【特集】 相模原事件の7年、『しずく』の5年
神奈川県相模原市の津久井やまゆり園で19人の知的障害者が殺害され26人が重軽傷を負ってから、7月26日で7年になる。Uを被告人とする刑事裁判は、2020年3月の死刑判決で終結したが、被害者たちの多くは今も実名で語られない。生き残った障害者たちは同じ場所に建て替えられた施設に再び入所し、あるいは地域にもどって、それぞれ新しい生活を始めた。自ら控訴を取り下げていったん裁判を終結させたUは、いま横浜地裁に再審を請求して争っている。事件後、優生思想や強制不妊手術をめぐり社会的な議論が巻き起こった一方で、当のやまゆり園をはじめ多くの施設や病院で障害者が拘束され暴行を受けてきた実態が次々と明るみに出ている。
2018年7月に創刊した小誌は、21号で丸5年を迎える。7月に創刊したのは、相模原事件を二度と繰り返してはならないという強い想いが同人の背中を押したからである。それから今日まで、その想いにこだわりながら障害者問題を軸としたさまざまな社会的課題に向き合ってきた。しかしもちろん、5年という時間は十分とは言えない。相模原事件の7年と『しずく』のこれまでを振り返って、次の5年への足がかりとしたい。
→ 「季刊しずく」
第21号 もくじ
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