福北ゆたか線といっても、関東では馴染みがないが、福岡都市圏の通勤路線として最近売り出し中の路線。
線区の愛称名は意味不明で、語呂も良くなく、あか抜けないが、元は、篠栗(ささぐり)線と筑豊本線の一部。(左記略図参照、JR九州HPから引用)
この10月6日(土)に電化開業したが、これにあわせて、輸送体系を一新、福岡・飯塚・直方・北九州地区を結ぶ主要幹線としてよみがえった。
まず、筑豊本線の始発駅、若松からディーゼルカーに乗り込む。
若松駅はかつて筑豊の石炭の積み出し駅で、貨物取扱量全国一を誇ったという。いまは広大な跡地がひろがるばかり。かつて活躍した96型の蒸気機関車がぽつんと飾られている。
鹿児島本線との乗換駅、折尾で乗客の大半が入れ替わる。ここには、鹿児島本線との連絡線があり、黒崎、小倉に直行する列車はそれを使う。ホームも離れていて変則的。
筑豊本線は若松から飯塚まで複線。現在の輸送量では違和感があるが、石炭全盛当時は貨物列車であふれたという。折尾からは電化したばかりだが、乗った列車は直方まで直行。架線の下を油煙をなびかせて進んで行く。
中間(なかま)、直方(のおがた)駅(写真)など構内はいずれも広く、長大な石炭列車が行き交った過去を彷彿とさせる。
直方からは、博多行きの快速電車(写真)に乗り換え。
電化にあわせて新製車両817系も投入された。ヘッドレストつきのロマンスシート、今はやりのT型パンタグラフなど新進気鋭の電車。
みんな、乗り心地の悪いベンチシートにしてしまう最近のJR東日本も、少しは見習ったら良いだろう。
もともと篠栗線・筑豊本線には博多直通の快速があったが、このたび大増発、スピードアップの大盤振る舞い。
沿線ではローカル線から通勤線への変身をめざして、駅設備のリニューアルや、パークアンドライド用の駐車場の整備などが進められた。
ついでに悪のりして、直方〜博多間JR最短の特急「かいおう」も新設。
つばめ型の特急電車の夜の間合い利用だが、本州なら、ホームライナーとかいうことにするところ。愛称も、沿線の直方出身の大関魁皇関から取ったと言うから異色ではある。
篠栗線は、博多から福岡平野を東方へ走り、篠栗までの間は輸送量も多い。
しかし、篠栗・桂川間は、鉄道建設公団により筑豊と福岡を隔てる三郡山地に長大な篠栗トンネルを掘って、昭和43年5月に開通した比較的新しい路線。
この篠栗線と斜陽の筑豊本線を合体して活性化させ、飯塚、直方などの筑豊地域を福岡あるいは小倉の通勤圏に組み込もうというのが今回のねらいであろう。
博多・直方間は快速で56分、直方・小倉間は同じく46分というから、あながち不可能ではないだろうが、3,4両編成の電車が時間3〜5本というのだから、東京の感覚とは少し違うのは仕方ない。
快速列車は、快適にとばして、吉塚から鹿児島本線に入り、博多の篠栗線専用ホームに滑り込んだ。
地元・国も支援したというこの意欲的なプロジェクト、いずれにしろ、その成功を祈りたい。
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