2-4 楽器の音を解析してみよう


 いろいろな楽器の音について,その波形と振動数を調べてみましょう。どの楽器も五線譜の
まん中あたりの「ラ」の音で調べます。正確にはA長調(イ長調)の高い方のドの音
と言います。この音は,1939年の国際会議において440Hzと決められました。



 ピアノの音

 左の波形を見てください。大きな振動に小さな振動が乗っているのがわかります。この小さな振動が,ピアノの音に含まれている高い振動数の成分です。










 FFTで振動数を調べたのが,左の図です。たくさんの倍音が高い割合で含まれていることがわかります。8倍振動までは振動数を読みとって書き込みました。













 マリンバの音

 マリンバは,シロフォン(木琴)に似ている打楽器で,金属製の共鳴管が下に付いているものです。
 波形はピアノと同じように,大きな振動の上に小さな振動が乗っていますが,小さな振動は,すぐに小さくなっています。マリンバは堅い木で作られていますから,たたいた直後には高い振動数も発生しているものの,すぐに減衰してなくなっています。ピアノではなくなっていません。この点がピアノとマリンバの音色の違いです。
 FFTの図でこれを観察すると,とても高い振動数成分が出ていることがわかります。取り込み時間を185ms程度に設定して再生してみると,音を聞きながら時間が経つにつれて倍音が減衰していくようすをFFTで観察することができます。




















 トーンチャイムの音

 これは本文に掲載しなかったものです。
 トーンチャイムはおんさを楽器にしたものです。おんさですから,波形はきれいなサインカーブになっています。FFTで調べてみると,完全な単音ではなく,いくつかの上音が混ざっていることがわかります。でも,上音がとても小さいので,単音のように聞こえます。音の大きさは40dB(デシベル)程の違いがありますから,10000分の1程度の小さな上音が混ざっていることになります。
 なお,このように倍振動になっていない振動は,倍音とは言わずに上音と言います。























 バイオリンの音














 FFTを見ると,倍音がたくさん出ていることがわかります。

 次の波形に注目してください。弓を下げて弾いた場合と,上げて弾いた場合です。UP と DOWN とも言うそうですが,波形がほぼ逆位相になっていることがおもしろいですね。




 録音した音のうち,前半は DOWN の場合で,後半は UP の場合です。なお,上の写真と演奏者は別の人です。




















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