動脈硬化の食による予防と是正

この番組は放送大学が2011年上半期放送している「食健康科学」の第12回目「動脈硬化の食による予防と是正」からほぼ全文を、音声認識ソフトを使って文章化したものです。 

(ただし、音声認識ソフトの文字化正解率は50%位しかなく、キーボードでの修正作業も相当ありました。)
講師は「曽根博仁」さんです。今回は動脈硬化とは何かと云う事から始めて、その原因となる脂質異常症や高血圧と食生活との関係についてお話をしたいと思います。では最初に動脈硬化とは何かと云う事から始めたいと思います。心臓から全身に血液を送り出す動脈には高い圧力、すなわち血圧が常に掛っています。従って動脈の壁はとても丈夫でしかも弾力性があります。この動脈の壁にコレステロールなどが溜まって厚くそして硬くなる事を動脈硬化と云います。動脈硬化は自覚症状が無いままに進行して行きます。
血管の中の血液が流れる部分が狭くなったりまたは最終的に詰まってしまったりするとその動脈の下流の組織には必要な酸素や栄養が届かなくなってしまいます。これを動脈硬化性疾患と云います。こちらに動脈硬化性疾患の種類を示します。 特に脳や心臓等の重要な組織の血管でこれが起こるとそれぞれ脳血管障害や冠動脈疾患というふうに云われます。こらはそれぞれ脳卒中や虚血性脳疾患と言われることもありますので皆さんご存知の通りです。
この心疾患や脳卒中はこちらに示すようにそれぞれ日本人の死因の第2位第3位を占めておりまして、両方を合わせるとほぼ死亡数の3分の1を占めます。そして、死因第1位の癌とほとんど同じ割合ということになります。言い換えると日本人の3人に1人は動脈硬化疾患でなくなっているということになります。
動脈の壁に見られる最も典型的な動脈硬化の変化は粥状効果です。粥状効果の粥はお粥の粥と言う字です。動脈の壁は内膜中膜外膜から構成されていますが内膜の下にお粥のようになったコレステロールが蓄積したプラークという隆起ができます。このプラークは次第に増大しついには血管を塞ぎ、血液の流れが遮断されてしまいます。このような状態を梗塞といいます。
あるいはプラークそのものが破れた結果血管内で血液が固まり血管の内空を塞いでしまう血栓という状態でも同じようなことが起こります。
例えば心臓ではみずからの心筋に酸素と栄養を送るため心臓を包むように分布する環状動脈と言われる3本の血管があります。これらの血管に先程申し上げたプラークができた結果血管が部分的に塞がれた状態でこれを狭心症といいます。このような状態になると運動の時等に胸部の圧迫感と痛みが出現します。 さらにこれが進行しますと完全に詰まってしまい、その状態が有名な心筋梗塞と言われる状態です。
動脈硬化は加齢に伴って進行するので1種の老化現象とも言えますが進行のし易さは遺伝も関与するほか食事・運動・喫煙・飲酒・ストレス等の生活習慣が大きく影響することは聞いたことがあると思います。 例えばタバコを吸う人が吸わない人よりも統計的にある病気、例えば心筋梗塞に成り易い場合、そのタバコを吸うという条件は心筋梗塞という病気のリスクファクターであると言います。
そしてもしここに示すような動脈の狭窄や閉塞が疑われる症状が見られた時には、速やかに病院に行って検査を受けなければなりません。
ここに有る間欠性爬行とは、歩いていると足が痛くなって止まってしまい、しばらく休んでいるとまた歩けると言う特徴的な症状です。この様な時には病院で血管造影検査やMRI、またはCTと呼ばれるコンピュータ断層撮影などを受け、狭窄や閉塞の部位や程度を見極め状況に応じて、薬物による治療や血管内にカテーテルと言う細い管を挿入して血管を拡げる治療などを行います。
次に、非常に強いリスクファクターである、しかも典型的な生活習慣病でもある脂質異常症並びに高血圧について基礎的な知識と食との関係について見て行きましょう。
