[現像のお話し Vol.04, 2000年04月20日UP]
モノクロの現像や暗室作業をどういう風に書こうか悩んでいます。
おやじが中学でモノクロ始めた時は「あまり金をかけずに自分の思い通りに引伸ばしたい」というのが1番の理由だったと思います。
でも、やってみるとわかりますがカラーより「金がかからないから」とか、
カラーより「簡単だから」というのはモノクロをやる理由にはならないんですね。
事実、モノクロを本格的にやればカラー以上に金もかかるし、むしろカラーより難しいと感じることが多いです。
そもそも「モノクロ写真」は「フルカラーじゃない写真」のことを呼ぶのではなく、表現法の一つだと思います。
だから「簡単に出来るモノクロ写真のやり方」みたいな話は、おやじとしては書きたくないですね。
できれば本格的に写真やりたい人のためになれればいいなぁ..と考えてます。
ということで、このテーマは初心者向けにはならないと思いますが、
聞かれれば答えますので質問は「写真相談室」にどうぞ..(^_^)
・自分で現像する理由
モノクロ写真とカラー写真において、現像の大きな違いは何でしょう?。
それは、モノクロはラボに出すより「自分で現像」した方が「仕上がりがいい」ということです。
カラーと違ってモノクロは、よほどのラボでもなかなか満足いくものは出てこないですね。
モノクロ写真やる人の画像に対する「こだわりが強い」というのもありますが、
ラボにとってのモノクロ処理は手間がかかる割に儲からないことも大きいです。
事実、モノクロを一般店で同時プリントしたら「これがモノクロ写真か?」 と言いたくなるほどひどいプリントが返ってきたりします。 黒も締まらないし、トーンも冴えないし、全然きれいじゃない。 まぁ、ラボに出す方も悪いかもしれませんが、金払ってがっかりを買うようなもんですね。
ある時、手抜きするため現像だけ店に頼んでプリントは自分でやろうとしたら、 ラボが現像したフィルムは焼きづらいことがわかりました。 商売としてはアンダーで焼けないネガを作るのが怖いせいか、やたらオーバーに現像してあってトーンがほとんど出せません。 やっぱり自分でやんなきゃ駄目ですね..。 |
ちなみに、どうしても自分で現像したくない場合は、カラー現像に出せるモノクロフィルムがあります。 名前は「ILFORD XP2 400」。これを使えば、普通のお店でC−41(カラーネガの標準現像処理)に出せます。 でも、せっかくモノクロやるのに自前で現像しなければ愉しみ半減かもね。(^_^;) (でも、このフィルムなかなかいいんですよね。「手抜き」って理由じゃなくても使いたいです。)
モノクロ以前の話で.. おやじが驚いたのは、使い捨てカメラのモノクロやセピアバージョンです。 なんか、そのままカラーの処理機にかけて単に色をなくしたプリントにしてますよね。 これこそ「色がない写真」であって、「モノクローム」と呼べるものではないです。 ましてや、黄ばんだような赤茶けた色にわざとして「セピア」だなんて、写真を馬鹿にしてるとしか思えません。 (セピアは調色の一つで、モノクロのちゃんとしたプリントに薬品処理するものです。 処理が悪くて黄ばんでしまったモノクロ写真のことでもありませんので間違えないように..。) しかし「売れればなんでもあり」もここまでくるとねぇ..。 |
さて、前置きが長くなりましたが(って言っても今回は前置きだけなんですけど..。)、 今回はモノクロの現像処理から焼き付けまでのフローチャートとそれに必要な「機材」を表にまとめて終わりにしたいと思います。 そして、次回はそれぞれの道具選びを説明する「道具編」に進めたいと思います。
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なんかチャートにすると大変そうですが、自分で写真作る「喜び」や、 自分の思い通りにできる「愉しさ」を味わってみてはいかがでしょう?。 (ちなみに括弧内のものはなくても何とかなるものです。)(^_^)