本音を喋る大臣(200810)

最近組閣されたばかりの麻生内閣の国土交通省大臣が、成田闘争は「ごね得」だと本音を言って辞任した。 皆がそうだと思っている事を正直に言ったのに、建前の世界ではそれを言うのはタブ−になっているからである。

日本人は、個人の権利は公共の福祉に優先するのが民主主義であると思い込んでいる。

都会に道路を作る時にも、立ち退き反対を唱えて頑として引かない頑固者が必ずおり、お陰で建設された道路が開通しない事例は至る所で目にする。 多額の税金を投入して建設された道路が、彼ら「ごね得」派に妨害され税金の無駄使いになる。

私は個人の権利は公共の福祉の為には規制され犠牲になっても良いと考える。

西欧の先進国では、そんな事は常識であり、ごね得に走る輩はいない。 公共の福祉の為には個人の権利は犠牲にするのが民主主義だと皆思っている。

日本では、本音を言う大臣は必ず辞任に追い込まれる。 もしも自民党の大臣が勇気を出して本音を言ったら、殆どの大臣は直ちに辞任に追い込まれるはずだ。 タブーに触れない様本心を隠して何時も慎重に発言しているから大臣の椅子にしがみ付いている事が出来る。

辞任をしないで、正々堂々と本音を披露し、最後まで信念を押し通すような大臣はいないのか! 日本と言う国は本音の通じない捻くれた建前の国である。