禁煙の勧め
市立豊中病院外科主任部長
    北田呂之
  2004.2.18府医ニュース『勤務医の窓』より
 愛煙家にとっては随分と住み難い世の中になってきた。昨年正月より、一念発起して禁煙にチャレンジしている。早1年になるが、随分と生活習慣が変化した。今更、タバコの害を諭ずるつもりはないが、7月には増税されたし、病院の全館禁煙も近い。禁煙出来ない「タバコ依存」は病気だそうだ。

 僕の喫煙習慣は、学生時代にさかのぼる。野球部に在籍していたが、アルコールや麻雀など、体育会系の者ならば身に覚えがあるだろうガ、以来約30年、1日平均20本吸い続けてきた。その問、幾度となく禁煙にトライしたが、ことごとく失敗してきたわけである。今回もまだ成功したとは言い切れないが、継続中である。

 禁煙の当初、ニコチンパッチを使用した。これは、家内の友人のだんなが禁煙したときの残りであるが、随分、ニコチンの禁断症状を和らげてくれたように思う。禁煙を考えている方には、ぜひお勧めしたい。ニコチン欠乏による喫煙願望は、最初の3日がピークで1週間もすれば、ほとんど無くなるらしい。それ以後は、喫煙の記憶を呼び起こすものを、遠ざけることが肝要である。僕の場合はコーヒー、アルコールなどであるが、コーヒーは約2カ月間飲まなかった。新年会や送別会なども、うまくやり過ごした。今は1本ぐらい大丈夫だろうという甘い考えはダメだと肝に銘じている。

 実は禁煙とともにダイエットとウォーキングを始めた。タバコをやめると食事がうまい。以前、禁煙したときに、すぐ3`グラムぐらい太ったことが、頭の片隅にあり、絶対にウエートコントロールしなければと田ぢたからである。

 現在、BMIは22をキープしており、体調はすこぶる快調である。鼻炎はましになったし、寝ても熟睡感が以前より増した。タバコに費やしていた時間が不要になり、褒美を1日に1時間以上ももらった気がする。インターネットで「禁煙」とたたくと、28万件検索された。このことに関心のある人はたくさんいる。愛煙家の皆さん、ひとつ禁煙にトライしてみてはいかがか。今回こそ、僕はやり遂げようと思っている。

 実を言うと、右記内容は昨年4月に寄稿したものだが、手違いで編集部に届かなかったらしい。今、懐かしく読み返し、再度投稿した。

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