2001年 第11戦 イギリスGP


1. 予選結果

1  M シューマッハ  フェラーリ  ブリヂストン
2位  ハッキネン  マクラーレン  ブリヂストン
3位  クルサード  マクラーレン  ブリヂストン
4位  トゥルーリ  ジョーダン ホンダ  ブリヂストン
5位  フレンツェン  ジョーダン ホンダ  ブリヂストン
6位  バリチェロ  フェラーリ  ブリヂストン
7位  ライコネン  ザウバー  ブリヂストン
8位  モントヤ  ウィリアムズ  ミシュラン
9位  ハイドフェルド  ザウバー  ブリヂストン
10位  R シューマッハ  ウィリアムズ  ミシュラン
11位  パニス  BAR ホンダ  ブリヂストン
12位  ビルヌーブ  BAR ホンダ  ブリヂストン

 マクラーレン、何とか速さが戻った?と言うより、ウィリアムズが落ちたんでしょうか?私は前者だと確信してます。ハッキネン、マイケルに0.082秒差の2位。マイケルがハッキネンを祝福してますが、ポイントが大きく開いてるからでしょうね。ジョーダン(サーキットの目の前にファクトリーがあるんだってよ)勢も健闘。ウィリアムズ、ザウバーの4台+バリチェロを食ってくれました。マイケル/フェラーリは何とか面目躍如と言ったところでしょうか?

 イギリス シルバーストーンはマクラーレンにとってホームサーキット(いや、ウィリアムズにとってもそうなんだけどね)。相当な気合が感じられます。特にここはパワーサーキットなんで、エンジン性能が物を言うわけです。こういうところで滅法強いのがハッキネン&クルサード/マクラーレンのはず!!何とかマイケルをパワーで圧倒してもらいたいものです。

 しっかし、ブリヂストンは見事にやりましたね。ウィリアムズのBMWエンジンがこのサーキットに相性悪いとは思えない。タイヤ性能の差なんでしょうか?

 BARは残念ながら伸びませんでした。今年はレースで開発か?

2. 決勝結果

 決勝、雨の可能性があるそうです……何か、またフェラーリにやられそうな、やな予感が……

 トゥルーリが、パニスが1コーナーで消える。モントヤが8位からいきなり3位へ。ラルフが10位から5位へ。これはトラクションコントロールが効いたか?トゥルーリと絡んだのは……クルサード!?18位に落っこちてしまった。なんてこったい!!→あーあ、リタイアしちゃった。トゥルーリと絡んだときにサスペンション壊したな、こりは。チャンピオン、マイケルに決まっちまったか?

 ハッキネン、非常にいい。マイケルから全く離れずレース続けてます。いや、離されないんじゃなくて、これはマイケルよりハッキネンのほうが速いよ!こ〜んなレースを見たかったんだよ、俺は!! おおおお、ファステストラップ、ハッキネン!! おぉぉぉぉぉ、抜いた!! マイケルがクルサードのリタイアで安全策をとってハッキネンを前に出したんだろうけど、それでも、ハッキネンのペースは異常なほど速い!! ペースの差から見て、マイケルは恐らく1ストップ、ハッキネンは2ストップ。ハッキネンとしては28秒くらいのリードをマイケルから奪えば、このままウィナーだ!!……これまでの空回り、払拭していただきたいっすね。

 ビルヌーブ11位、アレジ10位。めちゃめちゃ熱いっすね、この人たち。んでも、アレジのチームメイト、ブルティがマシントラブル(?)でリタイア→アレジにちょっち不安。→ビルヌーブがアレジをパス。これは車の性能ですね。

 マイケル少し遅い。モントヤに追いつかれてます。このペースで行けば、ハッキネンのピットストップ分の貯金はどうやらたまりそうですが……作戦なんですかね〜。ハッキネンはファステストを連発、マイケルからガンガン逃げてます。

 マイケルとモントヤが熱くなってきてます。マイケルのペースが安定しないのが原因ですね。既にハッキネンとマイケルは20秒差。マイケルの車が少し重い(ガソリン分ね)といっても、何か変ですね。

 リタイアしたクルサード、ハッキネンにエール送ってます。ここで勝てなかったのはきついっすよね。

 モントヤがマイケルをパス!! こりはマイケル、明らかに車が変ですね。それでもこのペースで走れるこの人、すごすぎます。このレースで勝てば、マイケルがアラン・プロストを抜いて通算勝利数歴代トップになるんですが、これでは無理でしょう。モントヤにも置いていかれます。

 ここまでの順位おさらい。1位 ハッキネン、2位 モントヤ、3位 マイケル、4位 バリチェロ、5位 ラルフ。ハッキネンは既に失うものなし。来年へつなぐ(まだ夏なんだけど……)1勝を勝ち取れるか?誰よりも、ずば抜けて速いラップを刻み続けます。

