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33号 (2026年7月発行)

特集  ポスト相模原事件の10年、その問いは終わらない

  津久井やまゆり園の惨劇から10年。被告は2020年の死刑判決の後、弁護人による控訴を自ら取り下げて死刑が確定したが、22年横浜地裁に再審を請求し、昨年10月最高裁から棄却決定を受けた。
 この10年、事件が差し出した問いに社会はどう向き合ったか。障害者が施設入所を強いられてきたことも根本的な解決に向わなかったどころか、施設存続派は、「施設が地域に開かれていれば地域生活になる」と強弁して憚らなくなった。一方で、母体採血による胎児染色体変異の検査は、産科医による妊婦への無軌道な推奨があとを絶たない中で、全染色体に対する有効性の検討さえはじまった。また、救急・集中治療関連の学会からは、人工呼吸器などの延命治療を中止・差し控える手順を盛り込んだ新指針案が公開され、障害当事者団体から懸念の声が上がっている。相模原事件後の社会は、障害者や疾病者の生まれることも生きていく可能性も認めない方向にしか進んで来なかったように見える。ポスト相模原の10年をいま一度考えたい。


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