不当な価格設定(070421

最初売り出された頃、車載電話機は50万円以上した。 それが携帯になって、今では1円で売られている。 原価は数万円するが、毎月の通話料でその損失を埋め合わす様に料金が割増し設定されている。 消費者は「安物買いの銭失い」で結局は高い出費を強いられている。 同じ携帯を長く使っている人に比べ、携帯を頻繁に買い換える人は不公平な割安料金で通話している事になる。 この点に疑問を感じ、通話料金の設定を改訂すべきだと言う意見が出始めている。 今の価格設定は公平度の点で限度を逸脱している。

不当な価格設定は他の分野でも行われている。 私が今一番納得できないのは、パソコンのプリンター用インクが非常に高い価格に設定されている事である。 6色刷りのプリンターで一色当たり840円もする。 こんなものは原価は100円もしないはずなのに、各メーカ協定して同じ様に高値に設定している。 これは一種の闇カルテルであり、公取委員会で取り上げるべき問題と考える。

純正インクを使わないと、直ぐ目詰まりしてしまうので、純正でない安いインク(価格はほぼ1/5)は使えない。 それを良い事にカルテルで大儲けをしているのが今のプリンターメーカである。 今の価格では、A4版のカラー写真を印刷すると平均60枚位で全てのインクが無くなる。 6色で6X8405040円とすれば、インク代は写真一枚当たり平均80円もする計算になる。

メーカのカタログにはA4一枚当たり
12円(紙代込みで約25円)と表示されているが、その数字にはカラクリガある。 インクの消耗を計測する試験用写真は殆ど白色で色の部分は極めて少なく、安いランニングコストが出る様な写真を選んで経済性を誇張している。 実際の”燃費”は実にその7倍近い。 こんな馬鹿げた誤魔化しが堂々と罷り通っているのが現実の姿なのである。 メーカの正直な釈明を聞きたいものである。

反対に、ランニングコストを考慮に入れると、トヨタの「プリウス」や省エネ規格をクリアしているクーラーなどは、燃費や消費電力代が安いため、初期費用が少々高くても従来形の車やクーラーより年経費が安くなる。 従ってその様な人は今すぐ車を乗り換え、クーラーを取り替えた方が経済的である。

私が言いたいのは、見せ掛けの安い初期費用で消費者を欺き、ランニングコストで大儲けをしている寡占メーカの商売のやり方を早急に改めて欲しいと言うことである。