 さて、20周目。60周のレースの1/3、ハッキネンがピットへ。クルーは完璧な仕事をしてハッキネンをコースへ返します。モントヤの後ろ、マイケルの前に戻りました。まさかモントヤが1ストップってことは無いだろうから、実質トップ復帰ですね。差は0.951.→0.633。全く問題なしです。だって、ハッキネンのほうが車重いんですよ!!(いや、タイヤがタレてるから重くてもフレッシュタイヤの方が速いのか。)モントヤ、引っ張りますね〜。23周目、まだ入りません。ハッキネンは様子見に入りました。25周目、モントヤがピットイン。ラルフの後ろへ。ラルフとバリチェロ、ずっとやり合ってます。お互いに1ストップなんでしょうか? これに巻き込まれたモントヤとしてはたまったもんじゃないっすね。これでハッキネンとの差は開く一方。いい展開です。

 そろそろレースも折り返し地点。マイケルのピットインタイミングが近づいてます。32周目、ハッキネンとマイケルは11秒差。このタイム差でマイケルが入れば、ピットアウト時に39秒差くらいになりますが……ここにきてマイケルがペース上げてきてますね。おっと、その前にビルヌーブがピットイン。何事も無くコースに戻りました。

 しっかし、ウィリアムズは大失敗の予選から見事に復活しましたね。マイケルを脅かす走りを展開します。マイケルはペースを上げてきましたが、ハッキネンには及ばず、さらにガンガン離していきます。まだまだ選手権を諦めたわけじゃないんですね。さすがです。

 ラルフがピットイン。給油ノズルが抜けない!! 1ストップ勢、マイケルとバリチェロはまだ入らない。バリチェロはモントヤを押さえにかかってます。これはマイケルが2位復帰できるようにってことでしょうね。バリチェロとしては不本意だろうけど、まぁNo. 2ドライバーだから……。ピットインした直後のラルフ、マシントラブルでリタイアです。

 39周目、ハッキネンがピットへ。全く問題なし、コースへ復帰。マクラーレンらしい、レースを3等分したピット戦略です。同一周回でマイケルがピットイン。マイケルはめちゃめちゃガソリン積んでたんっすね。クルサードを抑えきる作戦だったんでしょうか?モントヤはバリチェロに抑えられ続けてます。こういうあたり、フェラーリのずるっこいというか、老獪というか、持ち味が出てますね。バリチェロは他のチームに行けばNo. 1ドライバーになれる人なんですが……。

 41周目、バリチェロはまだ入りません。モントヤが2回目のピットインへ。ここでもピット作業が少し遅れる。バリチェロはNo. 2ドライバーの仕事終了。ピットに戻ります。問題なくコース復帰。

 43周目、ハッキネンとマイケルの差は23秒。マイケルとしては2位キープでOKってことでしょう。

 ビルヌーブ、今度はアーバインとやり合ってます。現在8位。その前にフレンツェン。フレンツェンはまだハイドフェルドとやり合ってます。何とかポイントゲットして欲しいとこですが……。

 ハッキネン、まだまだ飛ばします。私としては壊さない程度、でも、遅くないペースにして欲しいんですけど……。それだけ集中してるんでしょうね。ナイジェル・マンセルの全盛期を見るようです。

 残り5周。ハッキネンとマイケルは30.666秒差。ここまでいいときにリタイア、完走してもマインがダメ。全く噛み合わなかったハッキネンですが、完全復活です。解説の亜久里さんによると、「ハッキネンはなにも無理してないよ」とのこと。車がほんとにいいんでしょうね。残り2周、差は32.297まで開きます。ファイナルラップ、34秒リードに。最後のインフィールドセクションでようやく緩める。ハッキネン、今期初優勝です!!いや、めちゃめちゃうれしそうです。どこかマイケルもうれしそうに見えるのは私の気のせいでしょうか?私も目にも涙が……。

1  ハッキネン  マクラーレン  ブリヂストン
2位  M シューマッハ  フェラーリ  ブリヂストン
3位  バリチェロ  フェラーリ  ブリヂストン
4位  モントヤ  ウィリアムズ  ミシュラン
5位  ライコネン  ザウバー  ブリヂストン
6位  ハイドフェルド  ザウバー  ブリヂストン
7位  フレンツェン  ジョーダン ホンダ  ブリヂストン
8位  ビルヌーブ  BAR ホンダ  ブリヂストン
9位  アーバイン  ジャガー  ミシュラン
10位  フェルスタッペン  アロウズ  ブリヂストン

 以前、私はこのページで、マイケルはアラン・プロストやアイルトン・セナに比べてライバルらしいライバルがいなかった旨を話しました。しかし、今、撤回します。ハッキネンとマイケルはF3のころからずっとやり合ってきた中であり、ひょっとしたらセナ・プロ以上に互いをライバル視し、尊敬しあっているのではないでしょうか?

 セナとプロストは、サーキットではあまり仲のいい姿を見せませんでした。それがプロフェッショナルであり、マスコミが「仲が悪い」と報道するなら、それに乗っかってやろうということもあったんでしょう。エンターテイメントなんですから。プロストの引退レース、表彰台下の車検場で握手した2人の姿は今でも忘れることが出来ません。

 それに対し、ハッキネンとマイケルは、私の目には非常に仲が良いように見えます。互いを信頼し合い、実力を認め合っているからこそ、あのような激しい戦いを繰り広げていても笑顔で握手が出来るんでしょうね。セナ・プロとは違った友情の姿だと思います。

 そんなハッキネンとレースをしてきたマイケル。次のドイツGPでアラン・プロストの通算60勝に挑戦です。

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