過去の記事

1. 330Cs に Windows 95 をインストール
  1999年10月末に、実験として Windows 95 を 330CS にインストールしました。ハードディスクの容量が 170MBしかないので、最初の段階でつまずきます。DOS を起動するのに必要なファイル以外は削除したうえで、 Windows 95 のマスターファイル(インストール元となるファイル)をハードディスクにコピーすると、残容量が110MBくらいになります。これは Windows 95 を セットアップするのにぎりぎりの値です。インストールを始めると、ハードディスクの空きが足りないということで拒否されました。 それでやむなく起動ディスク(フロッピー)から起動してハードディスクのフォーマットを行い、あらためてマスターファイルを コピーして何とか乗り切りました。空きが少ない、というよりも余裕が全くないため、インストールの作業には 通常よりも時間がかかります。もちろん導入するオプションは必要最小限のものです。Windows のインストールは 無事に終わりました。
  OS だけでは役に立ちませんので、マスターファイルを削除し、仕事に必要なソフトを入れます。ロータス123R5J と Internet Explorer 3.02 を 入れたところで残容量は 40数MBとなりました。私はワープロには、Windows に付属しているものを 使いますので「一太郎」などの有名なソフトは入れません。本当に最小の構成ですが、これでワープロ、表計算、 インターネット(電子メールを含む)ができます。しかしメモリーが 8MBしかないので、起動に時間がかかりますし、 メモリー不足を補うためハードディスクのスワップファイルへのアクセスが多くなって、全般的に動作は遅くなります。 ノートパソコンとして致命的なのは、省電力機能が利用できないことです。サスペンド(ディスプレイ及びハードディスクの停止) が効かなくなりました。パソコンの BIOSが Windows 95 の電源管理に対応していないためのようです。但し、一定時間アクセスがない場合の ハードディスク自動停止は機能しました。
  ロータス123は何とか我慢のできる速度で動きますが、Internet Explorer はメモリーの必要条件を満たしていないため、 動きはするものの、あまりに遅くて使い物になりませんでした。全体的に見て実用的とは思われないので、およそ1週間後 Windows 3.1 に 戻しました。
  2000年問題については、Windows 3.1 に修正プログラムを当ててあるのですが、 IBM の見解ではベースとなる PC-DOS J6.3/V が残念ながら完全対応ではありません。PC-DOS 2000 を買って来る必要があるようです。 ThinkPad 330 の仲間にはメモリーを 12MBまで増設できるモデルも存在しますが、私の持っているものは増設できません。やはり Windows 3.1 の まま使うより仕方がないでしょう。
  追記--330CS は 2000年以降も、PC-DOS J6.30C/V + Windows 3.10F で正常に動作しています。西暦を4桁で扱えば特に問題はないようです。但しこれはハードウエアと OSについて 言えることであって、すべてのアプリケーションでテストをしたわけではありません。


2. QCONFIG で見た Windows 95
  "QCONFIG"とは PC-DOS J6.3/V に含まれているコマンドで、システムの構成を表示するためのものです。 qconfig.exe を ThinkPad 750CS のハードディスクにコピーして、DOS プロンプトで実行すると次のように表示されます。(画面の一部です)

DOS窓

このことから、Windows 95 の正体は DOS Version 7.x と Windows Version 4.0 であることが分かります。 DOS のバージョンは初期の Windows 95 では 7.0 であり、ここに示した後期のものは 7.1 となります。
  Windows 3.1 が DOS上で動いていることは一般に知られていますし、ハードディスクにも Windows のディレクトリ(フォルダ)とは 別に DOS のディレクトリが存在します。一方、Windows 95 では DOS はなくなったと言われる場合がありますが、 実際は DOS は消えてしまったわけではなく、大部分は Windows フォルダの下の Command フォルダに入っています。 "Starting Windows 95" と表示される、起動時の黒い画面は DOS の画面に他なりません。
  "Starting Windows 95"が表示されている間に[F8]キーを押して起動メニューを呼び出し、"Step-by-step confirmation"を 選ぶと、Windows 3.1 の時と同様に起動に必要なファイルが読み込まれていくのを確認することができます。なお、Windows 98 の場合は起動時に [Ctrl]キーを押していると、起動メニューが出るようです。Windows 95 以降はいきなり Windows が起動しているように見えますが、 実際は DOS の起動部分を隠したにすぎないのです。私のように Windows 3.1 からスタートした者にとっては、かえって不自然に思えるのですが。


