真空地帯
−女性「障害者」渾身(こんしん)奮闘記
宮本 洋子・著
四六判155頁 本体 953 円+税 1冊送料167 円
2010年5月刊
「排除」と「隔離」。
人々の意識の中で、それはまだ「現在」だ。
人間の歴史に明暗があるとすれば、私は暗の部分、それも深い闇の部分を書こうとしている。「自分史」という形態をとっているが、「今、私が書いておかなければ、すべてが闇から闇へと葬られてしまう」というせっぱ詰まった気持ちで本書を書いた。施設という真空地帯の中で、幼くして亡くなってしまった何人もの障害者の無念さを書き残しておきたかった。(宮本洋子)
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ほな、たたかいまひょか
−西岡務ものがたり
『ほな、たたかいまひょか』編集委員会・編
B6判上製176頁 本体 1400 円+税 1冊送料 167
円
2008年2月刊
2006年1月29日、51才の若さで急逝した西岡務。
障害者解放運動の活動家として、自治体で働く障害者として、地域で「共に」生きるための施策を企画・推進する行政マンとして、彼が私たちに遺したものは大きい。西岡務が語り(講演録、原稿、取材記事)、西岡務を語る(インタビュー、座談会、寄稿)という二本立ての構成で、友人として同僚として闘う仲間として、そして夫として父として、多面的に、しかしぞれぞれの場面で精一杯に生きた西岡務の実像に迫る。
人権小国、格差大国のこの国の状況に一石を投じるべく、彼の遺族と友人たちが共働し、1年半をかけて執筆・編集に当たった。
「ほな、たたかいまひょか」編集委員会
〈委員長〉 楠 敏雄
〈委 員〉 石橋 宏昭/大田 立子/河野 秀忠/久保 悟
小林 敏昭/牧口 一二/三上 洋
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さいばん、マル
−野田事件・青山正さんの再審無罪を求めて
青山正さんを救援する関西市民の会・編
A5判96ページ 本体
800 円+税 1冊送料167 円
2007年11月刊
1979年9月、千葉県野田市で起きた少 女殺害事件(野田事件)の犯人として、遺体発見現場の近くに住んでいた知的障害の青山正さん(当時31才)が逮捕された。
14年に及んだ裁判では自白や物証の矛盾が数多く明らかになったが、結局、一審の有罪判決(懲役12年)がくつがえることはなかった。
青山さんは1994年の満期出所後、大阪に居を移し、授産施設で働きながら再審開始を求めている。
野田事件の発端から再審請求のための新証拠まで、青山さんの現在の暮らしぶりから司法と障害者をめぐる問題まで、えん罪・野田事件とその背景を、豊富な写真と資料で分かりやすく伝える。
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引き出しの中、ぜ〜んぶ
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香代子の車いすガッハッハッ人生
入部 香代子・著
A5判160ページ
本体 1239 円+税 1冊送料167 円
2007年7月刊
全国初の24時間介護が必要な議員として大阪府豊中市議を4期16年務めた著者が、議員生活をはじめ、障害者として女として母として生きた半世紀を思いの限り語り尽くす。障害者の生活がめまぐるしく改編される福祉制度にかき回され、大きく揺らぐ今、若者たちに向けた著者のメッセージは、どのように響くだろうか。
「減刑バンザイ」に異議あり
「障害」児殺し事件をどう受けとめるか
− 奈良「ともに生きる」シンポジウムの記録
奈良「ともに生きる」シンポジウム事務局・編
A5判 144ページ 本体
953 円+税 1冊送料167 円
2004年10月刊
2003年5月、神戸地方裁判所は、高機能自閉症といわれる息子を殺した父親に「懲役3年、執行猶予5年」の判決を言い渡し、新聞はそれを「同情します」の大見出しで報じた。父親の減刑を求める署名は2万を越え、判決の翌日から、署名を呼びかけたグループのホームページには「バンザイ」「おめでとう」などの書き込みが続いた。“同情”が殺された少年ではなく、殺した父親の側に集まったのは明らかだった。
