cは、早くも羽を落とし産卵もやっているのかどうかまだ確認できず。動きは鈍い。

10月10日 日 はれ 

Bに働きあり一匹誕生。予測より少し遅かったか。気温がわりとベスト状態なのか、

動きは活発である。働きありも世話をはじめている。

Cは、またもや死んだかも。Aと同じ飼育器を使ったのだが、環境が悪いのか、

飼育器自体が悪いのか検討の余地あり。

10月13日 くもり 水曜日 

働きありがもう一匹増えた。古いほうはかなり活発にえさ探し、卵、幼虫、女王ありの世話に

忙しそうだ。女王ありはいまだに羽を落としていない。かなりおかしい。

また、えさを自分で食べに行っている。働きありが出てきたら、普通は卵を生むことに

専念するのだか。

10月21日木 はれ 

今日、昼間飼育びんを見ると、女王ありが完全に死んでいるように見えた。

働きありは、女王ありの羽の上にとどまっていた。これでもう観察も今年は終わりかと思っていたが。

今見ると生きていた。眠っていたのか。とても普段の姿ではなかった。年をこせるのか。

10月29日 金 はれ 

働きありが一匹になった。古いほうのありが残っている。最近は、死んだように動かないときと、

動きが活発なときと交互におきている。冬の前触れか。しかし、家の中では完全に冬の状態にならない。

11月6日 土 はれ

動きのある日とない日が極端である。働きありも女王ありにぴったりとくっついているときが多い。

女王ありが動かないときは本当に死んだかと思うほど生気も感じられない。

日中暖かい日は活発である。

11月16日 火 はれ 

日曜日は動いていたが、昨日あたりかせ動作に変化が見られなくなった。

完全に死んだと思われる。卵を生むのにかなりの日数がかかり今年は何かおかしかった。

3匹も捕獲できたが観察するのにはほとんど失敗の状態でした。

来年は何か一工夫するしかないかもしれません。来年までよろしく。


ホームページに戻る 去年の日記に戻る

99/11/16