傍熱型ST管式2球スーパー
1998年8月完成
大きさ
: 194mmx134mmx74mm(つまみ部除く)
特徴:
正面 裏側
右側が電源スペースでDC−DCコンバータと充電池で
かなりごちゃごちゃしています。
使用球 :
6WC5 6F7 回路構成: 周波数変換 中間周波増幅 検波(グリッド検波) 電力増幅
6WC5 6F7(P) 6F7(T) 6F7(P)
※電圧増幅はレフレックスでIFと共用
回路図
※回路図はあくまで参考です。利用は自由としますが利用により生じるいかなる結果にも責任を負いません。
回路について:
6WC5による普通の周波数変換回路による周波数変換の後6F7の5極部で中間周波増幅、
同3極部でグリッド検波、再び6F7の5極部を用いて電力増幅という構成で、この構成として
それ程変わった点はありません。グリッド検波回路のグリッドリークをIFT巻線のGND側に入れて、
ここからAGC電圧を取り出し、6WC5のみAGCをかけるようになっています。イヤホンジャックは
検波出力のところに設けられ、セラミックタイプのイヤホンを使用するようになっています。6F7(P)
のG1に入っている12kΩの抵抗はIFの発振対策です。
写真のごちゃごちゃしたDC−DCコンバータと充電池のユニットには6VのNi−H電池が2組
含まれており、切り替えて使うことができます。また、9VのACアダプターを接続して動作させ
たりNi−H電池を充電することができ、このため過充電、過放電防止回路を持っています。
電池 :
(電池使用の場合)使用部品:
・バーアンテナ、OSC:トランジスタ用(巻線は変更)つまみ類:
既製品 外装、構造 :
前面板と操作部のある側面板がL字型に組み立てられたものに全て部品が取り付けられ、
後方から箱型をしたカバーをかぶせるような構造になっています。このためカバーを外すと
大半の部品が剥き出しになりこの状態メンテナンスすることができます。このカバーはねじ2本
で外すことができます。アルミ板で作られたシャーシもこの前面板と側面板に取り付けられ、
この補強を兼ねています。アルミシャーシには球(のソケット)、IFT、出力トランス等が取り付け
られています。
性能、他 :
電池管式のラジオは小型にできますが真空管ラジオの大きな魅力の一つであるヒータの
オレンジ色の輝きがほとんど見えません。...それではおもしろくない。ポータブルでも
ヒータの輝きがほしい、どうせなら形態的に見映えのするST管を使用しよう。...という、
かなり変な動機で作ったのが本ラジオです。このため6.3V級ST管を使用し、消費電力を
下げるため最低限の球数で構成しています。
内蔵のバーアンテナのみで鉄筋の室内で当地(大阪府寝屋川市)の地元局は全て
実用的に受信できます。同条件で夜間は遠距離局も若干受信できます。6F7を出力管
として使用しているので大音量は出ませんが6畳くらいの室内で数人で聞くというような
感じの使い方には十分な音量です。
写真のDC−DCコンバータと充電池のユニットに含まれている6VのNi−H電池は1組
あたり約1時間の動作が可能なのでフル充電で合計約2時間使用できます。