しずくタイトル

第27号 2025年1月20日発行

B5版 36ページ 定価300円(送料別)  年間(4冊)定期購読料 1,200円 (送料とも)

 

 

【特集】   牧口一二さんが置いていったもの


 牧口一二さんが逝った…。本誌同人を去っても私たちには大きな存在であった。その足跡が確実にこの世界に残されたことは誰もが認めるところだ。

 障害者問題を社会に問うた『そよ風のように街に出よう』では全国を訪ねては障害者の生きる形を伝えてくれた。コメンテーターを務めたNHK教育テレビの『きらっといきる』でも障害者問題を世に伝えつづけた。「障害児を普通学校へ・全国連絡会」の世話人として地域で当たり前に障害児が教育を受ける権利を訴えた。「ちがうことこそ ええこっちゃ」の旗を掲げて全国各地の学校に赴いては子どもたちに語りかけた。それぞれの著書では私たちが大切にすべきことを描いてくれた。駅にエレベーター設置をはじめて実現させた成果は「福祉のまちづくり条例」制定へと発展して国の施策にも結実した。阪神淡路大震災ではじまった「ゆめ風基金」の活動は被災障害者の地域生活を支える欠かせない取り組みとなっている。

 牧口さんは障害者運動の輪っかを創ってきた。偉ぶるでもなく、リーダーぶるでもなく、周りの障害者や健常者と一緒に何かを創りだしては、いつの間にかその輪っかの中心にいた。次号では、その想いと時間を振り返り、はからずも旅立ってしまった牧口さんに、それぞれの贈る(送る)言葉を手向けたいと思う。

 

 

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