INHと食物の相互作用 2001.2.20 第一製薬 |
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INHとチラミンを多〈含有する食物との併用注意 (血圧上昇、動悸を起こすことがある) 作用横序 チラミンは.腸壁中に大量に含まれるチラミンオキシダーゼ(MAOの一種)によって不活化されるが、 INHのMAO阻害作用により,チラミンはそのまま腸より吸収され、アドレナリン作動性神経終末部に取り込まれ、蓄積されていたノルエビネフリンの遊離を促進し交感神経作用が発現。 症例 10ケ月にわたり. INH300mg/日の投与を受けていた38才の女性で、チーズサンドを食ぺたところ、まもなく動悸が出現し、血圧1 1 0/60mrnHg(通常90/60mmHg)で2時間後は回復した。しかし、同日の夕方、少量の赤ワインを歓んだところ、再び軽度の症状を呈した。 |
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TNHとヒスチジンを多く含有する魚との併用に注意 (頭痛、紅斑、そう痒等のヒスタミン中毒を起こすことがある) 「件用横序」 INHと魚による中毒は、魚に含まれるヒスチジンがmorganella morganiiどの細菌が有するL−ヒスチジンデカルポキシラーゼにより脱炭酸され、ヒスタミンに変化する。その魚を食すると、INHのヒスタミン代謝に関与するMÅO、DAO阻害作用により、体内でのヒスタミン蓄積が起こり、中毒症状が発現。 「報告」(三上理一朗ら:日本医事新報(1986) 3235 28−32) 結核病棟におけるカジキマグロ摂取とTNH服用により中毒症状を発現した10名.
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食品中のチラミン含有量
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鮮魚および干物中の遊離ヒスチジン・ヒスタミン含量(mg/100g魚肉)
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