脂質異常症は血液中に含まれる脂質、すなわち血清脂質の濃度が正常でなくなった状態を言います。主な血清脂質としてはポリアチアグリセロール(中性脂肪)とコレステロールがあります。いずれも油の一種ですのでそのままでは水に溶けません。血液中では脂質はアポタンパクと言う蛋白質と結合し、リポタンパクと言う粒子として存在します。
食事中の脂質の大部分は中性脂肪です。 これは胆汁酸によって乳化を受けた後、小腸において吸収されます。 その後色々な酵素の働きを受け、カイロミクロン・レムナントとなって肝臓に取り込まれて代謝されます。肝臓においては、中性脂肪が豊富でコレステロールも含む超低密度リポタンパク、すなわちVLDLが合成され、血中に放出されます。 最後にコレステロールの多い低密度リポタンパクLDLとなって、全身の細胞に有るLDL受容体から細胞に取り込まれ、細胞膜やホルモンの元材料として重要な役割を果たします。ところがこのLDLが過剰になると動脈壁などに取り込まれて動脈硬化疾患の原因となるプラークを形成してしまいます。これに対して高密度リポタンパクHDLは末梢細胞組織で余ったコレステロールを運んで肝臓に帰す働きがあります。この仕組みをコレステロールの逆転送系と言います。
動脈硬化を促進して健康上問題となる血中脂質の異常には、LDLコレステロールの高値、HDLコレステロールの低値、それから中性脂肪の高値の三種類があります。このうちでは特に悪玉コレステロールと言われる L D L コレステロールが高い場合が最も動脈硬化性疾患が起こりやすい状態であり、一般にコレステロールと言った場合にはこのLDLコレステロールのことを指している場合がほとんどです。
例えば血液中のコレステロールの濃度がこのように150・200・250・300というふうに上がっていきますと冠動脈疾患の発生の危険の倍率は1倍2倍3倍4倍とこのように上がってきまして非常に綺麗な上昇のカーブを描くことがよく知られています。これに対して特に善玉コレステロールと言われる HLDコレステロールは先程話したように末梢組織から余分な LDL コレステロールを回収して肝臓に戻さ働きがあります。したがってHDLコレステロールは逆に低いことが動脈硬化性疾患のリスクファクターになります。
脂質異常症は以前は高脂血症と呼ばれていましたが、このようにHLDコレステロールに関してはむしろ高めであることが望ましいため、その名前が変更されたという経緯があります。これらの3つについては動脈硬化性疾患の予防や治療において極めて重要であるために日本動脈硬化学会が定めた動脈硬化性疾患の予防や治療の指針である動脈硬化性疾患診療ガイドラインにおいても目標とすべき値が定められています。
上の表の見方は、まず、LDLコレステロール以外の危険因子、例えば加齢や高血圧、糖尿病など、の条件を幾つ持っているかによって、一つも持っていない場合を0、1つから2つ持っている場合を2番、3つ以上持っている場合を3として、それぞれLDLコレステロールについては目標とすべき値が段階的に変えられています。そして先程お話したように冠動脈疾患をすでに一度起こした人の場合はもう1回起こす可能性が非常に高くリスクが高いので非常に厳しい目標値が定められているということになります。このようにリスクの程度によってカテゴリー化をするという手法は現在主流になっている方法です。
すべての人に単一に適用できる正常値や目標値を設定するのではなくて各人が持つ様々な条件例えば性別や年齢層やすでに動脈硬化性疾患起こしたことがあるかまたは血圧や糖尿病等のその他の新血管リスクファクターをどのぐらい持ち合わせているか等に応じて目標値を少しずつ変えていく様に配慮されています。つまり、どの様な心血管リスクファクターを幾つ位重ねて持っているかによって動脈硬化性疾患のリスクが異なる為、リスクが高い人には厳しい目標を、それほど高くない人には穏やかな目標を示す事により、より個別化された保険指導や治療が可能になるように工夫されています。
