第46話 15周年記念コンサート |
1月18日金曜日の夜、楽しいクラシックの会15周年記念コンサートは無事開催されました。礒山先生も談話で書いてくだいましたが、私も「今回は何事もありませんように」と祈るような気持ちでこの夜を迎えました。結果は、たのくらの15周年にふさわしい素晴らしい記念コンサートとなりました。写真館に写真をアップしましたのでそちらもご覧ください。
前半はメンデルスゾーンのクラリネットソナタ変ホ長調と、ブラームスのクラリネットソナタ第1番というプログラム。特にブラームスがよかった!ピュアでやわらかい四戸世紀さんのクラリネットの音色が心に沁みいりました。日下知奈さんのピアノには毅然とした凛々しさを感じ、私の好きなタイプのピアニストだなあと嬉しくなりました。お二人のやり取りも絶妙です。ピアノが強気で押してくるかと思えば、クラリネットに誘われるままにしっとりと歌うところもーー。「まるで、ちょっと冷たげな若く美しい女性と訳知りの優しい中年紳士のよう・・・」と言ったのは、たのくら会員の小林さんですが、それほど表情豊かで魅力的な演奏でした。
休憩をはさんで後半はモーツァルトのクラリネット五重奏曲K581。前半の素晴らしい演奏と礒山先生のわかりやすい解説に導かれて、すっかり気持ちが一つになった会場に、それはそれは美しい弦楽の響きが流れ始めました。岡山潔先生と芸大のお弟子さんたち、とても信頼しあっているんだなと思ったのは、音楽がみな同じ方向に迷いなく向かっていると感じたからです。そしてそれがとても美しい響きを作り出していると。そこに四戸さんのクラリネットがピアノとの時とはまた違った趣で関わり、感動的な演奏でした。最終楽章の終わりにさしかかったとき、聴衆の誰もが曲が終わることを惜しんだにちがいありません。
アンコールはウェーバーのクラリネット五重奏曲の第4楽章。生き生きとした演奏で、最後に楽しい気分を残して下さいました。
終わった後、いらしてくださった顔見知りの方々や会員のみんなと、この素晴らしい演奏の感想を言い合うのも、とても楽しい時間でした。ご出演いただいた皆さま、礒山先生、そしてこの感動を共にしてくださったお客様と会員の皆さんに感謝の気持ちで一杯です。このコンサートの感動を、15年目の「楽しいクラシックの会」の記念碑として深く心に刻み、これからも頑張っていこうと気持ちを新たにした幸せな夜でした。