青い芝の会の脳性マヒ者たちが、娘を殺した母親に対する“減刑嘆願運動”を、殺される側から厳しく告発して30数年。福祉制度や街の構造は当時と大きく変わったはずなのに、事件そのものにも、それに対する社会の反応にもほとんど変わるところがない。それはなぜか。
本書は、後を絶たない「障害」児殺しの背景とそれを乗り越える方途をさぐって交わされた討論の記録である。資料として、最終弁論、判決文のほか、父親を支援した人たちのホームページ掲示板の記録も収録する。
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そよ風ブックレット@
行動が問題になる子どもたち
−ドクトル川端の外来診察室
児童青年精神科医 川端利彦・著
A5判100ページ 本体 700
円+税 1冊送料167
円
1998年6月刊
『そよ風のように街に出よう』に連載され好評を博した「ドクトル川端の外来診察室」。その前半部分に手を加えて1冊の本ができました。著者は診察室に身を置きながら、しかし子どもたちをそこで待つだけでなく、その痛みに近づき、心の背景をさぐり、ある時は外に飛び出して問題解決の道を求めます。「子どもたちこそ困っている」という著者の視点は、「障害」「不登校」「非行」といった子どもたちのさまざまな現在への、新しい接近の方法を提示しています。
教育のバリアフリーを
−シンポジウム・視覚障害児統合教育を展望する−全記録
花園大学助教授 愼英弘・編
A5判196ページ 本体
1600 円+税 1冊送料
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1998年5月刊
実際に統合教育を経験した障害者、その親、教師、専門家たちが一堂に会して、いじめの実態、日々の試行錯誤、そしてこれからの統合教育のあり方を率直に語り合う貴重な記録です。視覚障害児教育という枠にとどまらず、現在の学校のあり方そのものへの鋭い問いかけとなっています。点字版、テープ版も用意しています。
風はどこから…
−スウェーデン・ノーマライゼーション体験の旅
「風はどこから…」編集委員会・編
B6判214ページ 本体
1158 円+税 1冊送料
167
円
1992年4月刊
「ノーマライゼーション」の産声があがった北ヨーロッパ。福祉施策とシステムにおいて、かの地は今なお世界のトップアスリートの一人と言っていい。1992年、本誌編集部が主催した10日間の「ノーマライゼーション体験の旅」で、障害者、その家族、教師、市民たちが体感したスウェーデンは、「国連・障害者の10年」のフィナーレを迎えた日本の現実にパワフルな風を送り込んでくれた。(在庫僅少 品切れの場合はご容赦ください)
4人放談 こんな大人になっちゃった……
−こどもとおとなの明日のための教科書
小室等・長谷川きよし・牧口一二・山田太一
B6判230ページ 本体
1204 円+税 1冊送料167円
1989年5月刊
歌手の小室等さん、同じく歌手で全盲の長谷川きよしさん、作家の山田太一さん、そして本誌編集部の牧口一二という今回一度きり編成されたカルテットが、「ひとでありたい!」としゃべり、書き、奏でる。学校・人間・想い出・障害・いのち・ゆめ・あした……バトル満載。食前、食後、食間にこの1冊。大人とこどもの元気の素をどうぞ。
針路をひとびとの只中へ
−障害者の進路保障と就労
そよ風のように街に出よう編集部・編
新書判182ページ 本体
649 円+税 1冊送料
167
円
1985年7月刊
「ひろげよう障害のりこえ働く職場」、「障害を越える努力にこたえる社会」……。障害者は長く努力を、しかも障害を持つ自分を否定して健常者に近づこうとする努力を、求められてきた。社会はそれに応える位置にあって、障害者たちに声援を送るのである。乗り越えられるべきは障害なのか、社会なのか。全国各地の取材を通し、今あらためて〈健常者社会〉を問う。
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