脂質異常症の食事の原則をこちらにお示しします。まず、総摂取エネルギーを適正に保つと言う事は、以下に述べる全てのタイプの脂質異常症の食事についても基本原則となり、同時に肥満や糖尿病や高血圧も含むすべての生活習慣病の予防・治療にも共通な重要な部分となりまう。 具体的なエネルギー摂取量と3栄養素の比率は糖尿病の食事療法に準じます。脂質からのエネルギー量はおおむね全体の20−25%とし、動物性脂肪を控えめにして植物性や魚肉性の脂肪を相対的に増やします。食物繊維はコレステロールの吸収を抑制しますので、野菜や海草、茸類などをたくさん取ると言う事が望ましいと言えます。
またLDL コレステロールの酸化を防ぐビタミンやポリフェノール類を豊富に含むので緑黄色野菜を中心に、野菜や果物は十分に摂取するということが望まれます。そして特に L D L コレステロールが高い人においては、1日のコレステロールの摂取量を200ミリ以下に、抑えるということが行われます。
コレステロールの多い食品をこちらにお示しします。卵の黄身は1個だけで200ミリグラム含むのでこれはできるだけコレステロールの高い人は避けるようにします。一方、卵の白身は良質なタンパク質でコレステロールは含まれていませんので例えばゆで卵の場合には白身はご自身で食べて黄身はお孫さんにあげてくださいというような指導がなされることもあります。同様にイクラやタラコ等の魚卵類、またはバターやクリーム、チーズ等の乳脂肪分についても制限するようにします。ただし牛乳そのものは良質のカルシウム源として大変貴重なものですのでこれはぜひ毎日取りたいわけですけれどもできれば無脂肪乳や、低脂肪乳を用いる様にするといいと思います。一方大豆とその製品、例えば豆腐や納豆ですけれども、このようなものはイソフラボン等の働きにより、血中コレステロールを低下させますので積極的に取っていきたいものとなります。
脂肪酸は飽和脂肪酸それから1価不飽和脂肪酸それから高不飽和脂肪酸の3種類に分けられます。 それぞれSM Pと言うふうに略称されますけれども、このSとは脂肪酸分子に最大数の水素原子を結合しているもので、この M はこの不飽和脂肪酸はまだ水素元素を結合できるものということにないます。この内 M はあと1個、Pはあと2個以上の水素原子を結合できるということになります。摂取する脂肪の組成としては、Sの割合を低めにし、逆にMやPの割合を高めにして S 対 M 対Pの比率としてだいたい3対4対3を目安にするといいと言われています。Pは魚油特にイワシやサンマなどの青魚で D HA や EPA 等のオメガ3Kの不飽和脂肪酸を多く含むもので植物油、 また一方 M はオリーブ油などに多く含まれ、いずれも LDA コレステロールを下げる作用がありますが、いずれもエネルギーが高いので脂質全体のエネルギー目標値を超えないように注意します。一方、Sはバターなどの乳脂肪やラード、また肉の脂身に多く含まれてLDLコレステロールを上昇させるので控え目にします。先ほど申し上げたように全摂取エネルギーが過剰にならないのにするということは特に重要ですけれども炭水化物、糖分の過剰摂取もポリグリセルドを増加させるので主食の取り急ぎに注意し、菓子やジュース類は少なめにします。
それでは現場で活躍する管理栄養士さんに脂質異常症の患者さんにどのようなアドバイスをされているが、ちょっと聞いてみることにしましょう。 お願いしたのは筑波大学附属病院の藤原剛司さんです 。 多くの高脂血症の患者さんを指導されてきてどのような事に気づかれます?端的に高脂血症の食事内容というとコレステロールの多い食品を控えると言うイメージをもたれる方が大半だと思います。確かに間違いではありませんしとても必要なことですけれども、高脂血症の患者さんに一番にお伝えしたいことは食べ過ぎないと言うことです。過剰な摂取エネルギーはコレステロールだけでなくて中性脂肪の増加を伴い体重の増加に結びつきます。 