この世に電子辞書が登場しなければ、私はペーパーバックを読み始めなかったでしょう。人生がちょっとだけ変わりました。
いつしか何台も集まってしまいましたが、洋書読みに没頭したくて衝動買いを続けた結果です。現在一般的な電子辞書とは違う、個性的な面々です。御礼をこめて、その遍歴を記録しておきましょう。
今や洋書の読書はKindleなど電子書籍に移行しましたが、逆にペーパーバックの紙の香りが懐かしくなったりします。また出番を作ってやりたいです。
メイン辞書として数年使いました。紙の読書用に限定すれば、今でも最強の機種だと思います。
ペンのように持ち、先端で文字をなぞると液晶に訳が表示されます。本を持ったまま片手だけで操作でき、目線が紙面からほとんど離れないので、一般の電子辞書とは別次元のストレスの少ない読書が可能です。
語数的にも、ジーニアス英和を搭載しており、一般の書籍で困ることはあまりありません。ボタンを押すだけで、合成音声で発音も聞けます。
検索履歴機能もあり、後で単語学習も可能です。うろ覚えで後でチェックしておきたい単語を、とりあえずなぞって記録するなど、他の電子辞書には真似の出来ない使い方ができます。
ただし、以下の点には注意を。本機はまだ発展途上です。
2004年に3万円弱でネットショップで買いましたが、2010年現在見かけなくなっており生産中止になったようです。
もう一段軽くして、表示行数を増やして、登録語数を増やした新型が出たら、私は多分また買っちゃいますね。辞書はジーニアスのような学習系ではなく、収録語数の多い、グランドコンサイス(36万語)や、リーダース英和辞典(27万語)あたりのほうが似合いそうです。
上のクイックショナリーUを買う半年前に、某量販店コ○マ電気で購入しました。
その時点で、各社ともすでにこのような二つ折り型(クラムシェル型)の機種しか生産していなかったことと、広辞苑+ジーニアス英和・和英などフルコンテンツが搭載され、これ一台で仕事にも読書にも10年は使えるかなと思ったのです。
しかし…、ペーパーバックを読む場合に限っては、この形の電子辞書は、意外に使いにくく感じて、息子に譲り渡してしまいました。
・ 蓋を開けて、膝や机に置く必要があり、寝転んで読むときや電車の中などで使いにくい。
・入力時、目線が本からずれ、どこを読んでいたか分からなくなる。
・画面が大きい分、情報量が多く、的確な訳を見つけるのに時間がかかる。
というわけで、いつのまにか、ペーパーバック読書には、以前から使っていたSony DD IC-50に戻ってしまいました。
数年前に在庫処分を2,980円で購入。頑丈で現在も職場に置いてサブ機として使っています。思い入れのある機種です。
なぜに使い続けているかといいますと、英和辞書完全搭載で、ペーパーバックを読みながら片手で持って操作可能な電子辞書は、これまでこのシリーズしか存在しなかったからです。画面表示も全角15文字×9行で、意味だけを知るには十分です。
搭載辞書がニューアンカー英和・和英と簡易版国語・漢字字典で貧弱ですが、キーワードとなる動詞、形容詞を調べる分には、問題ありません。
当時、ソニーはこのシリーズを数機種発売しましたが、他社が二つ折りのクラムシェル型で攻勢をかけ、語学専門家も電子辞書の辞書の中身や検索機能ばかりを論争する中、いつの間にかメインストリームから外れ生産を中止してしまいました。
たしかに、全ての局面で使いやすい仕様とはいえないかもしれませんが、「読むための道具」という点から見ると、このような形式の電子辞書を待ち望む人も多いはずです。みんなが携帯に慣れた今、このような機種を出してみたら、意外な大ヒットになるのではないでしょうか。期待したいと思います。
クラムシェル一色の電子辞書業界ですが、恐竜のように、一つのパターンに陥った生物は、パラダイムの変化に対応できなくなります。
上記DD IC-50 同様電卓型なので、いつでもさっと取り出して使えます。辞書は本格派のプログレッシブ英和中辞典です。通勤時のメイン機として愛用しています。DD IC-50より少し幅広ですが、ペーパーバックの片側に乗せても安定して使えます。
このシリーズには、他にマイペディア搭載のDD-IC550 という兄弟機もありました。個人的には名機だと思っているのですが、専門家や語学上級者からは中途半端と不当な酷評を受け、シリーズ自体が生産打ち切りとなってしまいました。純粋な読書専用機種として販促を展開していれば...と、残念でなりません。
2009年にキャノンから S501E が出てから、ちょっとした電卓型電子辞書のブームになっていますが、いずれも一回り大きい上に、ジョグダイヤルも付いていません。果たして日本の技術は進歩しているのか不安になります。
新たなブームをきっかけに、ソニーさんもDD ICシリーズを復活してくれないもんでしょうか。そのとき、裏側にOCR用スキャナかカメラを付けて、キー入力不要にしていただけると、なお嬉しい。
バブルの頃だったでしょうか、3000円の福袋に入っていて、巡り合いました。表示欄が2行しかなく、当時としても景品程度の代物ですが、意外に使いやすく、SonyのDD IC-50を買うまで数年使い続けておりました。
というのも、わずか5mmの厚さのため、蓋を取ってしまえばペーパーバックの「しおり」としても使えるうえ(笑)、キーワードとなる動詞や形容詞などの意味を知る程度なら十分な語数を有していたからです。
さらに、ちょっと無理をすれば片手操作も可能です。同価格帯の簡易型電子辞書の中では操作性はピカ一で、ソフトの作り手の愛情や熱意さえ感じます。もしかしたら隠れた名機?だったのではないでしょうか。
50音配列キーのSR150以外は、残念ながら生産中止になってしまったようですが、辞書を増量した新型が出たら、また使ってみたいくらいです。キャノンIDF1000搭載のポケットコンプリヘンシブ英和辞典(13万語:旺文社)なんて無理ですか?セイコーさん。
前出のセイコーSR310があまりにチープな外観のため人前で使うには恥ずかしくなり、見栄えのいい代替え機が欲しくて安さに釣られて買いました。
しかし、ほとんど使わずにお蔵入りしてしまいました。
表面にアルミ板を使うなど、見栄えが立派で景品や贈り物はいいかもしれませんが、道具としてみると、操作性がSR310に遥かに及びません。SR310の良さを再認識させてくれた機種です。
漢字が大きく表示されるので、家人の漢字字典として余生を送っております。