わか葉ちゃん





□ おにぎり □


◆ 子どもの頃、遠足などに持っていく弁当は決っておにぎりでした。それも必ず俵形。それに海苔が巻いてある。周りの友だちの弁当はと言えば多くは巻ずしだったが、わが家はいつも俵形のおにぎりだった。
 学生時代におにぎりの弁当作りに挑戦したが、俵形は難しかった。握り方にコツがあるのか、どうしても俵になりません。以来、おにぎりは作ったことがない。作りたいとも思ったことはないのです。

◆ 「わか葉」のメニューには、おにぎりがあります。大きなおにぎりが2個で1人前です。中の具は定番が梅干とカツオ乾しだったかな。漬物も付いてきます。これで500円です。そうだったと思う。飲んだ締めに食べるとおいしいが、食べ過ぎに注意しなければならない。

 これは白いご飯を握って大きな海苔でくるんである。これがおにぎりの一番おいしい食べ方であろう。と思ったら、焼きおにぎりを注文する人が結構います。醤油をはけで塗って網の上で焼きます。醤油が焼けるにおいがたまらなく食欲をそそります。パリっと焼きあがった食感がいいのでしょう。

◆ 実はこの焼きおにぎりは裏メニューなのです。いつの頃か、常連客が食べているのを偶然に見た人が注文してから、裏でありながら表のようになってしまったのです。

 学生時代にワンダーフォーゲルを経験したあるお客は、「当時の部活中に食べた焼きおにぎりれの味が忘れなくて」と、注文していく。

 やっぱりおにぎりは、焼いても焼かなくても昔を思い出させてくれる食べ物のようです。