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○はじめに
昭和初期の「金融恐慌」と現在の長引く不況において、その根底には金融機関の不良債権の問題があるのは言うまでもない。当時も現在も政府の経済政策の不手際や、規制による弊害(前者は規制をかけなさすぎ、現在は規制をかけ過ぎで相違はあるが)で問題になっている。
ただ、現在のような深刻な事態を招いたのは、単に政府の政策や規制による弊害や、金融機関の経営責任だけの問題ではない。産業構造の変化や金融自由化といった、経済の枠組みが大きく変化している中で、現れてきているものだと考える。
仮に政府が財政資金を投入して、金融機関、並びに預金システムを保護したとしても、かつてと同じような形で好景気が戻ってくるとは考えにくい。すなわち一過性の現象ではなく、大幅な構造改革を必要としているのではないだろうか。今回は過去の事態を冷静に見ながら、広い視野で捉えたいと考えている。
目次
1金融恐慌時の問題点
1時代背景・原因
<マクロ経済レベル>
@
第一次世界大戦による経済ブームと、その反動
A
第一次世界大戦後の金融緩和
●
反動恐慌時の不徹底な政策
B
震災手形により、事態を更に悪化させたこと
C
重化学工業化への乗り遅れ
D
円高が維持され、内外価格差が存在した
<ミクロ経済レベル(企業レベル)>
@
機関銀行による弊害
A
金融機関・企業経営のモラルハザード
B
産業・企業体制の脆弱性
C
企業・経済人の保守性
2
金融恐慌の状況
3
対応策
4結果
@
銀行制度の強化
A
財閥の勢力の強化と、不良債権の整理
B
中小企業の資金繰りの悪化と、有力銀行の資金余剰
C
世界恐慌から最も早く脱出できる素地を作ったこと
2平成不況の問題点
1 時代背景・原因
<マクロ経済レベル>
@
バブル経済と、その反動
A
金融自由化による、制度の変化・資金循環の大幅な変化
B
政策の先送りによる事態の悪化
C
情報通信化による産業構造の変化
<ミクロ経済レベル(企業レベル)>
@
金融機関の資金過剰による、メインバンク制度を通じたモニタリングの崩壊
A
株式持合いなどによる、コーポレートガバナンスの欠如
B
金融機関経営のモラルハザード
C
企業の脆弱化
D
企業・経済人の保守性
2
現在の状況(資金循環の不健全化)
3 その対応策
@
受け皿銀行の設立
A
早期是正措置の導入
B
預金保険機構の拡充
C
不良債権回収のスキーム
D
公的資金による金融システム保護
E
土地再評価システムの導入
F
株式における評価方法の変更
3 昭和初期の金融恐慌と、現在との共通点と相違点
相違点について
共通点について
4 結論と展望
はじめに
<公的金融機関の補完性について>
<民間金融機関の経営刷新>
●
金融機関はリストラを行っているか
問題点
1
金融機関自身のコーポレートガバナンスが極めてあいまいなため、経営の刷新が行われにくいこと。
2
金融機関のリストラは、内部の自発的意志から始まったものでないこと。
3
高コスト体質が、未だに根強いこと。
4
金融機関の組織・人事体系の改革が手付かずなこと。
5
規制によって保護されてきたため、自発的な経営に不慣れなこと。
6
企業家精神に欠く経営トップ
むすび
参考文献
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Last Update 2009/12/26
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