SMT管式レフレックス2球スーパ
1999年8月完成
・右は比較用の単一電池
大きさ
:80mmx55mmx25mm(つまみ部除く)
特徴: ・SMT管たった2球でスピーカを動作させるスーパー。
・名刺サイズ(厚みは名刺より厚いですが)より小さい超小型
正面 裏側
*球が正面から見えるよう基板裏側に配置してます。 *下の青い物はDC-DCコンバータ
使用球: 5678 1V6
回路構成: 周波数変換 中間周波増幅 検波(グリッド検波) 電力増幅
5678 1V6(P) 1V6(T) 1V6(P)
※電力増幅はレフレックスで中間周波増幅と共用
回路図
※回路図はあくまで参考です。利用は自由としますが利用により生じるいかなる結果にも責任を負いません。
回路について:
周波数変換は5極管コンバータを使用していますが、特に意味はありません。1V6を
もう1本使用してもよいと思います。1V6は3極5極管ですが本来周波数変換専用で、
3極部と5極部が適度に干渉するようになっているらしく双方のG1がフィラメントを挟んで
非常に近接しています。そのため、このように5極部で中間周波増幅、3極部でグリッド
検波という使い方をすると両グリッドの静電容量を通じ中間周波増幅の出力が中間周波
増幅回路のG1に帰還されることになり発振を起こします。この対策のため、IFT−B2には
中和のための巻き線が設けられ、5極部のG1に対し中和がかけられています。
検波管の負荷はチョーク負荷とし、ST−30(の相当品)を使用しています。出力トランス
もST−30のの改造で、もともとの巻線の上にスピーカ用の2次巻線を追加しています。
電池: ・A電池:単3 1個 1.5V
・B電池:W15 22.5Vx2個 45V
※B電池は通常はDC−DCコンバータユニットを使用
使用部品:・主要部品はトランジスタ用を使用。コイル類の巻線は変更。
・出力トランス−−ST30(相当品)の改造−−本来の巻線の上にφ0.2
線を40T巻きSP用の2次巻線とする。
・S付VR 100KΩ スイッチ1回路1接点を2回路1接点に改造
外装 :1mm厚の透明アクリル板で自作
シャーシ :金属製のシャーシはなし。穴なしのベークライト板に穴をあけて使用
つまみ類 :1mm厚のABS板より削り出し
外装、構造 :
回路部品は1mm厚の穴なしのベークライト板に穴をあけて取り付けられていますが
スピーカ、イヤホンジャック、電池ボックスは基板上に取り付けられていないのでこれら
との配線がけっこうごちゃごちゃしています。球は0.2mm厚の錫めっき鉄板でつくられ
シールド板を兼ねたホルダに取り付けられ基板の裏側でバリコンやVRのつまみの上側
に配置されています。これは、ラジオの表側から球がよく見えるようにするためなのですが
小型化にも貢献しています。しかしこのため球への配線がかなりめんどうになっています。
電池ボックスは1ツ目のユニバーサル基板をベースにして作られています。外装は1mm
厚の透明アクリル板で作られていますが、接合部が弱く、よく剥がれます。
性能、他
:
「傍熱型ST管式2球スーパ」がうまく行ったのでこれと同様の構成のものを
SMT管で実現し小型の真空管式ラジオを作りたいと思いこのラジオを製作しました。
内蔵のバーアンテナのみで鉄筋の室内で当地(大阪府寝屋川市)の地元局は
全て受信でき、同条件で夜間は遠距離局も若干受信できます。あまり大きな音量
は得られませんが、夜間、室内で一人深夜放送を聞くといった使い方には十分です。