無限大のひとのつながり

折田みどり
人工呼吸器をつけた子の親の会(バクバクの会)事務局長 


 無限大に拡がる宇宙。その中に漂う、ちっぽけな一つの青い星、地球。その地球に暮らす、ちっぽけなちっぽけなわたしたち。地球上には、今、約六八億人のにんげんが暮らしています。

 わたしには、人工呼吸器をつけて暮らす、二〇歳になる涼と言う息子がいます。涼さんは、いろんな人にお手伝いしてもらいながら、今は一人暮らしをしています。涼さんが生まれてきてくれたお陰で、わたしはホントにたくさんの人と出会い、つながることができました。涼さんという一つの出会い、つながりから、ステキな出会いが次々生まれ、また次のつながりを作っていく。どこにいても、誰かとつながって
いる面白さ、誰かがつながっていてくれると思える心強さをわたしはいつも感じています。それって、ホントに嬉しいことですよね。

 さて、ステキな出会いとつながりから、ハワイ島に住む、サエコさんという方ともお友達になりました。サエコさんは、すばる望遠鏡で有名なハワイ天文台で働く天文学者です。そのサエコさんを訪ねて、涼さんと、二〇〇八年四月にハワイ島に旅行しました。ハワイ島では、サエコさんの案内で、ハワイ島で一番高い山、マウナケア山に登り、宇宙いっぱいに拡がる、それはそれはたくさんの星を観ることができました。

 宇宙いっぱいに散らばった星たちは、一つひとつがきらめきながら、近くの星遠くの星と惹かれあい、つながりあいながら存在しています。そして、無限大の宇宙でつながる星たちのつながりは、どこまでも無限大に拡がり、続いていくのです。地球に住むわたしたちにんげんも、近くの人、遠くの人とつながりあいながら存在し、生きています。そして、宇宙で瞬く星と同じように、人と人とのつながりも無限大につながり拡がっていくのです。なぜなら、わたしたちも宇宙の一部だから…。

 涼さんといっしょに寝っころがって、到底数え切れないほどの星をパチクリと見上げながら、宇宙につながり拡がるちっぽけなにんげんの存在を愛おしく思いました。

 あなたとつながる誰か。誰かとつながるあなた。その一つひとつを大切に、宇宙につながる六八億人の人々といっしょに、今をそして未来をつながりあいながら生きていこう。

 


 

 

 

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