テレビコマーシャルは嫌い(02/12/2)

  1. 選択の自由がない

    民放のテレビを見る時、コマーシャルになると音声を「ミュート」にして見ない様にしている。 テレビ録画した映画などからコマーシャルをカットして再録画する人も居る。 中には良いコマーシャルも有るが概ねガサツナものが多く、それを何回も繰り返されるので耐え難い。 情報作成のコストを宣伝費で賄うのがマスメディアの常套手段であるが、真の顧客はわれわれ視聴者である事を忘れて、コマーシャルの依頼者にサービスし過ぎているとしか思えない。

    新聞や雑誌のコマーシャルなどは「見たい者が見れば良い」と言う選択の自由があるので、飛ばし読みが出来る。 しかし、テレビのコマーシャルはシリーズに放映されるので性質が悪い。 これは情報の押し売りである。 「ミュート」で一時カットするしか回避手段がない。

  2. 選択性に変える

    テレビを設計変更すればこの問題は解決出来ると私は思う。

    アナログTVでは難しいが、ディジタルTVでは一つの番組は複数の電波に分割して放送されており、それぞれの電波には独立した情報を乗せる事が出来る。

    そこで電波の一部をコマーシャル専用バンドに割り当て、そのチャンネルを番組に挿入するかどうかは視聴者の自由意志に任せる。 こうすると、コマーシャルの好きな人は幾らでも見れるし、見たくない人は全然見なくても良い。スポンサーは見て貰いたいから良いコマーシャルを作る努力をする様になり、宣伝業界の質の向上にも繋がる。

  3. 理想の形

    以上言った事は一つの解決策であるが、コマーシャルと言うのは商品のコストアップに繋がり、結局我々消費者は他の形でテレビの聴取料を取られているに過ぎない。要はコマーシャルのコストを削減し、物を安く買える仕組みを作らねばならない。

    いまの広告業界は膨大な金を掛けてコマーシャルを作り、従来の手法でばら撒いている、時代に後れた業界である。 有名人に何億もの出演料を払い皆の注目を集めようとする。 メーカも「売りたいかな」の一心で金を出し、その付けは消費者に回している。 誇大宣伝も多い。  我々はどれだけ宣伝に騙された事か。

    そこで理想的な宣伝方法を提案する。

    既に実行に移されつつあるが、それはインターネットをもっと活用する事である。必要な情報をキーワードで検索し、本当に価値のある情報を只同然に入手している人は段々増えている。 インターネットのホームページにも広告の魔の手が伸びて来ているが、そのコストは従来のコストの数分の一で済んでいるはずである。

    印刷代や流通費も掛からないし、時間を掛けて詳しい情報を提供出来る。 また、視聴者に選択の自由があり、見たい人が見れば良い。

    これこそ、理想的な現代の宣伝手法であり、全ての宣伝はこちらに移行すべきである。 その為には、パソコンの一層の普及を図り、消費者の情報取得のスキルを磨いていく必要がある。 しかし、技術の進歩によって情報伝達のコストは飛躍的に下がっており、無駄な費用の削減、宣伝業界の構造改革に手を付けるには現下の急務である。

    兎に角、新聞のチラシ、TVのコマーシャル、町に溢れる看板など早く一掃して、すっきりとした落ち着い生活と街の美観を取り戻して貰いたい。