葉っぱわたしと「あすなろ会」葉っぱ




16歳の時、ふとしたきっかけで、左右の足の太さに違いが有る事を知った私ですが、“2つあるものは多少は違う”こんな楽観的な少女も、後に繰り返し起こる炎症に心を痛め、正しい病名を告げられるまでに20数年を要するなどとは、考えもしませんでした。

6年前、突然おそった激しい炎症、紹介されて受診した血管専門の病院で、リンパの流れが何らかの障害により、正しく機能してない「リンパ浮腫」と言う病名であると告げられました。ストッキングの着用だけは指導されたもののこれという治療法も無いと聞かされました。

それから数年がすぎ、ただただ靴下を履くだけのケアの毎日、ある靴下メーカーさんが、東京にある患者会を教えてくれました。そこで出してる会報のコピーをいただき、むさぼり読んだ私でした。
会報の中で語られる体験談に、大きくうなずき、同じ病、同じ悩みを抱えた友が居る事になぜかほっとしました。

時を同じくして、何でもやりたがりの私は、ボケ予防を兼ね、パソコンに挑戦し始めました。
祈る気持ちで検索した「リンパ浮腫」、熊本在住のYumiさんのHPにたどり着いた時の感動は、今でもはっきり覚えています。

情報掲示板の中で、毎夜交わされてるリンパ浮腫談議。

パソコン初心者の私は、投稿する勇気もなく、暫くは、ただみているだけでした。そんな、そんな私でしたが・・・ついに投稿しました!
今も大切にプリントアウトして持っている初めての投稿!だらだらと病歴を書いた文に、Yumiさんはじめ、仲間の温かいコメントに、ただ感激しました。

それからの私は、本当に多くのことをネット仲間から学びました。
昨年の秋には、東京で開催された、国際リンパ浮腫シンポジウムにも参加させてもらい、パソコンを始めた事で、こんなに多くの情報をえることができたことに、あらためて感謝をしました。

さて、新しい情報を得るにつけ、数年前の私がそうだったように、リンパ浮腫の正しい知識もなく、病名すら告げられず、苦しんでいる方が数多くいるのではないかと思うにつけ、どうにかしてリンパ浮腫仲間の情報交換の場をつくりパソコンなどと縁のない高齢者のかたにも情報を提供できないものか、と思い始めました。

幸い、Yumiさんの掲示板で仲良くなった仲間の励ましと協力、その上小川佳宏先生(当時、徳島医大血管外科、現在はリンパ浮腫対応病院「リムズ徳島クリニック院長」)の支援を頂き、関西地区リンパ浮腫患者交流会を開催することができました。

仲間たちだけのささやかな交流と思っていた私でしたが、開催前後に新聞(読売・朝日)に掲載されたことで、沢山の方とお話する機会に恵まれました。

そこで感じた事は一次性、二次性、上肢、下肢、若年、高齢、10人居たら10様のリンパ浮腫患者がいて、皆さん共通してることは、今の現状でけっして満足なさってないということでした。

医師でさえ知らない方のいる「リンパ浮腫」、それほど現代医療から取り残されている病気、そんな病を患っている私達がしなければならないこと、それは患者同士がまとまり、お互いの情報を交換し合い、励ましあう事ではないでしょうか。

それには、素晴らしい勢いで発展しているマスメディアを駆使し、うずもれた患者を引き上げることからはじめ、正確で確かな情報をつたえる事はもちろん正しい診断のできる、医療現場との橋渡し役も、活動の一つにしたいと思います。

又、私を始めスタッフ皆がこだわっている弾性ストッキング、日々新商品が出ている中、リンパ浮腫患者にとって必要不可欠のうえ、生涯履き続けねばならないのです。ならば、多くの中からより自分にあった物を選択したい、そう願うのもあたり前だと思います。

パンフレットの中だけで決めていたストッキングを、試着貸し出しというかたちで、手に取り履いてから決める、そんな夢に何処までお手伝いできるかわかりませんが、一歩を踏み出してみようと思います。

前途は多難と覚悟いたしております。しかし交流会以来惜しまず協力を申し出てくれた素晴らしい仲間に恵まれた事で、一人でも多くの方が、リンパ浮腫という病に立ち向かう勇気をもたれることにお力添いできましたら幸いです。

「あすなろ会」会長 mori
大阪府在住


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