スイッチ付きボリウム

   真空管式ポータブルラジオのスイッチ付きボリウムは普通1MオームでA,Bそれぞれの電池用に2回路のスイッチが付いたものを使うのが普通です。1Mオームでスイッチが1回路のものは比較的入手が容易ですがアルミ製のシャフトの付いた、形状が少し大きいものしか入手できないようです。2回路のものは入手困難です。
   トランジスタラジオ用の直径12mm位の小型のものはスイッチが1回路で、100kオーム位までのものしか見たことがありません。当ページのラジオは主にこのトランジスタラジオ用の直径12mmで100kオームのものにスイッチを1回路追加して使用しています。前述のように本来の真空管式ポータブルラジオには1Mオームのボリウムを使用するのでスペースに余裕のある場合は1Mオームのボリウムを使用しています。
    追加の方法は写真のようにもともと付いているスイッチの可動部接点からアームを出し、追加したスイッチを押すような構造になっています。追加したスイッチをB電源用に使用しています。追加するスイッチはフロッピ-ディスクの誤消去防止穴の検出に使用されるような、小型のPush−ON式のものです。
   この方法はもともとついているスイッチの接点の押圧力が低くなりますし追加したスイッチの絶縁耐圧や電流容量はかなり越えて使用することになると思われますので、あまりお勧めはできません。また、A電池をOFFにすればB電流は流れなくなりますし最近の電解コンデンサは漏れ電流は非常に小さいので実用上B電池用のスイッチは必ずしも必要でもありません。

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                                S付ボリウム                                        B電池用にスイッチを1回路追加

・100円ラジオのスイッチ付きボリウムについて
   100円ラジオのスイッチ付きボリウムは抵抗値が50kオームなので真空管式ラジオには使いづらいのですが回路によっては使用できます。但し、下記のような問題点があるので、問題が出た場合に備え、簡単に交換できるよう配慮しておくとよいかもしれません。

     1、抵抗体と端子のかしめが弱く、接触不良を起こしやすい。
     2、廻したときの雑音がやや多い。
   3、スイッチ部の接触抵抗がやや高い。

 

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