食べ過ぎないことつまりは適正なエネルギーをバランスよく食べる、これが食事の量と質のバランスで言う量の部分であり、高脂血症の患者さんに対する食事療法の基本になります。次に量と並んで質も重要です最初にお話したようにコレステロールを多く含むものを控えることはとても重要な事です。悪玉と言われるLDL コレステロールを減らして善玉と言われる HDL コレステロールをふやすためには脂肪の多い肉や卵を減らして魚や大豆製品を選ぶように進めています。コレステロールは卵類、レバーやモツ等の内蔵部に多く含まれていますので摂取量には注意が必要です。
魚の中でも内臓と魚の卵にはコレステロールが多いので、丸ごと食べるシシャモやワカサギ、タラコ、数の子、イクラや白子、塩辛なども摂取量には注意が必要です。コレステロールを多く含むものは食べてはいけないかと言うと、そんな事はありませんが、一回の摂取量は少なくしたり、重複して食べない事が大切になります。HDLを増やすには有酸素運動を比較的長い時間続けると良いと言う研究結果が出ています。
次に高血圧の話に移ります。血圧とは心臓から血液が送り出された動脈内の圧力で、血液を循環させる力とも言えます。血圧は心臓に近い動脈程高く毛細血管や静脈にかけて次第に低下します。一般に高血圧と言った場合には動脈系の血圧を指します。 血圧は心臓から送り出される血液の量とそれからすべての血管抵抗の積によって規定されているんですけれども、循環血液量が増えていったり、または心臓からの心拍血量が増えたり、または抹消の血管が広がりにくくなって抵抗が増えたりすると血圧が上昇することになります。高血圧の限度を示す高低血圧の基準値を左表に示します。
こちらにお示ししているのが、日本の久山町研修と言う有名な疫学調査ですが、血圧の値が120/80から180/110まで次第に上がって行くにつれて、脳卒中の発症率がほぼ比例して上昇していると言う事が分かります。
一方、病院の診察室等で普段より高い血圧が計測される、この白衣高血圧、また逆に病院では正常血圧であるのに家庭や職場等で自分で計ると血圧が高くなる仮面高血圧なども問題になっています。また一方、早朝だけに高血圧をきたしているこの早朝高血圧というのも心筋梗塞や脳卒中の発症と非常に関係するということで重視されています。 この様に血圧は何時測るか、どのように測るか、どの様な状況で測るかによって、かなり色々な数値を取りますので、診断には注意をしなければいけないということになります。
一方、高血圧には原因をはっきり特定できない本態性高血圧と言うのが大部分を占めています。これは他の生活習慣病と同様に、加齢を背景に遺伝的な因子と環境的な因子が複雑に関与して発症すると考えられます。すなわち、遺伝的要素に加え、加齢、食生活、肥満、喫煙、ストレスなど、さらに食生活における食塩の過剰摂取などによって発症してくると言う事になります。
こちらにお示ししているのが血圧調節の代表的なメカニズム、レニン‐アンジオテンシン‐アルドステロン系による血圧の調節です。血圧が低下して来ると、腎臓からレニンと言うホルモンが分泌され、これがアンジオテンシノーゲンと言う物質をアンジオテンシンTに変え、そしてさらにUに変わり、これが非常に強い血圧上昇作用を持って、さらに副腎へも影響を与えて、さらに別の、血圧を上昇させるホルモンを出すと云った形で、この様なステップにも塩分が関係しています。
血圧においてもリスクによるカテゴリー化がおこなわれており、リスクの数によって、1層、2層、3層に分かれ、それぞれ血圧のレベルによってどの様なリスクの高さがあるかを色の濃さで表しています。
この様に、リスクを低リスク、中リスク、高リスクと分けて、それによって生活習慣指導と必要に応じて降圧薬治療を行うと言う様に処置されます。
