救急蘇生の 「あいうえお」
天野教之(埼玉県・朝霞地区医師会〉
日医ニュース 2000.11.20
 救急蘇生のABCは、基本的救急蘇生手技として広く医療従事者に普及しています。この米国心臓病学会で示されたABCの手順は覚えやすく、緊急時にも思い出しやすく、とても優れた方法です。

 私たち医師にとっては、横文字で覚えることはそれはど難儀なことではありません。しかし、一般市民にとってはどうでしょうか。
英語を使いこなす人も増えてきています。しかし、まだまだ使えない人の方が多いのではないでしょうか。
救急蘇生手技は、より多くの人に覚えてもらうことが大切です。救急蘇生手技を一人でも多くの人に覚えてもらい、救急時に実施できるようにするためには、日本語での救急蘇生法教育を行うことが必要ではないでしょうか。

 私は、子どもでも覚えられる「救急蘇生のあいうえお」を考案し、中学生を対象に救急蘇生訓練をしてきました。
 ・顎あげて(気道確保) 
 ・息ふきこんで(人工呼吸)
 う ・動かして(安全な場所への移動)
 え・援助求めて(救急隊への通報)
 お・胸押そう(心臓マッサージ)
 声に出して読んでみていただけませんか。五七五七五のリズムで「て」で韻を踏んで作りました。とても覚えやすいと思いませんか?

 どうぞ、周りにいらっしゃる方に、「救急蘇生のあいうえお」を教えてあげてください。


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