=========== Pro/TOOLKIT
2000i2新機能 ===========
・ユーザーインターフェースコンポーネント(UIC)
Pro/Eがバージョンアップするごとに、従来のモード固有メニュー(右上にメニューリスト
が表示されているやつ)でのコマンド選択が廃止され、ダイアログボックス形式の入力を
するようにユーザーインターフェースが変更されてきています。
例えば、すでにアセンブルはダイアログ形式ですし、2000i2から穴フィーチャーの作成も
ダイアログでの選択になりました。ダイアログ形式は従来のマウス中ボタンでのデフォルト
アクセプトという操作ができない分、私には面倒に感じられてしまうこともあるのですが、
業界の流れはSolidWorksに代表されるような初心者に優しいGUIに移っているところを見
ると、仕方がないのかなと思っています。
Pro/TOOLKITでも2000i2からこのダイアログ形式のインターフェースが利用できるよう
になりました。まだ触り始めたばかりなのでわからないことだらけで、HELPもサンプル
プログラムもほとんどないため、苦労しています。 (1)サンプル実行結果
とにかくどんな感じなのかをわかっていただくため、マニュアルに付属していた数少ない
サンプルを実行してみました。
内容は、
「角度寸法をスライダーバーとテキストボックスにより変更するダイアログボックス」
です。

形状サンプルは上図に示す直方体の中心に穴が一つと、その穴から半径30の円周上
に直径15の穴を水平面から45度の角度で配置しています。
現実的にはあまり意味のない寸法配置なんですが、説明用ということでご容赦ください。 「角度」と表示されているダイアログボックスがTOOLKITで作成したものです。
スライダーバーとその横に角度表示(入力)ボックスがあり、これらは連携されています。
つまりどちらかが変更されれば他方にその値が反映されるようになっています。
この値を変更すると角度が変更され、再生すると形状が変更できます。
「修正」コマンドで直接値を修正したほうが簡単だと思った方、その通りです。あくまでも
サンプルなので実用的ではありません。
これがどんなときに有効なのか?例えば、あらかじめ決められた値(範囲)を選択させ
たい時や、値を徐々に変化させてダイナミックに形状を見たいとき、なんかに使えるん
じゃないかなどと考えています。
ただ、ダイナミックに再生ができるのかどうかは知りません。いちいち再生ボタンを押さ
ないといけないんだったら、面倒なだけかもしれません。
(2)作成の準備
このUICを実行するには、リソースと呼ばれるダイアログの構成を記述したファイルと、
実際に実行させるコードが必要です。
リソースファイルは
(Dialog dialog_name (
(Components
( ... )
)
(Resource
( ... )
)
)
とまあこんな感じです。
全然分かりませんね?(笑) 2000i2ではTOOLKITの日本語マニュアルが製本されてい
るのでPTCに言って取り寄せてみてはいかがでしょうか?
あと、PTCのHPでソフトウェアダウンロードから英語のPro/HELP用TOOLKITマニュアル
が入手できます。何故か標準でPro/HELPをインストールしてもTOOLKITのHELPはない
みたいですので・・・
実行させるコードはこれまでと同様のプログラム構造で問題ありません。ただし、重大な注意点が1つ!
コンパイル、リンクはDLLファイルしか作成できません。
EXEファイルを作成しようにもライブラリに見つからないと警告されます。
サポートに確認したところ、まだDLLしか対応していないとのこと・・・
(3)ダイアログビューア
リソースファイルが正しいかどうかを確認するためにダイアログビューアなるものが
付属してきます。場所は ...\protoolkit\i486_nt\obj です。
実行はDOSプロンプトから
prodialog_view リソースファイル名
とします。
ここでも設定が必要です。
環境変数のPRO_DIRECTORYにリソースファイルの入っているフォルダを指定しなければ
なりません。
PRO_DIRECTORY = "c:\ptc\proe2000i2"
これもサポートに確認して教えてもらいました・・・
(蛇足)
穴フィーチャーを定義している ProHole.h の先頭行が
#ifndef PRODTMPNT
#define PRODTMPNT
となっています(2000370でも)。まだ修正されていないんですね。
このヘッダファイルをProDtmPnt.hから流用したまま修正を忘れているようで、いつになっ
たら気づいてくれるのやら。
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