ThinkPad にこだわる理由
1号機 ThinkPad 360CS を購入したときはパソコンについての知識もなく、ただ単に当時10万円以内で買えるパソコン
を買っただけのことでした。しかし、黒一色で角張ったデザインは持ち物としてなかなかしゃれていますし、マウス
代替機構のトラックポイントも使いやすい。パソコンというものは数値で示される性能よりもむしろデザインや機能性で選ぶべき
だと考えます。
キーボードの配列も重要なポイントです。他社(国産標準機を作っていたメーカ)のパソコンを使った時期が
ありましたが、キーの変則的な配列に違和感を持ちました。慣れもあるとは思いますが、ThinkPad の7段キーボードが
作業性を考慮した結果であることは間違いないと思います。ノートパソコンをご利用であれば、キーが何段に配列されて
いるか数えてみてください。IBM 以外では6段になっているのが多いと思いますが、その場合 PageUp や PageDown, Home, End などの
機能を [Fn]キーとのコンビで実現しているものが多いでしょう。これらのキーを多用する者にとっては、2つのキーを押さえなければ
ならないのは絶えがたいものです。
次に、IBM社のオープンな姿勢が評価されます。IBMはインターネットで最新の BIOS やディバイスドライバを配布していますので、
OSのアップグレードをしたり、中古品をよみがえらせたりするのが容易です。通常、中古品はハードディスクのデータを完全に消去した状態で
売られています。リカバリー用CDなど付属品もそろっていないことが多いので、市販のOSをインストールしてもディバイス
ドライバが入手できなければ正常に動かないか、本来の性能を発揮できないことになります。IBM の場合は根気さえあれば、
必要なファイルをダウンロードして適用することで出荷時の状態に復元することが可能です。実際、私はそのようにして
古い ThinkPad を活用してきました。
それからもう一つ、IBM社のパソコンは世界標準のパソコンです。PC/AT(いわゆる DOS/V機)の本家であり、
互換機ではないということが所有者に満足感を与えます。
"You've Got Mail"
という映画をご覧になりましたか。あの中でトム・ハンクスが使っているパソコンが IBM社のものです。メグ・ライアンが
使っているのはライバル? Apple社のものでした。
(2004年8月改訂)