one souls -白い宇宙のおはなし-
「この広い世界、
こんなにたくさんの人々がいるのに、
なんて孤独なんだろう。」
男は、ある時、すべてに見放されたような気になって
死ぬことを想っていた。
すでに高い岩壁の上に立っていた。
真っ青な空にさまざまな白い雲がうかんでいる。
どこまでも藍の色の海。
魚が跳ねては泳ぎ、
鳥が水辺をかすめては飛んでいく。
そして
気がついたときには、もう飛び降りていた。
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