さて、食塩の摂取量と高血圧との関係は良く知られています。 日本は従来から高血圧と脳卒中が多く見られましたが、その背景として伝統的食生活における食塩過剰摂取の影響が多いことがよく知られています。 日本人の食塩摂取量は現在でもおよそ1日平均11グラムあり、欧米人に比べてかなり多いということになります。 日本人のこの食塩好きには漬物や味噌汁、梅干し等日本独自の食生活と深い関連があるので、なかなか直すのが難しいという部分がありますけれども、日本の高血圧学会の治療ガイドラインでは1日6グラム 未満という厳しい減塩を推奨しています。こちらにお示ししているのがおもな食品の塩分の含有量になります。例えば、塩鮭は一切れだけで4.6グラム になってしまうのでとても多いということがわかります。
ではこでまたは管理栄養士さんの話を聞いてみたいと思います。高血圧の予防や治療について高橋弘文さんです。高血圧の食事療法においては食塩が重要なポイントなってくると思いますが、現場ではどのように指導されておられますか。 日本人の平均摂取量は約11グラムとなっています。 気付かれない内に、皆さん、これだけの塩分を取っているんです。高血圧の方の目標となる6グラムがこれの半分位になりますので、意識しないと達成することは難しいと思います。目標を完全に達成する事は困難ですが、まずこれから始めて欲しいという比較的簡単で効果的な減塩方法をご説明します。 まず1つ目が、掛けるよりは漬ける。これは醤油やソースなどの調味料についての話です。 皆さん醤油やソース等かけるとき料理の上からかけることが多いと思いますが、付け皿にこれらの調味料を入れ、刺身を食べる時と同じように他の料理も食べていただくことをおすすめします。 なぜかというと、上からかけた場合は調味料が料理に沁み付いてしまいますが、浸けて食べる場合は調味料が付け皿に残ってくれて、この残った分の塩分を取らなくて済みます。 2つ目に麺類、汁物の汁に気をつけることをあげます。 
昔から言われていることですが簡単で効果的です。麺類では麺及び具を食べた後は汁を飲まない事をおすすめします。 麺の種類にもよりますが、、2−3グラム 程度の減塩は期待できます。味噌汁では具材を多くする事によって摂取する汁の量を減らす。欲を言えば、具材を食べ汁は残していただくのが理想です。今ご説明した二つの減塩方法、掛けるより浸けると、麺類汁物の汁に気を付けるは、料理に詳しくない方も簡単に実践できる方法です。この他にも減塩の工夫は何点かありますが、まずここから始めるといいと思います。
現場の管理栄養士さんは色々苦労されている様ですが、今おっしゃった様に、掛けるより浸ける、または汁物の量に気を付ける、こう言った様な事から始めて、さらに香辛料や香りのあるものを利用したり、酸味を上手に使う事によって薄味に慣れて行く様にして、塩分を減らして行けば良いのではないかと思います。ただし減らす必要があるのはナトリウムであり、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどの摂取量は十分に維持する必要があります。ちなみに、グルタミン酸ナトリウムや、イノシン酸ナトリウムと云ったうま味調味料も、例えば3グラムに付きおよそ1グラムの食塩に相当します。また胃薬などに含まれる重曹、重炭酸ナトリウムですが、これもナトリウム源となります。そして糖尿病や脂質異常症の項でも述べましたように、適正なエネルギー摂取を守って肥満を予防する事、これも高血圧において非常に重要です。従来の研究結果を統合した検討では減量1kg当たり血圧が平均1ミリHg低下すると言う事が示されています。そしてアルコールも重要です。アルコールは血管拡張作用によって血圧を低下しますが、慢性的な多量飲酒は高血圧の原因になりますので、高血圧の患者さんには、禁煙とともに禁酒もお勧めしたいと思います。
本日は動脈硬化性疾患の重要なリスクファクターである高脂血症と高血圧,それと食との関係について、動脈硬化の食による是正についてお話ししました。  (終わり)