アンテナコイル

    当ページに掲載されたラジオは全てバーアンテナを使用しています。これは普通の半導体式ラジオ用のもので、現在でも普通に入手することができます。
   真空管式ラジオでは空芯のボビンに巻かれたコイルを使用する場合が多いのですが、これと比べ形状的に真空管式のラジオという雰囲気に劣るものの、トラッキングの調整が容易で、また外部アンテナがなくても使用できる場合が多いというメリットがあります。但し大抵の場合巻き数の加減が必要です。また、ベース用の巻き線を持っているものが多いのですがこれは不要なので取り去るか、同調コイルの巻き数が不足の場合に巻き方向に注意して直列に接続して使用します。
   同調コイルを巻足す場合には、もともとの同調コイルのGND側の端子に近い位置に、上に重ねて巻いています。「ST管式2球スーパ」のような形式の周波数変換回路で、グリッド用の巻き線を巻く場合は同調コイルから1mm位離れた場所に巻きます。線材はいずれの場合もφ0.06mmのポリウレタン線(エナメル線でも何でもよいですが)を4本束ねてリッツ線のようにしたものを使用します。このφ0.06mmのポリウレタン線はIFTや出力トランスの改造、製作でも使用しています。トラッキングの調整の際、コアに対するコイルの位置を調整するので、巻線を巻き足す場合はコイルはコアに直接巻かず、移動できるようにします。

・100円ラジオのバーアンテナについて
   100円ラジオのバーアンテナは受信周波数の下限を通常の535kHzとし、普通のポリバリコンを使用すると巻数が多めで、巻数を5Tから10T位減らして使用しなければならない場合が多いです。巻数を減らす方向の変更なので改造は楽です。オリジナルの100円ラジオはもっと低い周波数まで受信できるようになっているのかもしれません。ただ、物によってコイルとコアの隙間がかなり大きく、取り付けスペースが大きくなってしまう物があるので要注意です。その他性能的には全く問題ないと考えています。
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        ST管式2球スーパのバーアンテナ             MT管式3球レフレックススーパーのバーアンテナ
         100円ラジオ用のもの改造                              同調コイル巻き足し。 グリッドコイル巻線の
                                                                                  スペースがないのでボビンを継ぎ足している

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