3. 486マシンの悲哀
  2000年8月、友人が ThinkPad i1445を購入したので、以前に譲った ThinkPad 340CSEが戻ってきました。この機種について 詳しいことは別の項目に記しますが、最近はさすがに 486マシンもそろそろ限界かな、という気がしています。 "486" て何? という人もいるかもしれませんね。Windows 95 が登場したときは 486系CPU から Pentium への過渡期でした。 偉そうに説明していますが、私が最初のパソコンを買ったのは 1996年です。しかし、安い買い物ではないので、予め雑誌を買って知識だけは 仕入れていました。
  今でもワープロ、表計算といった事務的な仕事には使えますが(その場合でも使えるソフトは軽いものに限られますが)、Internet Explorer 3.02 がネックとなっています。 このブラウザも登場してから3年以上になるので無理もありませんが、Y2K修正プログラムをあててあるにもかかわらず最近具合が良くありません。 表示できないページに出くわすことが多くなりました。ただ表示できないだけでなく、ブラウザが強制終了してしまうこともあります。 インターネットの世界はどんどん新しい技術が投入されてきていますし、ページのレイアウトも極めて 複雑になってきているので仕方のないことかもしれません。
  しかしながら IE4.0以降のブラウザは、CPU 486-66Mhz, RAM16MB以上を必要としますので、 ThinkPad 360, 340, 750クラスのパソコンではまともに動きません。手持ちの機種では ThinkPad 701CS がかろうじてこの条件を満たします。 ワープロ、表計算、電子メールに限定した使い方ならともかく、webで最新の情報を手に入れるためには、ある程度以上の性能を持ったパソコンが必要 だということでしょう。Windows 95自体はかなり旧式のパソコン上でも動くのですが、最近のアプリケーションは重くなっています。Linux のような Windows よりも軽い OSを使うということも考えられますが、残念ながら、私には知識がありませんし、Windows と比べて利用できる周辺機器が少ないとも 聞いています。
  パワー不足であっても一応 Windows が動くわけですから、携帯電話とつないで使うメール専用端末よりはましですが...


4. cdmaOne
  2000年4月、cdmaOne を導入しました。これまで使用していた携帯電話は J-PHONE(旧デジタルホン)の DP173 という機種で、 2年半ほど使ってきました。デジタルホンブランドのこの電話機は今となっては貴重なものです。今回 cdmaOne の導入に踏み切った 理由は、電話機が 0円で手に入るようになったことと、Packet One カード(PCカード)が安価になったことです。 新たに購入した(?)電話機は C301T で、DP173 と同じ東芝製です。基本的な操作方法が似ているため違和感がありません。 しかし、この間の携帯電話の進化は目を見張るものがあります。アンテナは以前の倍くらい長くなり、本体は PHS くらいのサイズになり、 漢字が使えるようになっています。小さく軽くなっているということは耐久性の点で心配ですが...
  さて、cdmaOne(Packet One) を使ってできることは、以下の4つです。

  • 64kbps パケット通信
  • 14.4kbps パケット通信
  • 14.4kbps データ通信
  • 9.6kbps データ通信

  パケット通信は通話時間ではなく、やり取りしたデータ量で課金されるため、時間を気にせず通信することができます。 ただし、64kbps で接続するには電話会社と特別な契約が必要です。また、パケット通信はプロバイダが対応していなければなりませんが、 2000年4月の時点では対応プロバイダは少なく、私のプロバイダもパケット通信に対応していませんでした。 そのため、とりあえず普通の携帯電話よりも多少速い 14.4kbps で通常のデータ通信を行なっていましたが、2000年11月、私のプロバイダ もようやく"Packet One"に対応しました。パケット通信対応プロバイダも30社ほどに増えました。実際にパケット通信を利用してみるとなかなか快適です。 通常のデータ通信ではID、パスワードの確認が終わるまで30秒近くかかっていましたが、パケット通信では ISDN回線と同じようにすぐつながります。 データの転送も安定しているように思われます。
  データ通信の分野では PHSが注目されていますが、音声通話にも使うことを考えると、通話エリアの関係で郡部では PHS の使用には不安があります。 現在の使用状況では cdmaOne が最良の選択だと考えます。


5. 通信環境について
  2003年7月に ADSLに切り替えました。98年にアナログ回線から ISDNに切り替えて以来、5年ほどデジタルで やってきましたが、再びアナログ回線へ変更することになりました。
  この数年で ISDN回線は低速な通信手段になりさがってしまいました。しかし、98年当時、時代の流れで ISDNに切り替えたのにまたアナログに切り替えるというばかばかしさと、インターネットを利用しない時は電話を 2回線分使えるという ISDNのメリットから、なかなか ADSL化に踏み切れないでいました。メールのやり取りや web の閲覧だけなら ISDN同期64kbpsでもさほど不便はないのですが、M$の OSやブラウザにたびたび欠陥が見つかって そのたびに修正ファイルのダウンロードが必要になるので、通信の遅さはネックになっていました。
  最初フレッツ1.5Mでも十分と考えていましたが、電話局からの距離が 4kmを超えることがわかり、1.5Mでは接続が 困難ということでモア(12M)を導入することになりました。実際には 1Mを若干下回る速度でしか接続できません。 パソコンの性能もあまりよくないので、ファイルのダウンロードは 700kbps程度にとどまっています。それでも ISDNの 10倍以上の速度ですから速いのは確かです。今後は今よりも高性能のパソコンの投入が必要になるでしょう。
  ADSLモデムは NTT から購入しましたが、無線ルータ (NEC WL30A) はファームウエアを バージョンアップすることでブロードバンドにも対応するので無駄にはなりませんでした。これまでずいぶんお世話に なったターミナルアダプタ (NEC IT55 DSU) は再就職先もなさそうです。
  ThinkPad 560 とPCカードモデム (IBM Push-Pop Modem 14.4K) の組み合わせでファックスが機能することも確認 しました。このカードモデムは、ThinkPad 340CSE と共に中古で手に入れたものです。型名から分かるように通信速度は 14.4kbps なので、今となってはインターネットには不向きですが、ファックスの送受信ならこれで十分です。
  CDMA携帯電話とつなぐため、Packet One カード (C081NDS) も持っていますが、職場では専ら LANを利用して いるので、IDO ブランドのこのカードも最近は出番が少なくなっています。
(2003年8月)


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