しずくタイトル

第19号 2023年1月20日発行

B5版28ページ 定価300円(送料別 20円) 年間(4冊)定期購読料 1,200円 (送料とも)

 

 

【特集】   “見た目”問題を視る


 太っていたり、頭髪が薄かったり、背が低かったり、タトゥーがあったりという“ささいな”特徴から、生まれつきメラニン色素が欠乏しているアルビノや顔に大きなアザや変形があるユニークフェイス、そして皮膚の色に至るまで、見た目問題は日常の至るところに存在する。見た目のせいで就職や結婚などの人生の節目で深刻な被害を受けるケースも決してまれではない。
 視覚や聴覚に障害のない人が受け取る情報の8割以上は視覚からと言われる。また米国の心理学者A.メラビアンは、対話場面では言語(内容)、聴覚(声の調子や話し方)、視覚の情報がそれぞれ7%、38%、55%の割合で聞き手の印象に影響を与えるという研究結果を発表し、俗にメラビアンの法則と呼ばれる。
 視覚に大きな影響を受ける私たちが、見た目による差別を招来するのは必然なのか。人が“自然に”抱くように見える〈美しい・醜い〉といった美意識にも問題が潜むのか。外見で評価することが問題だとして、では外見ではないところで人の価値を判断すべきだという主張は新たな問題を生まないか。今日的ルッキズム(外見にもとづく人の価値づけ)とそれを支える土壌を掘削する。

 

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