ネックのメンテ

  • まず、ネックは、

ほとんどのギターのネックは木で出来ているので、気温や湿気などの環境が変わるとその影響を受けやすい。極端な環境に放置するとネックの反りの原因になる。たとえば、真夏の炎天下に車の中に放置するなど最悪です。季節の変わり目などにネックのチェックをした方が良い。

  • 反りって?

ネックの反りには、おおまかに順反りと逆反りが有る。ちょっと見づらいが下の図を見てもらいたい。図の上に描かれているのが順反りで下が逆反りです。

また、まれに波打っていたり、ねじれが生じている反りも有る。

  • 順反り

弦の張力によってヘッドが持ち上がる状態の事を言う。

  • 逆反り

弦の張力に反してヘッドが下に下がった状態の事を言う。

  • ネックのチェック方法

まず、普通にチューニングして下さい。そうしたら、下の図を参考にして話を進めます。まず、1フレットと最終フレットを押さえて、弦とフレットの隙間を見ます。それを、すべての弦で見てみる。余りに隙間が多い場合順反りです。まったく隙間が無い場合は逆反りです。弦によって違う場合はねじれなどが考えられます。

 

  • ネックの調整

チェックの結果何らかの問題が有れば対処しなければならない。ほとんどのギターには、アジャスタブル・トラス・ロッドが仕込まれている。これにより、ある程度の調整が可能だ。しかし、万能では無い。12フレット以下の順反り逆反りでしかも症状の軽い物に限られる。さて、調整してみよう。トラス・ロッド・ナットを右に回すとネックは逆反り、左に回すと順反る。下の写真は、左がギブソンタイプのトラス・ロッド・ナットで右がフェンダータイプのトラス・ロッド・ナットです。ギブソンタイプは専用のレンチを使います。フェンダータイプは十字型だけど絶対に大きめのマイナスドライバーを使って下さい。

そして、回すわけなんですけど、少しづつ回します。1/8回転程度が目安です。必要以上に力を加えるとロッドが折れたり、とんでもないトラブルが起こる可能性が有ります。ぐれぐれも慎重に。

  • もっと重症な場合

ロッドが仕込まれて無いギターや、生半可な反りじゃないギターはどうするの?この場合最終手段として、専用のヒーターを使います。これは、素人では出来ないので有能なリペアマンに頼みましょう。

  • 最後に

反りが癖になっているネックはヒーター使おうが何しようがやっぱり反ります。日頃からの管理が大切です。


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