「やった!テストが終わった!!」御岳紅葉ツーリング
    

ツーリングデータ

年月日

1985年10月17日(木)〜19日(土)二泊三日

目的地

岐阜県/長野県 木曽御岳周辺
(濁河温泉〜月夜沢峠〜のぞきど高原)

参加者

岡田(MTX200)山田(XT125)大内(XL200)

 ※()内は、現在の我々による「チャチャ」入れである


夕陽に染まる乗鞍岳・御岳と中村あゆみ

10/17(木)曇り、雨も降ったけど、晴れたときも

 7時起床。のんびりと準備して、8時20分ぐらいに出発。天気は元々良くなかったが、内津峠を越えるあたりから雨が降り出す。雨中走行を覚悟しながらカッパを念入りに着る。「さて、出発だ!」と走り出すと、雨はあっけなくやんでしまった。気が抜けるな〜。中津川を過ぎたところで、路肩に止まっている岡田を発見。「おっ!こんな所に岡田が落ちとるがや!!」今回の集合場所、木曽福島駅まで2人で走る。

 11時半頃、木曽福島駅に到着。残りの一人、山田はまだ来ていなかったが、しばらく待っていたらやってきた。3人で昼めしを食おうと駅近くのそば屋に入ったが、高そうだし、おばさんの愛想も悪いので、コソコソと逃げ出してきた。晩めしの買い出しをすませ、酒も買う。今夜の酒は、サントリーホワイト1級酒だぜ。

林道から木曽御岳

 R361に入って地蔵峠にやってきたが、天気が悪くて御岳の姿を見ることが出来ない。う〜ん、残念。でも、周辺のしっとりと濡れた紅葉の木々は味わい深いものがある。開田村を越え、日和田のキャンプ場の様子を確認後、濁河温泉へ向かう。温泉のある集落はガスに包まれていて、どこに温泉があるのか分からないし、日暮れまでに走りたいところもあったので、キャンプ場に戻ることにする。途中の林道で、乗鞍岳が美しく見えるポイントがあった。

 キャンプ場にテントを張ってから、天気もだいぶ回復してきたので、夕陽ツアーに出かける。林道をどんどん登って、コーナーを抜けると「おー!」赤紫に染まって、稜線の浮き出た乗鞍岳のすばらしい姿が眼前に迫る。そして、振り返ると知床・羅臼岳にも似た御岳もまた赤く染まりだしている。

 中村あゆみをBGMにしながら、ブルーマウンテンをたてる。「うぅ〜、つばさのおれたエンジェ〜ルぅ(注:大声で歌っているのある)」う〜ん、すばらしい!しぶい!!オホーツク海への日の入りが思い出され、胸が熱くなる。次第に赤黒くなっていく雲。

 暗くなった林道を走ってキャンプ場に戻ってからは晩めしづくりだ。日没後、一気に冷え込んできたので震えながらとり釜めしを炊き、とん汁を作りだす。寒いものだから、とん汁にがんがん唐辛子をかけながら喰う。たのしぃ〜、うまいぃ〜、パワフルに喰い、そして飲む。身体が芯から暖まってきたよ。

寒いキャンプ

 20時半頃、各自テントに戻り、眠りについたのであった。


紅葉のトンネルを抜け、月夜沢峠へ

10/18(金)曇り

 6時過ぎに起きる。思ったよりも冷え込みは弱くて、ぬくぬくと眠ることができた。まずはコーヒーをたて、めしを炊く。水が恐ろしく冷たい。昨夜のとん汁の残りに炊きあがっためしをぶち込んで、雑炊を作る。

 色づいた木々を眺めがらの朝食は、どんなにビンボーくさい献立でも豊かな気持ちにさせられる。明け方あたり、岡田のいびきがうるさかったと山田がブチブチ言っている。確かにうるさかったぞー!

 9時過ぎに出発。まずは月夜沢峠を目指す。登りにはいる前の林道は紅葉のトンネルになっていて、鮮やかな色合いの中を気持ちよく駆け抜ける。天気は良くないんだけど、濡れてつやつやに見える紅葉と、冷たく湿った空気が、かえって落ち着いた良い雰囲気を作っている。

 峠を境に乗鞍側(北側)はすごいガスだ。「なんにも見えねーぞ!」とか言いながらもバイクを降りてのんびりしていると、ガスはどんどん広がって御岳側もガスに包まれて何にも見えなくなってしまった。

 野麦峠や乗鞍高原方面に行くつもりだったが、天気が芳しくないので予定を変更し、奈良井宿へ向かうことにする。峠から高度を下げているにもかかわらず薮原あたりから、ものすごい冷え込みを感じる。さっびぃー!

紅葉の山

 奈良井宿では身体が冷え切ってしまったこともあり、ちょっと贅沢をしてそば定食を食う。そばもうまかったけど、五平餅がまた良い!ノーマルのくるみだれもおいしかったんだけど、正体不明(ゴマだれか?)の黒っぽいたれがまたうまかった。

 13時を回った頃、奈良井宿を出発。途中、木曽福島で買い出し。「今晩は焼き肉でいこーぜ!」と話はまとまり、カルビ400gと豚肉400gを買う。肉屋の店先で「そんな高い肉はダメだっ!」とか「質をとるか、量にするか?」とかビンボーくさい会話を繰り広げる我々を哀れに思った肉屋のおねーちゃん(と言うには、もう少し歳がいっていたが・・・)は、カルビを少々おまけしてくれた。「あっ、ありがとーございます。」食い物系で親切にされると、感謝の言葉にも一段と心がこもってしまう。

 今晩のキャンプ候補地、のぞきど高原に向かう。高原にあるキャンプ施設は料金が高かったので、もう少し手前にあった公園にテントを張ることにした。テントを張り終える頃には夕暮れになっていた。コーヒーをたてて、ボーッとする。

 めしを炊き、メインの焼き肉が始まった。うめー!いやっぱ、カルビはいいぞぉ。酒が足りなくなったぞー!!

 晩めしを平和に食い終わり、今晩も中村あゆみを聞きながら、キャンドルランタンの炎を見つめてボーッとする。と、突然、山田が「ダメだー、俺は愛を知らないんだぁ〜」とたそがれだすではないか。「愛と恋とは違うんだー」とか一人トリップし、俺はついていけない。それでも、岡田は妙にオヤジ口調で「なぁ、愛を知らないってどーゆーことなんだぁ〜?」とか突っ込んでいる。この走行記録を書いている最中も、次第に山田の秘密のベールがはがされていこうとしているのであった・・・。


【今回のハイライト】

「俺は愛を知らないんだぁ〜」とランタンを見つめながら、突然たそがれだした山田に、岡田と俺は目がテン・・・


そばを食う山田
 昼間はフツーにそばをくっていたのになぁ〜、いきなりたそがれるんだもんなぁ


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