しずくタイトル

第10号 2020年10月20日発行

B5版28ページ 定価300円(送料別 140円) 年間(4冊)定期購読料 1,200円 (送料とも)

 

 

【特集】  “治療”を問う ― ありのまま vs 治すこと


 コロナ禍で医療の課題がクローズアップされると同時に、社会に対するその力の大きさを実感させられた。いっぽうで、障害や基礎疾患をもつ患者の治療が放棄されるトリアージには優生思想の悪夢が蘇ってくる。治療と予防を前提とする医療が、時として障害や病をもとに人のいのちを天秤にかけてししずく10号特集まう現実は変わらないようだ。障害者運動は、その圧倒的な医療の論理を批判し、「治すこと」に「ありのまま」を対峙させてきた。しかし、病や障害を得たとき、障害者であってもなくても、一人ひとりの現実の場面では、その「ありのまま」と「治すこと」は、ときに微妙な揺らぎをみせることがある。
 「痛み」や「苦しみ」の前に多くの人は「治すこと」を望み、治療や予防へと導かれていくことにハッとしつつも、「ありのまま」が霞んでいく。そんなことを自らに問いかけつつ、「ありのまま」と「治すこと」を切り口に“治療”のはらむ問題を考えたい。

 

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