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東京都内には、江戸の人々が自分たちで作った多くの富士山があります。これらは富
士塚と呼ばれ、全盛期には「江戸八百八講」とも称されたほど沢山存在した富士講の 人々が築造したものです。富士講は、江戸庶民の信仰で、富士山を対象として講を組ん で富士山へお参りに行っていました。当時、富士山に登ることは大変にエネルギーの要 ることであったため、行けない人達のために人造の富士山を築いて居ながらにしてお参 りできるようにしたものです。
僕が生まれ育った深川・森下の氏神様である神明様こと深川神明宮の本殿裏にも石山
がありました。ただし、これは黒ボクとよばれる富士の溶岩ではなく灰色の丸い石で作 られていたような記憶があります。自転車に乗って野球をやりに深川公園へ行った時に も、隣接する八幡様(富岡八幡宮)の北西裏には立派な富士塚があり登ることができま した。これらは、残念ながら取り壊されてしまって現存していません。下町に育った僕 にとって海抜0メートル地帯にいたので、運河を渡るために高くなっている橋の上と塚 の上は、周囲を見渡せる魅力的な場所でした。
文京ふるさと歴史館で「文京の富士講」の特別展が開催されていた時に手に入れた資
料に都内23区内68の富士塚がリストに示されていました。これを整理して実際に現地を 回って調べ始めました。また、インターネットで検索して別のリストも手に入れまし た。この時に手に入れた東京周辺(埼玉・千葉・東京・神奈川)の位置図を下記に示し ます。全部で250〜300ほど存在するようです。
http://www.asahi-net.or.jp/~wa7y-inue/fujiduka.htm
◎高さの測り方
![]() を数えながら頂上まで登る。 戻る時に、頂上と目線が合う 地点まで下りる。 次にその場所を目標にして同 じように下りて行く。 これを繰り返すことによって 自分の目の高さを基準にした水 準測量の手法により、およその高さを測ることが出来る。 0.5mの精度なら、この方法で十分である。
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