アメリカ帝国主義(06/12/11

  1. 軍事産業の野望

    世界で最も多額の軍事費を使っているのは勿論アメリカである。 軍事産業は政治家と癒着しており、新兵器の開発、政府や同盟国などへの武器の売り込みに躍起になっている。

    新しく開発された兵器も数年経つと陳腐化するので、それらを消化するために民族紛争を煽ったり、テロ支援国への先制攻撃をして、戦争の火種を絶やさない様にしている。 現代の国際社会では、昔の帝国主義国の様に領土拡張を理由に他国を侵略できないので、民主主義を普及する為の聖戦であると偽って、独裁政権の国々に戦争を仕掛けている。 

    彼等の隠された真の目的は、軍需産業の拡大であり、それをカモフラージする為に尤もらしい目標を掲げているだけである。

  2. ハリウッド映画の堕落

    WOWOWなどでアメリカ映画を見ていると、西部劇、犯罪映画、スパイ映画、戦争映画、SF映画など殆どの映画で破壊的な暴力が賛美され、残忍な人殺しが執拗に繰り返される。 映画のプロデューサも、気付かない内に暴力賛美、戦争賛美のPRに加担している。 人を殺す事がいとも簡単に描写されている。 なかには純粋な恋愛映画や社会問題を真面目に取り上げたものもあるが、その比率は極めて小さい。

    戦争や暴力シーンばかり見せられて、大衆も暴力賛美の潜在意識を植え付けられているのが現状である。 こう言った風潮を密かに喜んでいるのは、軍需産業だけである。

  3. 日本外交の愚策

    アメリカと同盟を結んでいる日本でも、最近、憲法9条の改訂や、集団的自衛権の行使を容認する右傾化が勃興している。 防衛庁を省に格上げすることも決まった。 また、北朝鮮の挑発に乗って、仰撃ミサイルの装備が急がれている。

    アメリカ帝国主義の尻馬に乗っていると言う自覚も無く、武力を用いないで真の平和外交を展開する確固たる気構えは微塵も無い。 危険を煽って軍事費の削減をせず、我々の税金をアメリカ軍需産業の為に浪費している。

  4. アメリカの没落

    エネルギーの最大消費国であるアメリカは地球温暖化防止に関する京都議定書の批准に反対している。 燃費の悪い自動車を生産し続けている自動車産業は、低公害車開発に遅れを取った為売上不振に陥っている。 人類にとって一番重要な課題に留意せず、徒に経済的な効率のみを追求し、無駄なエネルギーを戦争に浪費している。

    アメリカ帝国主義の没落は、エネルギーの浪費、軍事費の浪費が切っ掛けとなって始まるのではあるまいか。 最近、そんな兆候が見え隠れしているように思われる。