文学に現れた柘植姓

週刊サンケイに連載され、後 単行本にもなった 司馬遼太郎原作「風の武士」の主人公は柘植信吾という伊賀の柘植一族の血を引く若武者で、隠密となって活躍しテレビでも放映された。
又 村上元三作の連続テレビドラマ「黒百合城の兄弟」はNHKで放映され、伊賀の忍者 柘植十太夫が登場した。柘植一族に忍者が居たかどうかはわからないが、忍者の開祖は百地(ももち)三太夫である。
山岡荘八著「徳川家康」(第八巻)には、柘植三之丞清広が道案内をする件(くだり)が扱われている。
また 中山義秀著「柘植の日記」は昭和十五年 京都甲鳥村書林から発行された本で、随筆集として書かれたものである。内容は直接著者にも関係ないようであるが、柘植姓を使ったのが珍しい。これは東京財務局管財部柘植正武氏が所蔵されているのを見せて頂いた。